[お探しの世界は削除されました]
「すまない、取り乱してしまった…」
彼は涙を袖で拭いながらそう言った、そんな彼をルミナはもう一度抱き締めた
「…そろそろ、教えてくれてもいいんじゃないか?お前が…何者なのか、一体何処から来たのか」
彼はルミナの抱擁から抜けて立ち上がり、話し始めた
「俺は…消去された世界から来た、アンタと母さんの子供だ」
やはり、自分とルミナの間の子、その事実からは逃れられない、まぁ、自分の子供で良かったとは思うが、いつの間に…と訴える視線が痛い
「お前は俺とルミナの子供だ、それは分かったけど…その、消去された世界から来たっていうのはどういう事だ?」
彼は深い溜め息を吐いた、そしてしっかりと練を睨め付けてから、もう一度口を開いた
「俺の世界は……いや、俺の居るべきだった世界は終焉神が滅ぼした」
「ーーーその終焉神ってのは……」
誰だ、そう問おうとしたが、その答えに質問は遮られた
「アンタだよ、クソジジイ、アンタが世界を滅ぼした、俺の母さん……ルミナを除いた全てをな」
その言葉の意味が理解出来なかった、突拍子も無いにも程があるだろう
「アンタは理解出来ないよな、俺にも理解出来ない、大切な人を喪った時の気持ちなんてな」
つまりは、あの時、深淵が剣を振るった時、本当はそのままルミナは死んでいたと、彼はそう言うのだ、そして、ルミナを喪った俺が世界を滅ぼすとも
「…錬金術…元々は創造の対になる筈だったスキル…創り出す力の逆…終わらせる力…それが暴走したと?」
「…ツクヨミさん?まさか、コイツの言う事を信じるのか?俺が世界を滅ぼしたって信じるのか?」
彼女は少しだけ考えて言う
「………可能性は、有る、本当に有ったかどうかは別にしてね」
「けれど、少なくとも、かれの世界を滅ぼしたのは『金子練』よ、貴方本人では無いわ」
もしかしなくても、考えていたのはフォローの方だろう、彼女は色々な事を知っているが、だぶん不器用だ
「…でも、今回はみんな無事なの!!」
「…そうだな、母さんの言う通りだ、罪を憎んで人を憎まずとも言うしな」
彼はそう言って右手を突き出した、握手なのだろう、その右手をがっしりと掴んだ
「始めまして、貴方の息子、オルタナティブだ」
「始めまして…?まぁ、こちらこそよろしく」
おそらく世界一意味不明な家族同士の挨拶が始まり、終わった
いつも読んでくれてありがとうございます!!
本来の流れなら、世界滅ぼしてる練も書く予定でした、でも、嫌なのでやめました




