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深淵の闇の中で

もうどれだけこの暗闇を歩いただろう、それは1分にも満たない一瞬にも、果てしない年月が過ぎたかのようにも思えた


「…!アレは…!!」


その暗闇の中で一際輝く光があった、まるで夜空の月と見間違うほど明るい、それは龍だった


「ルミナ!?……いや、こんな所に居るはずが無い、居るとすれば…」


彼は少し考えて結論を出した


「ツクヨミ…さんか?というか寝てるし」


「そうだね〜寝てるね〜」


それは聞き覚えのある声、その中でも出来れば聞きたくなかった声、その声に反応し、一瞬でその場を離れた


「アビス…貴様か!ここに俺を閉じ込めたのは!」


そのアビス指差して言った、時に、読者の皆様は人に指を指してはいけませんというルールがあるのをご存知だろうか、でもアビスは人であるか微妙なラインなので良いのだ


「まぁ、YESかなぁ?確かにここに君を閉じ込めたのは私ーーー」


「やっぱりお前の仕業かアビスッ!!!」


彼は少し焦っている、余裕を持って話を聞く事すら出来ない、不安なのだ


「ええ、私の仕業よ、けれどーーーこの状態の原因は貴方の取った行動にあるわ」


「…何だと?」


アビスはそこに横たわる龍を横目で見ながら言った


「そこの月光龍はね、貴方の魂に至るまでにある最後の『壁』だった…」


「ま、まさか…」


「そう!それを貴方が眠らせた!二回もね!!最高のチャンスだったよ!!皮肉にも貴方は!貴方を守っていた守護龍を!!自らの手で無力化したんだよね!!ふふふふふふふふッッッ!!!!あはははははははははは!!!!!!」


勝手に頼った挙句、邪魔になったら眠らせる、正に道具、俺はツクヨミさんにそんな仕打ちをしていたのだ


「そ、そんな……バカな…」


それにも関わらず、ツクヨミさんはずっと俺を守ってくれていた、自分に対する嫌悪感とツクヨミさんに対する嫌悪感でむねがはちきれそうだった


「最高だよ…愚かな人間はさぁ!まるで私に利用される為に生まれて来たかの様な生き物だよ!!生きていてくれてありがとう!!!魂をくれてありがとう!!!!あははははは!!!!あははははははははははははははは!!!!!!!」


後悔の心に彼女の狂った笑い声だけが反響した


「ぅぉぉぉおおおおおお!!!!!」


掌に力を込めて拳を作る、突き出したそれは人差し指で易々と止められた


「でもね、私は神様、ちゃんと『チャンス』って奴をあげないといけない……」


彼女が指を鳴らすと虚空から人が現れた


「……ここは?」

いつも読んでくれてありがとうございます。


人とは過ちを犯すものなんやなって…

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