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ギリギリで戦う

「…剣を失った程度で俺と貴様の差は埋まらん、さぁどうする……どうやって俺と貴様を対等に引き摺り下ろす…?」


そう、剣が無くとも元々の身体能力が俺よりも圧倒的に高い、その事実は揺るがないのだ


「さて…どうするかな…?」


錬金術の残り回数は後6回、変に使う事は出来ない、だが、試すしか無いだろう


「肉弾戦か、久しいな、エクスブレイカーを使うようになってからは全くしなくなってしまったからな」


掌を握り直すとゴキゴキと骨の音が鳴った


「錬金儀式魔術!『爆破』ッ!!!!」


しかし、そんな分の悪い戦いを態々挑む義理はない、その爆破の魔術に全力を、全魔力を注ぐ


「なッ!?!!!ーーーー」


驚きの声は爆風に掻き消された、大きな音と光を伴い、解放されたそれは暗い世界を白一色に塗り替えた


「普通ならば、多大な時間と魔力を贄として発動させる儀式魔術を錬金した!…死んだか?」



そして、世界が再び静寂を取り戻した時、その光の中で、男は立っていた、服はビリビリに破けていた、しかし男は未だ無事だった


「クククク…受けた事があるぞ…この一撃……やはりあの時よりも強く…なっているらしい……身体中痛いが……戦うには問題ない!」


男はまだ闘志を宿していた、その姿はまさに鬼神、神なだけあって鬼畜より怖いのだ


「……ん?」


敵が見当たらない、だが音を聞こうにも爆発音で耳が聞こえないので耳での探知が出来ない、つまり…


「見失った…?馬鹿な、ここは平坦な場所、隠れる場所など………」


そして耳が漸く聞こえる様なった時、耳を澄ますまでも無く、位置を理解した


「ごめんなさい、『起きてくれ』」


さっきまで完全に眠っていた月光龍が、目を覚ました、一度二度と、瞬きをして、静かに吠えた


『今更起こして何のつもり?そこのアイツと戦えとでも言うつもり?』


練は首を振る、そしてもう1人の練は静かに待った


「気付いたんだ、俺は…自分勝手過ぎた、全部俺の思う通りにしようとしてた……ごめんなさい」


頭を下げる、深く、だがそんなもので許される訳が無い


『…殺しはしないよ、ルミナが悲しむから、でももう手伝わない、君が死のうとどうでもいいよ』


理解している、そんなもので許されるとは思っていない


「だから…ツクヨミさん、貴女を、【金子練】から『解放』する」


『ば、馬鹿な!?やめーーー』


全てを言い切る前に彼女は消えた、そして、彼は自分自身に向き直って言った


「言っただろ?思う通りには勝ってやらないって、俺の勝ちだ」

いつも読んでくれてありがとうございます!!!


ついに…ツクヨミが解放されました、そして練の言う勝利とは一体!?


次回!勝利宣言の空振り!読んでね!

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