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異世界転生者がいる故の…

「…ふぅーー…俺は紳士だというのに…何故キモいだのロリコンだの言われなければならないのだ…困ったお嬢様(ババア)だ……」


ため息を吐きながら遠くを見つめた、残念ながらアレが普通の反応である事を理解出来ていないご様子だ


「…当家のお嬢様がご迷惑をおかけしてしまい…申し訳ございません…」


「わお、討伐対象」


勿論冗談だ、此方のサングラスから覗くのは無機質なボタンでは無く、鋭い老兵の眼、それに髪は白色だしな


「…もしや、冒険者の方でしょうか?」


…もしかして他にも来てたのかな?それで毎回見間違えられたとか?…災難だなぁ……


「あっハイ、KUMA=SANを根絶やしにしに来ました」


多分この依頼あのババアが出したんだろうな…主に俺みたいな異世界人をここに呼ぶ為に


「お気付きでしょうが…その依頼を出されたのはお嬢様で御座います」


やっぱりな…そんな事を考えながらあのババアが向かった先を見る、既にババアの後ろ姿は見えなくなっていた…


「立ち話もなんですから…お疲れでしょう、唯のジジイとティータイムでも如何ですかな?」


…唯のジジイが一瞬で机と椅子を用意出来るかッ!…と突っ込みたい所だが…


「喜んで頂こう、貴方に興味が湧いた…何故彼女に仕えているのか…とかね」


物凄く気になった、何故あんなババアに抱きしめてhshs…とか諸々言えるのか…つまりは、何故あいつの為に自分のプライドを捨て切れるのか、それが気になる


「…それは私とお嬢様が主従の関係にあるからで御座います」


いつのまにか起こした火でお湯を沸かしながら言う


「それ、答えになってませんよね?俺が聞きたいのはーーー」


俺の言葉は滝のように流れ落ちる紅茶に遮られた


「お嬢様が好きな紅茶で御座います…と、言いましてもお嬢様はここに砂糖とミルクを更に出すのですが…」


一切飛び散る事なくカップに収まった紅茶が俺の顔を反射する、折角なので頂く事にした


「……美味いですね、店出せますよ?」


嘘偽りの無い感想だった、俺は紅茶に特に拘りもなく、飲んだ事があるのは午○の紅茶位だったが…こんな俺でもこの紅茶の美味さはわかった


「お戯れを…私はまだまだで御座います、ですがーーー」


そう言って紅茶を口に含む


「ーー今回は自信作で御座います」


…一挙一動が見本のような爺さんだ…礼儀作法を習うならこの爺さんが良いな


「…今度この紅茶の作り方教えてくれませんか?」


次もこの紅茶が飲みたいと思ってしまった、だから自分で出来るようになりたい


「作り方、では無く入れ方ですよ、そうですね…良いでしょう、ですがその時には一緒に礼儀作法も教えて差し上げます」


この爺さん…もしかして俺の心の中読んでんじゃねぇだろうな…


「御名答に御座います」


「…強かな爺さんだな…」


「恐縮で御座います」

いつも読んでくれてありがとうございます!


強い(確信)

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