その夜
「んぅ?パパ?」
組んだ腕をクッションにしてルミナの頭に顎を置く
「はぁ…なぁ、ルミナぁ…どうしよう…」
側から見れば児童虐待と言われそうなその光景もルミナのATKを考えればおかしくはないのだ
「お姉ちゃんたちのこと?」
勘のいい娘は大好きだ!顎を退けて代わりに手を乗せる
「…まぁ…そうだな…アイツらがあんな事言い出したのは…俺が原因だからな…」
反省なんて…俺らしくもない、客観的に主観的にもそう思う、そんな事を考えながらルミナの頭を撫で回す
「んぅ〜…でも暗いのはパパらしくないの!」
気持ち良さそうに目を細めながらそう言う
…きっとルミナなりに考えて言った言葉なんだろう、そういえばあまりルミナのお願いだとか聞く機会が無かったな…
「じゃあ…ルミナ、して欲しい事って何かあるか?」
そう言ってやると少し困った様な顔をした
「ん〜ナデナデ!…でも今してるの〜…デート!…前に約束したの…」
ドキッと…そういえばタマモの所でそんな事言った様な…
「…ご、ごめん!忙しかったからー!」
手を合わせ上体を前に倒す、ごめんなさいのポーズの一種だ
「…もぅ!知らないの!」
ルミナ…?ツーンですよ!しかもぷぃっ!こういうのは初めてじゃないですか!?ほっぺを膨らませる姿がとても可愛い…!しかもちょっとチラチラこっち見てるのが物凄くイイ!
「ご、ごめん!埋め合わせは絶対するから!」
その言葉と同時に頰の空気が吹き出る
「なら……えへへ…ちょっとしゃがんで欲しいの!」
なんだろう?ちょっとほっぺが赤いな…ほっぺたを膨らませてたせいか?
「あぁ、こうかな?」
そうやって俺は膝立ちになる、こうするとルミナと目線が同じくらいになるので結構良くやるのだ
「んふふ…怒らないで欲しいの…」
そうするとルミナは俺の両頬を両手の平で抑える
…あっ、察したわ
「んっ!」
「んんッ!?」
ルミナの唇がほんの一瞬だけ触れた、だけど俺はその一瞬が脳裏に焼き付いて離れなかった、勿論マウストゥーマウスという奴だ
「パパ…大好き!」
満月の光よりも眩しい笑顔だった、キスの所為なのだろうか、娘としか見る事の出来なかったルミナが…って何考えてんだよ!
「…ルミナ…あぁ!俺も大好きだ!」
ルミナの小さな背中に両腕を回し抱き寄せる…今までは感じなかった、ほんのりと甘い香り、所謂女性の香りに気が付いてしまった
ーーーと
「な、な、な、な……」
そこには顔を真っ赤に染めた神様がいた
「そ、そんな…き、キス…?ハグも…」
脳の許容量を超えた妄想に…
「ぷしゅぅ……」
行き遅れロリババアは煙を出して倒れたのであった
いつも見てくれてありがとう!!!
「行き遅れロリババアっと…」
「それ…誰のこと〜?」
「へ、ヘヘッ…ごめ」
ギャァァァァァ!!!!!




