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然るべき対処

反省の証、態度で示すスタイル

「やっちゃいました?だと?やらかしてんだよ

!!」


奴はまるで理解出来ない、というように顔を歪めている


「お前はちゃんと依頼内容を読んだのか!?薬草が採れなくなったら本末転倒だろうがよ!あァ!?」


その瞬間、練は最悪の場合を考えていた、もしかしてちゃんと依頼内容は確認してたんじゃないか?と、その上であんな事をしたのではないか?と…


「…チッ…ぁあ、はい、すみません」


なんで怒られてるのかわかんないけど取り敢えず…というように、全く反省の態度を見せずにそう言った


「お前…サブキャラは黙ってへーこらしてろって顔、してやがるな」


「なッ!?」


その言葉に奴は驚いていた、図星を突かれたのだろう、彼は言葉を話そうとするが


「雑魚が、俺に突っかかってんじゃねぇぞ、か?まるでゲーム感覚だな!クソ野郎!」


既に、遅かった


「…お前…なんなんだ?」


得体の知れない彼に対する恐怖、怒りが誰、ではなく何に問いを変えさせた


「俺か?俺はポート、ギルドの最高責任者、ギルドエンペラーだ」


気怠そうにそう告げる、がその事実は恐ろしいものだ、ギルドの最高責任者、という事はそれだけ強いのである、そう、例えば…全てのギルドの中で最強を名乗れる位には


「ギルド…エンペラー?」


「そうだ、そしてお前にはここら一帯を焼け野原にした責任を取ってもらう、具体的には薬師が買う予定だった薬草の代金、ぷーらーす、ここで薬草採取を行う初心者達の生活補償金だ、占めて魔導金貨26枚って所だ」


魔導金貨26枚!?…というか何気に薬師が買う予定だった薬草ってこいつと…いや、こいつが燃やした所為だけど…この件と別件じゃね?強かだなぁ…流石エンペラーって事か


「そ、そんなの払える訳無いだろ!?な、なんだよこれ!クソゲーかよ!」


本当の本当にゲーム感覚だったって訳か、敵を倒したり、何かするだけでも褒められる…人は快楽を与えられると、そこから、まるで泥沼に入ったかのように抜け出せない…俺も、勇者のままだったらどうなってたかわかんねーな…


「はぁ…………ただし、俺と勝負して勝ったら、チャラにしてやる、魔導金貨26枚は俺のポケットマネーから出してやる」


それは絶対に負けないという自信から来ているのだろう、奴の目の色が変わり、それを彼は面倒くさそうに眺める


「いいぜ、乗ってやる」


一度見た事があるしたり顔だ、負ける訳がない、正に井の中の蛙大海を知らず、実力が違い過ぎるのだ


「乗ったな、負けたら払えよ?」


奴は気付かなかったが、彼、否、ポートは最初から気付いていた、気付いていて気付かないフリをしていた、奇襲を予測できるものとする為に、尤も奇襲する気などこれっぽっちも無いのだが


「…そうだなぁ…ハンデをやろう」


そう言って、ポケットから銅貨を一枚取り出す


「…ハンデだと?」


「そうだ、この銅貨を指で弾く、床に落ちるまでにお前が戦えなくなったら俺の勝ち、床に落ちてもお前が戦える状態にあったなら、お前の勝ちでいい」


その言葉を聞いた途端に奴は剣を構える、奴の考えそうな事と言えば銅貨が宙に浮いた瞬間に叩き落す、とかか?それで今のは無しだ!って感じか、果たしてどうなるかな…


「じゃあ、よーい」


奴を見るとジリジリと距離を詰めている、恐らく叩き落としを狙っているのだろう、しかし、スタート!とという声はまだ聞こえない…


「スタート」


突如、その声が聞こえる、しかし、奴は最初の一歩を踏み出せなかった、ポートの指が銅貨を弾く、銅貨は勢い良く飛んだ、音速を超えた速度で、その銅貨はーー


「ヴヴゥっ!?!!!?」


ーーー奴の額にぶち当たっていた、流石はチート持ち、死ぬ事は無く額が赤く染まるだけで済んだようだ、しかしながら、頭部を強打した事で何が起こるか?正解は多数あるが、ここでは脳震盪である


「…凄い…指で弾いたコインだけで仕留めた…!」


脳震盪を起こしたであろう奴はコインが落ちて数十秒経っても起き上がれなかった


「はい、お前の負けな、お前の敗因はハンデを受け入れた事により俺の先制攻撃を許した事、普通に動いた俺を捉えきれなかった事、後俺と戦おうとした事と誰かの仕事を奪った事だ」

いつも見てくれてありがとうございます!


ポートさんの夢はギルドの存在によってお金が無い事を理由に人が死なないようにする事だそうです

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