真の目的は
「…………ァァァァァ!!!!」
窓を思い切り蹴破る、窓はネジごと弾き飛んだ、しまった…また弁償だ…溜息をつきながら辺りを見回す…飛び散った窓ガラス、危険そうな木片が散らばる
「…あれ?」
しかし、人の姿は無かった
「部屋…間違えたかな?」
…と、なにやら外から騒がしい音が聞こえる
「やっべ…窓壊したからか!?」
窓から外を覗き込む…予想は外れ、此方を見る人間などいなかった
「…嘘…だろ…?なんで…」
騒がしい音は嘆き、怒り、激励、叫び、それらが混じった戦闘音だった
「金子」
と、背後から声がした
「ポートさん…一体これは…」
ポートはそれには答えない
「被害を最小限にする、いいな?」
俺はその言葉に頷きで答えた、ポートはそれを確認し移動した
「クソ…最悪だ…ルミナァァァァァ!!!」
まるで全身の血が沸騰した様だった、自分の体は空を駆けた、上空からルミナ達を探す
「居た…!まだ全員無事か!」
なんたって此方には深淵のプロテクトを突破できる人員が2人もいるのだ、そうそう負けはしないだろう
「コイツらは何なのじゃ!?私の魔法が効かんぞ!」
と、言いながら深淵を周囲に浮いた鬼火…っぽい何かで焼き尽くす
「それ…魔法じゃないの?」
鬼火…を指差して言う
「妖術じゃ、狐は神聖な生き物じゃからな」
「うん、そうか神聖だからしょうがないよね」
俺まだその問題克服できてないんだけど…そんでもって瑛理はなんか外側にダメージを与えず内側にダメージを与えるとかいう格闘術の極意みたいなので殴りまくってるし…攻撃力だけなら俺負けんじゃね?
「さあ!お兄ちゃん!」
「私達も戦いましょう!」
状況は…そんなの知るか!勝つまでやる!それだけだ!
「よし、行くぞッ!」
威勢良く剣を振りかぶる…が、その一撃は盾によって弾かれた、その一瞬を突き左方から剣が迫る、その瞬間、ルミナが光を投射、剣を持って居た手が根元から切断される
「ルミナ!ごめん!」
「パパ!帰ったらちゃんと一緒に寝るの!」
「よしっ!頑張るわ!」
それより…いや、絶対にルミナと寝る方が重要だが、コイツら強いぞ…?
「ハッ!…練君!コイツらはここの冒険者だよ!正確には…死体?わかんないけど!」
冒険者…?俺は今までの敵を思い出す、今まで、あれだけ苦労した敵は武器すら装備していない、非戦闘職、又はひよっこ勇者モドキだけだ
しかし、冒険者はランクG、最低位と言えど戦闘のプロ、しかもここに来れる冒険者となるとかなり強い、中堅辺りの冒険者だろう、つまり、この深淵達は…
「今までのより…比較にならないレベルで…強い!?」
いつも見てくれてどうもありがとうございます!
…4日連続投稿ですよ!もう時間が足りない!…ん?じゃあ夏休みどうなんだろう…あっ……




