知佳の行方
更新遅くなってすみません。出来る限り努力して更新スピードを上げていきたいと思います(>_<)
――千尋
知佳はあの後帰ってこないまま。今2限が終わったところ。帰ってはないと思うけど、どうしよう。戻って来てもどんな顔したら良いのかな。、、、ああ。酒井さんたち来ないなあ。遅いなあ、、、。
「千尋様ー。」
「あ、酒井さん!!ふう。やっと来た。大変なんですよ。知佳が――。」
「やはりそうですか。」
「ってどういう意味ですか?そう言えば知佳は?あ、えーと、こっちのじゃなくてそっちのっ。」
「知佳さんは倒れてしまいました。もしかしたら知佳さんのご主人様に関係あるのではないかと思ったのです。」
「倒れた?!え、大丈夫なんですか?!あ、ていうことはこっちもっ?どうしよう。知佳を捜さなくちゃ!!」
「あっ。落ち着いてください。私も行きます。話を聞かせてください。」
「落ち着いてって言われても、なにがなんだかさっぱりなんですっ!!」
私は学校の中を捜している間に朝の出来事を酒井さんに話した。
「知佳様は以前から悩むことが多かったようです。」
「え?知佳が?!」
「はい。ただその気持ちも自分自身で抑え込んできたのでしょう。その抑える力が強いほど反動も強くなるものです。知佳様は先ほどその反動の力に耐えられなくなってしまわれたのでしょう。」
「えっと、、、。そんなに悩んでいたの?私にはなんにも言わなかったけど。」
「千尋様にも言えないことだったのでしょうね。誰にでも、例え親友であっても言えないことはあると思いますよ。」
「私、なんでも話してる――。」
「足が止まってますよ。早く捜しましょう。」
だけど結局知佳はどこにもいなかった。保健室、屋上――。目が覚めて移動しているかも知れないと思って、私が下の階から、酒井さんが上の階から見てまわってみたりもしたのに。
「どうして、、、。」
「とりあえず私は戻ります。知佳さんや知世さんのことが気になりますので。」
「あ、私も行きます!私も知佳のことが心配です!!」
「わかりました。では千尋様の自宅に行きましょう。」
――
「知佳はどこにいるんですか?!」
「自宅で休んでいます。行きましょう。」
――
「知佳!!」
「千尋様っ。」
「あ、ごめんなさい、大きな声出しちゃって。」
「眠っているだけです。大丈夫ですよ。」
良かった、、、。
「千尋様。どうぞ。」
後ろから声をかけられて振り向くと酒井さんと同い年くらいの女性がコーヒーカップを持って立っていた。
「あ、ありがとうございます。えっと、、、あなたは、、、。」
「花村と申します。」
「どうして知佳さんの家に?」
「あっちの部屋で知佳様が休んでおられるのです。」
「「はい?!」」
「そんな、勝手に、、、。どういうことですか?」
「だって今日知佳様をお連れする予定だったでしょう。それに知佳が倒れてしまったからもしかして、と思って私と安藤さんとですぐに人間世界に捜しに行ったの。」
「知佳は、大丈夫なんですか?」
「はい。学校で倒れていたままお連れして、ここに着いてから一瞬目を覚ましたのですがそれからすぐに眠ってしまわれました。穏やかな表情ですので心配はないでしょう。」
「そうですか、、、。少し安心しました。ありがとうございます。そしたら私、知佳のお母さんのところに行きたいです。良いですか?」
「えっ?!」
「え?ダメですか?」
「い、いえ。いや、大丈夫でしょうか、、、?」
「酒井さん?なに、1人で喋ってるんですか。」
「いえっ。なんでもありません。行きましょうか。」
「はい。」
私は知佳たちのことを花村さんに頼んで、酒井さんと知佳のお母さんがいるという特別な施設へ向かった。