ボスって、最終的に雑魚になるよね
0時かと思った?残念!ちょっと早めだぜ!
無事に生還した事を喜び合う三人。
しかし、魔の手はすぐそこに迫っていたのだーーー
「グルゥゥゥォォォォォ!!!!!」
まず最初に、練は娘の身を案じた。
相手はモン○ンで見た気がする巨大な龍だ、大体ルミナ156人分くらいの大きさはあるだろうか、踏まれたりしたら一溜まりもなく潰されてしまうだろう。
「グルルルルルル…グルァ!!」
「うるさいの!」
突然怒り出したルミナがカオスの左手を掴んだ!
「え?」「そりゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
そしてそのままぶん回して、龍に向かって放り投げた。
「ふぇぁぁぁぁぁぁぁッッッッ!?!!!!?!!」
飛翔したカオスの頭突きが龍に炸裂、巨大な振動が全身に伝導する。
もちろん、自慢の鱗は全く軽減してくれなかった。
(カオスに触るとヤバイのか?)練の頭の中はそれでいっぱいだった。
「グェェェェァァァァァッッッッ!!?」
龍の身体が倒れ込む、それと同時に身体が光り輝いた。
間髪入れずにルミナは銃を抜き、6連続の発砲。
完全に同じ場所に直撃した銃弾は、鱗を貫き、中の肉まで達した。
「ちょっ…ちょっとルミナさん?やり過ぎでは…?」
体力を全損して消えかかっている龍は涙目だった。
「アレは、擬人化&和解&参入の流れだったの…もう、ヒロイン枠は必要ないの…」
硝煙を吹き消しながらそう言った。
ルミナちゃん…恐ろしい子ッ!
「ちょっとルミナちゃん!投げなくても!投げなくてもよかったじゃん!?どうして投げたんですか!?」
おでこを赤くしたカオスが言う。
カオスのおでこの事を、今度から『✝️龍破壊のおでこ✝️』と、呼ぶ事にしよう。
「ごめんなさい!!でも!先に喧嘩売ったのはアイツなの!!!」
そう、ルミナさんはちゃんと謝れる偉い子なのです。
親御さんも鼻が高いぜ!
「…そうか、今度から気を付けような!」
「うん!」
あの龍はウチの子に何か言ってくれたのだろうか?練は少し自分で考えた後、どうにも分からなかったので、ルミナに答えを聞いた。
「ルミナ、あの龍になんて言われたんだ?」
「えっと…『うっわ、幼女幼女幼女幼女……ロリコンクソ野郎じゃない…(ロリコンに対する偏見)』」
数秒、練は硬直し、大きく深呼吸をした。
そして、最高の笑顔でこう言った。
「リスキルするかー!」
その後、宝物庫には一歩も入らず、ボス部屋で龍のリスキルを繰り返した挙句、ダンジョンマスターに追い出され、もう一度入ってリスキルしたら出禁を食らった。
ーーーそんな今日だった。
いつも読んでくれてありがとうございます!!
子は親の背中を見て育つので、鬼畜ロリコンの背を見て育った、ルミナもまた鬼畜…なのさ。




