人生ゲーム
ここは、とある研究所。
休憩中、今日も今日とて、博士さんと助手君の無駄話が始まるのです。
「魔王っているわよね」
「いますね、RPGのゲームなんかだと大抵ボスの立ち位置ですね。そして倒すとそれより強い大魔王が出てくるのがお約束でしょうか」
「でも、それを倒しても大々魔王なんてのは出て来ないわよね」
「何か柑橘系の技とか繰り出してきそうですね」
「汁飛ばしてくるのよ、白色の」
「ツッコミませんよ」
「ふなっしーの中の人が凄い勢いで飛ばしてきそうよね!」
「梨汁ついでに中の人なに飛ばそうとしてるんですか!?」
「でも、もし大々魔王がいてやられちゃったら、次に出て来るのは大々々魔王かしら?」
「いや、大魔王の時点で次に出て来るのは神とか裏を書いてただの人間とかもしくはもう一人の自分とかだと思いますよ」
「そのまま大々魔王が次々に出て来たら大14魔王とかになりそうなのに」
「なんかすごい頭悪そうな表記の仕方ですね、大14魔王。あんまり強そうにも思えませんし、第14代魔王の誤植かと思われそうですね」
「クク、我が死してもまだ第15代魔王が貴様をなんとかしてくれる……」
「魔王のくせに後任に丸投げとか、カリスマ性ゼロ!? よく部下がついて来ましたね!?」
「お金で」
「やりたくないなあ、そんなゲーム」
「あとはあれよね、ボス戦で第15代魔王を倒しても回復する時間も与えられずに、しれっと次の第16代魔王が後任で出てきて、倒すと今度は第17代魔王が出てきて、一体いつまで続くんだろうと、実際にプレイしてるプレイヤーの精神にダイレクトアタックしてくるっていう……」
「廃人には受けそうなゲームですが。あと一部のドMに」
「助手君のことよね!」
「最近寒いので厚手のボクサーパンツで局部を保護してます」
「もう掘られる覚悟はバッチリってことよね!!」
「何故いつもそっちに結びつけるッ!?」
「さて、今日はリアルより甘い人生ゲームの話をするわよ、助手君!!」
「てっきり今日は魔王についての話かと思いましたよ」
「フェイクッ!!」
「良かったッ!! 人生ゲームは、1960年にアメリカMilton Bradley社(現ハズブロ)から発売された、ボードゲームですね。日本では1968年にタカラ(現タカラトミー)から発売されています。ゲームシステムはすごろくの発展形で、ゲーム序盤のルーレット目によって『人生の筋道』が決まり、その後の人生が左右されていき、プレイヤーはサイコロではなく『ルーレット』を回し、人の一生になぞらえたイベントをこなしていくというものです」
「種類もたくさんあるのよね」
「そうですね。色々な人生ゲームがあります。商品ごとにテーマが設定されていて、時代を反映させたものや、キャラクターや企業とタイアップしたものもありますね」
「ああ、そういうの見たことあるわ。イナ●マイレブンとかよね!」
「確かにイナ●マイレブンとタイアップしたものはありますけど。なぜだろう、すぐにそれが出てきた時点でそっちの意味にしか聞こえないんですが。他にもまだまだたくさんあって、阪神タ●ガースやアン●ニオ猪木、吉本興●とタイアップしたものがありますね」
「何そのガラパゴス状態、なんだかカオスね。テーマで言えば、1999年の世紀末には、某ノス●ラダムスの予言もあってか、世紀末をテーマにした人生ゲームを見かけたわね」
「あれも騒ぐだけ騒いで、終わってみると一体何だったんだって感じでしたけど。まあそれはともかく、その時代時代をよくとらえたテーマの商品を出していますね」
「例えば?」
「1990年に発売された人生ゲーム(4代目)では、バブル経済がテーマですね」
「土地と女を転がして、バブルがはじけたら土地も女も寝取られる、みたいな?」
「大体間違ってますが、一定の層に需要がありそうなのがなんか怖いですね。1995年にはバブル崩壊がテーマの人生ゲームが出ています」
「でも人生ゲームなんて、どうせ生まれて順調に成長して社会で成功してただで年金もらって後の世代にツケ押し付けておしまいでしょ、リアルじゃないわ」
「何か後半すっごいリアルだったんですけど。まあだいたいそんな感じなんですけど、でも現実を意識した人生ゲームもありますよ。2006年に発売された『人生ゲームB&B(ブラック&ビター)』は、これまでの人生ゲームより少し辛口の人生が味わえます」
「それ知ってるわ。『カレーステージ』っていうシステムがあるのよね!」
「それ『カーレーステージ』ですから!? なんですかカレーステージって!?」
「マスに止まったら『近所のスーパーでじゃがいもを買ってくる』とか」
「リアルおつかいゲーになっちゃってるじゃないですか!?」
「材料はそろったけど、肝心のルーだけそろわなくて、仕方なく肉じゃがにしちゃうっていう」
「カレーあるあるですね。ルーがあることは確認したけど、思ったより量が無いことに気づいてカレースープになっちゃったり」
「●●があるのは確認したけど、思ったより量がないことに気づいてゴ●無しでも良かったことに改めて気づいちゃったり」
「はいストップストップ!! 夕食に洋画のエ●シーンを家族団らんの中流すようなテロは自重してください!」
「助手君の言葉を少し変えただけなのに。助手君って、意外に敏感なのね」
「ほんっとセクハラは止めてッ!? リアルな人生ゲームの話に戻しますが、さっきの人生ゲームB&B(ブラック&ビター)の他にも、2009年に発売された『人生ゲーム極辛 ストレス社会』では名前が示す通り、辛いことばかりが起きる人生ゲームです」
「Amaz●nの商品説明には『就職難に突然の結婚。さらに不況の渦がまちうける! 引きこまれたら借金地獄だ! ただし、キャリーオーバー制のギャンブルで一発逆転だって夢じゃない!』とあるけれど、突然の結婚ってどういうことなのかしら?」
「確かにそうですね。結婚って突然するものなんですかね?」
「一目惚れで結婚とかかしら。中●人や韓●人が日本国籍を取得するために冴えない中年の金もってそうなオヤジを誘惑し結婚して、そのオヤジが死んだら財産をまるっと自分のものにしちゃうとか?」
「思いっきり具体的に説明するのは止めて下さいッ!? どこと喧嘩しようとしてるんですかッ!?」
「でも日本人でも金持った高齢者の男に20歳以上年の離れた女が結婚して、男に多額の生命保険かけさせるって例もあるから、別に問題ないわよね!」
「僕は何もツッコミませんよ」
「助手君、女の子だったんだ…。それならそうと早く言ってくれれば、もっと優しくしてあげたのに」
「普段から優しくしてッ!? それとありますッ、●●はちゃんとありますからッ!!」
「それ無いパターンよね」
「OBOOOOOOOOOO-ッ!!」
「あと気になるのは『ただし、キャリーオーバー制のギャンブルで一発逆転だって夢じゃない!』ってところよね。このギャンブルでどうにかなるっていう発想は破産する人の典型的な例よ」
「いや、これゲームですから。というか、博士さんが何かまっとうなこと言ってると、違和感しか感じないんですが」
「助手君、目隠ししたままお尻の穴かや●い穴、どっちに突っ込まれるか賭けてみて?」
「賭けるのもやられるのも僕じゃないですかッ!?」
「え、ぶっかけられるのも掘られるのも助手君? 当たり前じゃない」
「当たり前じゃないッ!?」
「目隠しして~男が来たら~、掘・ら・れ・る♪」
「ひっどい歌うたいながら腰振る体操は止めてッ!?」
「そんなこと言ってもホントは男に掘られたいんじゃないの~♪」
「もしかしなくてもそういうことじゃないッ!?」
「次回、助手君のお尻がマグロッ、ご期待下さいッ!!」
「いやごちゃ混ぜのウソ予告は止めてください」
「ねえ助手君、ここ何回かOBOちゃんネタ使い過ぎじゃない?」
「どこかの新聞に載ってそうなマンガのキャラみたいな仇名のつけ方は止めてあげて下さいッ!?」
「これ書いてる時、絶対OBOちゃん、全盛期だったと思うんだけど」
「そんな全盛期、体験したくないです」