黒の目的
「彼女に会いたい?」
会話を終えた我等は学校の外に出る事にした、彼の彼女が物凄く気になるのだ、何処かで見た事があるような気がするのだ…どこだったかな
「あぁ、駄目か?」
「いや、駄目では無い、家にいる筈だ、行こう」
そして一歩を踏み出した、その時
「…今の音は…?」
逃げ惑う人々、その濁流に押し流されそうにならながらもその逆方向に進む
「…行くぞ」
「あぁ、わかった」
2人の会話はそれだけで良かった、1人は復讐の為、1人はこの国の為に歩みを進める
「…これは!」
王が見たその光景は恐ろしいものだった、人が人を襲い、襲われた人が更に逃げ遅れた人を襲う、正に負の連鎖、そのものだった
「これは…っ!…アビスだ…!奴め…!こんな所まで!一体何人の命を奪うつもりだぁぁぁぁぁ!!!!」
怒りが彼に火を点ける、彼の周囲は異常な温度に変わり、陽炎現象が発生している
「うォォォォォ!!!!」
叫びながら放たれた拳は闇を照らし焼き尽くした……が、
「血が黒い…もう人ですら無いという訳か…其奴らは任せた!俺は皆を避難させる!」
「頼んだ……ハァァァァ!!!」
彼から溢れ出した怒りの焔はまるで悪魔が乗り移ったかの様にうねり、辺りを焼き尽くした
「我は、ジーク・アスタである!!現在、モンスターと交戦中である!!現在無事である全国民は城の方を目指し走れッ!!それが助かる唯一の方法であるッ!!このモンスターはジーク・アスタの名に賭けてここで食い止めるッ!!」
突如発生した謎のモンスターに困惑していた者達は目的が出来た事により、同じ方向を目指し走り出した
「…キリがない、我も手伝おう!」
そう言って剣を抜き放つ、その剣の名は、竜殺しの魔剣バルムンク、全ての龍、つまり龍神でさえも殺せる様にと設計されたこの剣は神殺しの能力を持つ、つまり…
「ハァッ!」
深淵の身体が真っ二つに切り裂かれ、それを追う様に黒い血液がばら撒かれる
「神殺しの倍率!?なんて神だ!」
「捨てる神あれば拾う神あり、と言うが、こいつらは焼き棄てる神という訳かッ!ハァァァァッ!!」
掛け声と共に突き立てた拳から炎が噴き上がり、黒を赤に染め、更に灰色に染め上げた
「…倒した…か…?」
「いいや、全く、残念だったな」
背後、つまり街の方から突然声がする
「貴様…何者だ!」
問いを受け流すように軽く笑う
「おいおい、忘れたか?家族の仇をよぉ…クククッ…!」
「仇…まさか…!!貴様がッッッ!!!!」
彼の怒りは既に最高潮に達し、草木は異常な熱量によって蒸発し、地面は溶岩のように赤く染まり始めた
「…マズいぞ…待て!落ち着けっ!」
「ヴォォォォッッッッッッ!!!!」
彼の怒りは、もう止まらない
いつも見てくれてありがとうございます!
どうしよう…もう終盤あたりまで大まかな流れは出来てるのに終わらない…文章力の低さよ!




