大地の巨神
明日は振替休日!勿論投稿しますよー!
…日曜と祝日被ってるから二本投稿とか死ぬ……しませんよ!?
大地が揺れ、轟音が走る、山の様な形をしたアビスが動き出したのだ
「行かせるか…お前は僕がここで止める!」
風が騒がしく吹き始め、彼のシルエットが揺らぐ…既に戦いは始まっていた
先程放っていた風の弾丸を数倍の威力にして放つ、的が大きい影響もあり、弾丸は簡単に当たった
「どうだ…?」
空気操作の能力によって直ぐに砂埃は引いた、やはりと言うべきか、大地の巨人は未だ健在だった、そしてある事に気付く
「こいつ…中身がスカスカだ!坑道か何かが有ったのかも知れないけど…好都合だ」
再び、風が騒がしくなった、大量の空気が操作されるのだ
「このまま内部に空気を流し込み…破壊してやるっ!」
風が自身の体内を吹き荒れる中、その巨人は敢えて何もしなかった、勿論坑道を元々崩しておく事だって出来た、けれどもそれをしなかった、相手に気体操作の能力者が来ると知った上で、それをしなかった、それは何故かーー
しかし、時すでにお寿司…爆散、巨人の肉体ーーといっても肉は存在していないのだが、それが粉々に四散した
「…え?」
まさか死ぬと思っていなかった、まるで殺人犯の言い訳の様な台詞だが、今までの深淵といえば、無限に蘇生し、細胞の一片残らず殺さなければ死亡しない、そう言ったしぶとさを持っていた、それと比べれば…これは呆気なさ過ぎるのだ
「終わったのか…?」
そして、油断していたのだろう、何故、その巨人が能力によって造られた物だと考えなかったのか……
突然床がまるで鋭い槍に変化し、アストルの左脚を裂いた
「なッ……!?」
攻撃に対し反射的に飛び上がる、そして勢いはそのままに逆巻く風が自身の躰を空へと押し上げた
「…まさか………僕と同じ…」
固体操作、その形態である限り、それを使役し、自分の手足の様に使う能力の一つ
「だとすれば…!」
形も大きさもバラバラな岩石で何かを造るよりも…細かい砂で何かを造る方が簡単だろう、だからこそ空洞を作り、ワザと壊させたのだ、より精巧な手足を造る為に
「…そ、そんな……そんな事って……」
砕けた砂が形を変える、現れたのは砂で出来た人形だった、その数、ざっと見ただけでも1000体以上、さっきの様に再生する事を考え、顔を蒼くした
「これを…僕一人で………やるしか……無いのか…?」
彼ならば…金子練ならば……そう考えようとして…やめた、ここに金子練は居ないし、来る確証も無いのだ、自分だけでなんとかしなければならないのだ
「金子くん…僕、やってみるよ、一人で…やってやる…!」
その言葉は彼の実力をよく知る者を呆れさせるだろうが…精一杯の彼の覚悟の言葉だった
いつも読んでくれてありがとうございます!!
やっべ…シリアス過ぎてツライ…あっ今日祝日………秋分の日って何すんだよ…




