命さえ焼き尽くす逆鱗の炎
「甘い…!コイツを見やがれッ!」
「ギラン!…っ!」
そこには写真に写っていた女性がいた
「うぅっ……くぁぁぁア"ァ"……」
「コイツを俺たちの仲間にされたくなかったらァ…大人し〜くしてるんだなぁッ!!」
これ見よがしに手に持ったナイフを彼女に突き付ける…だが
「ェェエア"ァ"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ッッッ!!!」
「ンなッッ!?」
一瞬で姿が搔き消える次に現れた時には口元に何かが垂れ下がっていた
「ヴヴ…エェッ…」
口に咥えていた何かを吐き出す、それと同時に何かは一瞬で消え去る
「な、なんだァ…?ん…?グァッ!?いっ!?痛ェッ!?な、なんだこれッ!!がぁぁぁぁッ!?」
腕が有った場所を抑え苦痛に顔を歪める、切り口から徐々に痛みが進行して行く様な錯覚に陥る、が…それは錯覚では無い、事実だった、切り口は未だ炎に侵されており、その火力が深淵の再生力を上回っているのだ
「…っ!ギラン!大丈夫!?」
写真の女性がギランに駆け寄る…が
「グルァァァァァ!!!!」
まるで獣の様な叫び声を上げ彼女を吹き飛ばす
「うぅっ…私よ…ギラン!サラよ!」
彼女…サラはギランに語りかける、だがギランは振り向く素ぶりすら見せない
「くぁぁぁッッッ!!!アアッ!」
怒りの炎にに侵された部分を切断する、その目は憎しみの目に燃えていた
「ァァァァァ!!!アビス様のモルモット如きがァァァァァッ!!!一丁前にこの俺に刃向かいやがってェッ!オラァックソども!寝てんじゃねぇ!!早く起きやがれェ!!ぶち殺すぞッッッ!!!」
その言葉と共に倒したハズの深淵が蘇る今度は人型では無く一部モンスターの形を模した者も現れた
「ウルルルルルルルルッ!!!!」
最早、人の声では無く獣の様な鳴き声を上げ、深淵の集団に飛び込む、ある者は炎の爪に引き裂かれ発火、ある者は炎を帯びた牙の餌食に、ある者は炎に耐え切れず消滅した
「ウォォォォォォォ!!!!」
そして全ての深淵は漏れ無く灰に変わった
「なんだとォ!?コイツ…異常だ…再生さえもささずに焼き尽くすなんてェ…」
彼はこの瞬間、勝つこと、では無く、生きることを優先し、生きる為にどんな行動を取ればいいか、考えた、そして…誰にも気付かれずにニヤリと笑った
「それだけの火力…コイツの身体も保たねェハズ…憤怒…甘く見ていた…!」
「身体が…ギランの命がっ!?ギランッ!」
そう言ってサラは愛する人の元に走り出した、全くもって思い通りに
「(これで、攻撃はあの女に向くハズ…!作戦通りッ!)」
「これは…マズい…!」
いつも見てくれてありがとうございます!!
やっぱ練が居ないと真面目な内容になるな…皆さんは練が居る時のテンションと練が居ない時のテンションどっちが好きですか?




