足手纏い
「わ、私は……」
未来の自分はどんどん駆け足になる
「私は………」
未来の自分はどんどんここから遠ざかって行く
「…ッ!!!分かったよ!」
そう言い残し、背を向けて走り出す
「決まった……みたいだな……」
そう言って彼の身体の力が抜ける
「ハッハッハッハッハ!!!見ろ!あれが人間の在るべき姿よ!自分の命惜しさに仲間を見捨てて逃げる!それが人間なのだ!」
「見捨てる…?そいつは違うなぁ…」
走り出した彼女の身体の向きが変わった
「何故だ……?何故……こちらを向いている…?」
「ハァァァァッ!!!光射」
その一撃は誰にも当たる事は無く、ただの壁に当たっただけだった……いや、ただの壁ではなかった
「なにぃ!?ぐわァァァッ!!!」
影が有った、自分達は大きく勘違いをしていたのだ、こちらの表に出て話している方が本体なのだと、そもそも本当に攻撃が効かないのならば蒼焔を無視して追ってきていたはずなのだ、理由は影が本体だった、それだけだ
「さて……と、どうだ?ただの人間にここまでされた気分は…」
「ぬぅ……ぁぁぁぁぁ!!!!お遊びは仕舞いだ!!貴様らには生まれてきた事を懺悔する事も許さん!!死ねぇぇぇェェェ!!!!」
腕を振り上げ、地面を破壊する……だが、
「自ら己を照らす焔には影は無い、常に輝く太陽の様に!!そしてッ!!!ーーーー」
焔纏し拳が闇黒神の頬を焼く
「グッ!?」
「どうして影が攻撃されてるのに動けるのか、本体が変わったから以外考えらんねぇよなぁ!!!!」
まだまだ叩き込む、今迄のお返しをする様に何度も何度も拳を突き立てる
「ば、馬鹿なぁぁぁぁぁ!!!!こんな…こんな事が!この我が!!負けるだとぉぉぉぉ!!!!」
攻撃が止まる、しかしながらもうチャンスは無い
「これがトドメだぁぁぁぁぁ!!!!!」
全力を込めた拳は蒼焔から紅き焔へと変わり、全身に及んでいた蒼き焔と混ざり合い、闇黒神を焼き尽くした
「勝った……」
「うん…私達の勝ちだ…」
「…というか下の階どうなったんだ?」
「折角だしその焔で乾かしたら?」
「……そうするか………」
「ーーープハッ!…うぅ…折角の服がビチャビチャに…もう最悪だよー!!」
「……洗濯ですね、あの神にはたっぷりとお返しをしないと…」
「……それより流された人を助けた方が…」
「そうですね、ご主人様は放って置いて、別れて行きましょう」
「了解!」
いつも遅れてすみませんでした…
こっちサイドは終わりです!後は…アストルの命運やいかにって感じです




