異世界へ
英語は、今年先生になったばかりの女の先生だ。授業は淡々と進んでまともかと思いきや、たまに自分の個人的な話に脱線する。
「、、、これで第3段落は終了です。わからないところはありますか?あ、そうそう、この間愛猫のミケが――」
ほら、また始まった。愛猫ミケ物語。つまらないから、てか誰も聞いてないし。みんな自習に入ってるよ、先生。
そんなつまらないながらに心の中で先生にツッコミを入れたりなんかをしている毎日だ。ふと時計を見るともうすぐ11時。まだ授業開始から10分もたっていないのか。
そうため息をついて何気なくガラス越しに廊下を眺めると、足音はしていないのに影の行列が歩いている。
「わっ」
思わず小さく声をあげた。その影の1つがこちらに向かって話しかけてきた。
「迎えに来た」
なに、あの世?ただ授業受けてるだけなのに私、死んでしまったの?斜め前にいる知佳に話しかけてみるけれどなぜか聞こえていないみたい。
ガラガラ
後ろのドアが開いて黒い影が教室に入ってきた。
「ちょと知佳、大変だよ!反応して!」
戸惑い、頭がパニックになっていると私は黒い影に腕を掴まれ、そのまま廊下に連れ出された。
廊下に出るといつもと変わらず教室では授業をしている。私がいなくなってるのに誰も気づいていないみたいだ。何が起きてるの?
廊下は霧がかかったような青黒いような明らかにいつもと違う、いや、外の風景もなにか違う。
そう思ったところでわたしは意識が朦朧としてきた。