甘味処
俺は走っていた、ひたすらに走っていた、早く甘い物が食べたかった、あの時の光景を…友人ともいえる人間が助けを求めた時の表情を、そして、それを裏切った罪悪感を忘れたかった
「はやーーーい!!!」
他人から見れば異様な光景だっただろう、だが、もしそうだとしても彼にとって二の次どころか全くどうでも良かった、ただ甘い匂いを探し、ただ走り続けた
「甘い匂い…近いぞルミナ!」
「ワクワクするのー!」
匂いの元は結構近かった、正に和、といった装いをした店からその匂いがしていた、あまりに街の景観と一致していないからだろうか、何処か別の場所を切り取って貼り付けたかのような不思議な感覚に襲われたーーーすると不意に頭が叩かれる
「パパー!あれなんて書いてあるの?」
叩かれて痛くないか?それは勿論ご褒美に決まってるだろ!
「ホラ!ホラッ!!このメス猫がッ!!!!もっと良い声で鳴いてみなさいっ!!」
「にゃャャァァァァァン♡」
そこにはルミナに使われるハズだった猫の寝間着を来たドM妖精とドSに覚醒したハーフエルフが居た、やっべ頭おかしいわこいつら
…うっわ。なんか寒気したぁ……まぁ気の所為だ、それより俺はルミナに看板の文字を読んでやらなければいけない、それが俺に課せられた義務だ
「甘味処,神味亭…神味亭の方は自信がないけど大丈夫…だと思うよ」
「へぇ〜かみんどころ…」
かんみどころだ!と突っ込みたい所だが読めないのは仕方ないのだ、ルミナが一歳だという事を考慮せずとも読めない理由があるのだ
「…かんみ、どころだよ、かんみ、まぁどうだって良いね!行こうか!」
まっさか…『漢字』で書かれているとは…流石日本人だらけだな…
「かんみどころ…覚えたの!」
「偉い!!!」
ガラガラと横に扉を開く、すると中からは高級感こそ無いが、落ち着いて食事を取るのにはぴったりな景観が現れた
「…すっごいなぁ………」
流石にルミナを肩車したままでも通れるような高さに扉は作られていなかったのでルミナを肩から降ろして進む、ルミナがごねるので手を繋ぎながらだ、クソッ!微笑ましい!!
「なんか…落ち着くの〜!」
「本当に、いい感じだ、さっきの店とは違うけどこっちも良いな」
さっきの店は…一体どうなっているのか…やばい事になっているのは確実だろう、俺は知らん、家族と家族のスキンシップは大事だと思うからな!…というか店員さんの姿が見えない…休みだったか?
「すみませんが、席に座って下さい、そして座ったらどうぞと言って下さい」
「うわっ!?」
突然した女性の声!誰も居ないと思っていたのに急に声がしたら驚くだろう?この異世界では多分もっと驚く、なんたって幽霊がいる事に信憑性があるから………っと、そしてもし、あの机が罠だったらという事を考えて座らずにどうぞと言おう!
「パパー!早く座るのー!」
…1人ならそうしただろうね
いつも読んでくれてありがとうございます!!!
トマトジュースのドロドロが嫌いな人、もう一度飲んでみてください、最近のはモノによりますが結構ドロドロしなくて飲みやすいですよ!




