いや、その展開はおかしい
「勝ち?…なに?勝負してたの?」
それに…私の勝ち?…どういう意味だろうか…こんなのに勝ちも負けも無いだろうに
「…お兄様……ちょっとすみません…」
そう言ってシルフィアはベットに座った俺を押し倒した、すると丁度そこに寝ていたクロノスちゃんの太腿に頭が当たる形になった、わぁい!膝枕だぁ!……大丈夫かな、俺、これでもう運尽きたんじゃ?
「では、クロノスさんには悪いですが……」
気付くとシルフィアは服を脱ぎ下着だけになっていた、風呂で何回も見ていたが…やっぱり綺麗だよなぁ…っべ!現実逃避レベルが上がってる!!
「シルフィア・エルティ…いかせていただきます!」
更に俺の制服に手を掛けた…すると、制服は何処かに消えてしまった
「…あの〜シルフィアさん?一体何をなさっているのですか〜?」
そんな質問は無視されてしまった、答えられる状況ではなかった、シルフィアは俺の胸に顔を埋めた…
「お、おい!な、な、な、なにしてんの!!?」
何だ、アレなのか?これはOKなのか?やっちゃって良いのか?これはやっちゃって良いよってサインなのか!?
「…ダメですよね……」
「あっ、逃げようとしないで下さいね!無駄ですから!」
そう、無駄なのだ、俺の移動やら転移やらは軽く引っ張って取れないものなどをそのまま連れて行ってしまうからだ、じゃなきゃ服もサヨナラだぜ!
「やばいですよ!他の人とか来たら終わりだよ!!人間社会から追放されるよ!!」
半裸の男の人とほぼ全裸の幼女が抱き合っていたら…?通報です、そうだろう?流石に混ぜてもらうとか言う人は居ないよ…ね?
「社会から追放?いいじゃないですか、もしそうなったら、3人で楽しく暮らしましょう?」
3人って…もう1人は誰だ?ルミナか?
「えーーーっと…その、もう1人って…誰ですかね…」
そう言うとシルフィアは眼を見開く、綺麗な緑からはハイライトが失われており、表情はどこか狂気を感じる笑顔をしていた
「私と、」 「うん、」
「お兄様の、」「えっ…」
「子供ですっ!キャッ!」
…あかん奴やん、流石に…流石にこれはマズイでしょう!?
「あっそうだ!何をするか、ですね…所謂子作りです!!」
ハハッ!綺麗な笑顔で突然何を言い出すんだコイツは!?頭沸騰してるだろ!?
「それは…ダメだ!!」
ダメでしょう!?ダメですねぇ!も、もし、そんな事をしてしまったら…この小説のレギュレーションが15から18になってしまうーーーッ!!!
「え?何でですか?」
急に笑顔が真顔に変わる、ハイライトを失った眼が此方を見ていた
「ダメだッ!絶対!絶対ッ!ダメだァァァァァ!!!!理由は………わかんないけど!」
「何でですかっ!!私は!!こんなにも貴方を!お兄様を愛しているのにっ!!!…さぁ、もう一度キスをしましょう?私達の赤ちゃんの為に……」
「…ん?キス?……キスで赤ちゃんは出来ないでしょ〜」
…シルフィアは硬直した
いつも読んでくれている皆様、ありがとうございました!!
「ところで…トイレを一度も見た事無いんだけど…まさかトイレ専用の魔法とかあるの?」
「トイレ…?トイレって何ですか?」
「…トイレが……無い?バカな…名前が違うだけか?」
「練君、ここはトイレなんて概念存在しないんだよ、女の子もトイレしないし、男の人もトイレしないんだよ」
「は?…そんなバカな話あるか!」
「練君、ここに来て、トイレ…した?」
「………嘘……だろ…?なんか便秘気味だなぁって、よく考えれば小の方も出なきゃおかしいんだ…!!」
「練君、ここはあっちとは根本的に違うんだよ」
「なんの話なんでしょう…」
「わかんないの〜」




