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いつも通りで

「…決戦前なのに元気だな」


譜面をクリアしたのか、軽快な音楽が流れる端末から目を離し、横のテーブルに置かれたカップを取り、紅茶を口に運ぶ。


「御無職様は、眠れない夜を過ごしてお疲れですもんね?まるで小学生…」


ルミナと練もカップを取り、紅茶を飲む。

しかし、ルミナは猫舌だったらしく、ぎゅっと目を閉じ、紅茶を冷ましている。


「ーーー御主人様、どうやら戦場はここではないようです。」


突然蛍が背後を振り向き、そう告げる。

背後という事は、そこは学園。

アルズが、少し遅れて驚く。


「……馬鹿な!!!動向は見張っていた!!つまりは、この一瞬で敵を全員配備し終えたと……!!!」


「それが、1ヶ月奴が考えていた計画なんだろうな、ここが、戦場になるのも計画の内なのだろう。」


見れば、行進する黒い影等が遠くに見えた。

奇妙な程統率された足音が、遠くより響く。


「パパ…どうするの?みんなはまだあっちに…!!」


「ルミナ…待って、待ってくれ…!!!どうすればいいか、考えている暇がないのはわかってる…!!!でも!でも待ってくれ……」


一秒が、とても短い様に感じた。

人がゆっくりと振り向く動作に気が付かないくらい、焦りを覚えていた。


「学園に向かえ」


無茶だと言わざるを得ない。

奴が役に立つのは、壊れない壁としてだ。

結局、戦うのは一人なのだ、それは見殺しにするのと同じなのではないのかーーーー


「お前は、ウチのメイドを、低く見過ぎだ」


気怠気な目。しかし、視線には筋が通っている。

絶対に折れない、信頼という名の筋が。


「俺達は絶対に大丈夫だ、俺と蛍が組めば、誰も俺達を倒せない」


「…そういう事です。向こうには、神を何柱も殺せる様な、向こうにとっての切り札が配備されている筈です。ですから、雑魚は我々に任せて行って下さい。

………一生後悔する選択をしないで下さい。」


既に、ルミナの姿は龍に変わっていた。

……どうやら、俺の選択肢は一つになったようだ。


「…謝ったりするなよ?どうやらお前は、この世界の希望らしいじゃないか、希望は希望らしく、空の影を払って見せろ。」


「ご期待に添える様に…精々頑張らせていただきますっと……じゃあ、またな。」


娘の背に飛び乗る。

児童虐待ではありません。


「あぁ、またな…だ!」


龍が飛び立つ、悠々とした速度から、どんどん速くなり……もう、見えない所まで行ってしまった。


「…ところで御主人様…勝算は?」


流石のメイドでも、この数を一気に相手取るのは不可能らしい……その問いに、御主人はニヤリと嗤う


「ありに有り余るぜ、沢山の()()()()

いつも読んでくれてありがとうございます!!!


展開が…思いつかないよ……

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