こいついつも忘れてんな
「ルミナぁぁぁ……ごめん!!ごめんーー!!!」
そこで情けなく幼女に抱き着いているのは金子練、俗に言う鬼畜ロリコンとかいう奴だ、辺りから向けられ続けている冷たい視線に全く気が付いていない様子です
「パパ………本当に……本当に心配したの!!!」
練は気が付かなかった、そして今気が付いた、目の前の娘は涙を浮かべていた、彼女だけではない、辺りを見回すと眼が赤い娘しかいなかった、それ故に困惑した
「パパは……いっつもどっかに行っちゃうの、いつもルミナの力の届かない所まで行っちゃうの…」
彼女がそう言った理由を俺は憶えている、『パパっ子』の能力だ、彼女がその力を持っていた事にとても喜びを覚えていた事もしっかりと憶えている
「パパ……パパはルミナたち……みんなのことが……きらい………なの……?」
聞きたく無かった、よりによって我が娘に…そんな事を言わせたくは無かった、他でもない、自分自身が理由で娘に涙を流させたくは無かった
「そんな事ない!!!みんな…みんな大好きだ!!嘘じゃない!!他人に何を言われようが…俺はみんなが好きだ!!」
自分の頰にゆっくりと熱い液体が伝う、一度流れた涙は止め処なく溢れ出した
「でもーーー
ーーパパは…嘘つきなの…」
いつも言われていた、どこにもいかないで、と…でもその約束を絶対に破っている、約束する度に破っている
「嘘じゃ………ないよ………大好きだよ………俺はもう………みんなが好きで堪らないよ………」
…情けなく、地べたにへたり込む、なんて情けないんだろうな、どうか……俺を笑ってくれ、間抜けだと、情けないと、思い切り笑ってくれ…
「パパ……仏の顔も三度まで…なの」
あぁ、遂に娘にすら見捨てられた、果たして…こんな俺に生きている価値なんて有るのか………答えるまでも無いな…
「でも……ルミナの顔は何度でも…なの!お帰りなさい…パパ!!」
彼女は俺を嘲笑う事すらせずに、優しく実の母の様に俺を抱き締めた
涙が止まらなかった、ルミナにそのまま身を任せ、情けなく泣いた、こんなクズの様な俺を…彼女は抱き締め続けた
「…私も…ダメですか?」
「ダメだよ、きっと…練君が居なくて一番寂しかったのは………ルミナちゃん…なんだから」
いつも読んでくれてありがとうございます!!
それにしても………
こ れ は ひ ど い
この物語はフィクションです、実在の人物、及び団体とはなんら関係有りません
実際、金子練含む、全て登場人物にはモデルが一切有りません、オリジナルの存在さぁ〜!




