主人公無しのオールスターズ
この前200話を達成しました!!ここまで読んでくれてありがとうございます!!!きっとそろそろフィニッシュです!!
そして無言の状態が続いた、きっと全員が言いたかった筈だ「まぁ、取り敢えず…アビス!私達(俺達)が相手だ!」………と
けれども誰も言えなかった、既に誰か言えよ状態だった、見兼ねたアビスはこの静寂を断ち切った
「………ふ、ふん!人形達を倒した程度で粋がらない事ね!…それに人形はこいつらだけでは無いわよ?」
再度手をかざして神を人形に宿らせる、しかし、今度の土人形の数はさっきの比では無い、それは殺し殺された魂達
「シルフィア…といったかしら?貴女には『こいつ』がおススメかしら?」
そうして人形は形取る、それは、そのシルエットは、 全員が同時に理解した
「師匠……?そんな…まさか…!」
そう、それはリンシャル・ヴィルド、彼女の師匠にして学園長であった
「親父?………嘘だろ?……親父がやられた?」
まさか死ぬとは思っていなかった、それは彼の比類なき強さだけでは無く、父としても信用していたからだ
「知りたい?死んだ理由、教えてあげようか?」
「ぅ……う…ウォォォォォッッッ!!!!!」
答えを待つ事無く駆け出し、アビスに殴り掛かる、だが拳は届かない、父が拳を受け止めた、父親らしからぬ力強さで
「知りたい様なので教えてあげましょう、神様は願いを叶えるものだもの…」
アビスの背後に立つ人形の形が変わった、自分を最もよく知る人間の姿の一つ、母親の姿に
「かぁ……さん?……」
自分の母親とは同じ様でかけ離れている、母は無口だったがこんなに冷たい顔はしない
「う〜ん…オマケで正解!『正解は愛する者で殺した』でした〜!そう!丁度こんな感じでね!!」
すると母親によく似た『それ』は父によく似た『何か』に持っていた短刀を突き刺した、刀身と腕は肉体を貫通し、さらに、彼の腹に突き刺さった
「ぅ……ぉ……ぁぁぁぁぁぁあああああッッッ!!!!アビスゥゥゥゥッッッ!!!!!」
怒りに任せて腕を振るうが、異常な力で掴まれた拳を動かす事は出来なかった、それどころか突き立った刀身で自らの肉体を掻き回す羽目になった
「本当に人間って不思議、相手が家族ってだけでどうしてこうも簡単にいくのかしら、教えてよ、『先生』」
後、数センチでぶつかるだろうという距離に居るのに、奴の顔面に拳を突き立てる事すら出来ない、そのもどかしさに歯を軋ませた
「クソ……クソがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
突如、2人の距離は大きく離れた、目の前には自分の生徒、そして突き立つ拳
「お取り込み中悪いのですが」
その逞しくなったという背中を教師として喜ぶべきか、それともこの様な少女に助けられた事を恥と思うべきか、彼は迷った
「神様、願いを叶えてくれるのならば、私の願いを聞いてください」
風の魔法で刀身と拳を掴む腕を切断する、彼は迷った挙げ句、「済まない」と告げて背後に跳んだ
「神様、貴女は家族の絆と私の師匠を汚した、それに私の故郷も襲った、許しません、今すぐにでも消えてください」
殴ると決断した時から構築していた魔術を放つ、それはアビスを切断し、燃やし、潰し、壊した、しかしそれは一瞬で再生した
「それは出来ない『相談』ね」
いつも読んでくれてありがとうございます!!
何故アビスが彼の事を先生と呼ぶのか、それは永遠に明らかにならない(最初に教室にいた深淵を通して彼の事を見ていました、つまりは一応は生徒だったのです)




