写真
無事に戻ってこれたけど今、何時なんだろう。
「千尋ー!帰ったの?遅かったのね。」
「あ、うん。ちょっと知佳と話し込んじゃって。」
「そうなの?じゃあ夜ご飯は食べてきたの?」
「ううん、まだ!!」
「良かった。用意してあるよ。」
今は、、、20時だな。今日はお母さん特に用事はなかったから少し出かけていたみたい。良かった、ちょうど出かけているときに戻ってこれて。
そしてご飯を食べて部屋に戻った。
それにしても今日は疲れたな。早く寝よう。あ、そうそう、明日、お母さんとお父さん帰り遅くなるんだってなー。明日は知佳の家で夕ご飯ご馳走になる。私の両親って2人で小さな会社を経営しているから、よく帰りが遅くなるんだ。特にお父さんは帰って来ないときが多い。だから時々知佳の家にお世話になるんだ。1年の時の保護者会で親同士も仲良くなったから、それ以来、家族ぐるみで仲が良いんだ。
あっ。っていうか問題だな。いつもはこういう時、学校が終わってからすぐ知佳の家で遊ぶんだけど、、、。明日からしばらくは絶対指導者がどうの、ってやつを解決しなくちゃいけないんだよね。適当に理由つけて夕ご飯の時になったらお邪魔することにしよっと。
それにしても、知佳に酒井先生に林先生、他にも知ってる人に会うのかな?不思議、、、。
あ!!いけない、大事なことを忘れてた。帰ってくる時に考えてたことだ。
だからつまり、知佳のお母さんとお父さんも違うのかな?私の知ってる人が知佳の両親になってるってこともあるんだろうか?
あと、絶対指導者を探すっていったい何をどうするんだろう?知佳はさっぱりわからないみたいだったけど酒井さんは心当たりあるのかな?どうするつもりだろう。
、、、そう言えば写真!!写真が向こうにあるってことは、ここにはないっていうことなのかな!?わっ、しまった、これが1番大事だったかも?アルバム、アルバムっっ。
アルバムはリビングにまとめて置いてある。とにかく探さなきゃ。
私は去年のアルバムを取り出してあの家族旅行の写真を探した。
探すっていってもそんなに手間はかからないな。家族で旅行なんてめったにしないんだ。だからほとんどが学校行事とか遊びに行ったときの写真。2人とも忙しいし、でもあの時はお母さんもお父さんもどうしても行きたいって言って、仕事を他の人に任せて1泊2日、旅行に出かけたんだ。静かな森の中でコテージに泊まったんだったな。、、、ってあれ?1枚だけ空いてるスペースがある。あれ?こっちにも1枚抜けてるな。何でだろう。
「ちょっと、お母さーん!!」
「なーに?ってどうしたの?アルバムなんか見て。」
「ん、ちょっと。ねー、なんでこことここの写真無くなってるの?」
「ないの?知らないわよ?それ開くの千尋くらいじゃない。千尋、1回出したら元の場所に戻さないからよく物無くすじゃない。それだからじゃない?」
「うーん、そうかな?」
「そうよ。さあ、早く寝ちゃいなさい。」
「はーい。」
とりあえずその場はすぐに引き上げた。
でもいつの間に?前に開いたのは確か、、、ダメだ思い出せない。しかももう1枚の写真がどんな写真だったかも思い出せないや。でもそっちの方はたいして問題じゃないかも。スペースが旅行と学園祭の境だったし、学園祭の写真で誰かに渡しちゃった可能性もあるし。
んー。まあ今日のところはこの辺で良っか。それにしても、1人でコロコロ話題変えて考え事してたけど変な人だったな。じゃあ疲れてるしもう寝よう。ん?さっきも言ったような、、、。今度こそ、おやすみー。