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計画

解散した私たちは2つのグループでもう1度会議を始めた。私たちと絶対指導者対抗策を考えるグループは両方とも人間世界に行く必要があるからだ。



「人間世界に行く時は出来るだけまとまって行く方が良いと思います。」


「ええ、何度も行き来してたら牧野さんにも迷惑がかかるわ。」


「そもそもここを4人ずつに分ける意味あるの?」


「意味はあるでしょう。目的が全く違います。場所は同じでも1つの目的を集中的に行う方が効率的です。」


「じゃあ何のためにもう1度会議してるのさ?」


「ですからさっきも言ったようにまとまって人間世界に行くために予定を組もうとしているのです。というか、知佳さんは勉強をしていてください。」



そう。会議はしているけど私はその傍らで林姉弟に勉強を教わっている。全く、私だって参加したいのに。しかも2対1って、、、。逆なら分かるけども。




「知佳っ!!グチグチ言ってないでやるぞ。」


「敬語の勉強は大事よ。」



この姉弟、すごい美男美女で有名なんだ。2人並ぶと圧倒されるっていうか迫力がある。

林さんは女の子みたいな顔してて、紀美香さんには頭が上がらないけど私には意地悪なんだ。

紀美香さんはゆったりした性格でとても優しいお姉さん。綺麗って漢字がぴったり当てはまるような人。“きれい”でも“キレイ”でもないんだ。何をしていても華があるっていう。

実は私と紀美香さん雰囲気が似てるって言われているんだ。だから私もクールビューティーだ!

なんて言うと林さんに怒られるんだ。

「こんなガキが姉さんに似てるわけないだろ。こうゆうのをお世辞っていうんだよ。お前がトンチンカンだからみんなが適当に褒めてやってんだよ。だいたいな――。」


ってね。他の人にはこんな長々と説教なんかしないのに。、、、もしやラブ!?



「おい、気持ち悪い想像するなよ。」


「ウフフ。知佳、拓人は知佳のことが好きなのよ。」



「やっぱりー?いやー、どうしよう。照れちゃう。」


「なんでそうなるんだよ!!」


「冗談よ。さあ、そろそろ再開しましょ。」




「若いわねー。」


「私と雅人くんもよくあんな言い争いしてたわ。」


「、、、拓人くんが可哀想です。私はまだ1人でしたが、拓人くんの場合は2人相手なので悲惨です。」


「女は強いものよ。」


「そうですね。」



あっちもこっちも雑談しかしていない気がする。


「おじさんおばさんにとってはもう遠い昔の話だね。」


「はあ?誰がおばさんですって?」


「ほら、やめなさい、知佳。2人は今でも喧嘩するんだから遠い昔ってことでもないわ。」


「なる程、さすが紀美香姉さん。ってことは拓もあの年になっても私たちに適わないね。」


「酒井さんも苦労しますね。」


「拓人くんも頑張ってくださいね。」


あ、林さんの本名は林拓人っていうんだ。仕事ではみんな、さん付けだから基本的には林さんとか紀美香さんって呼ぶけど、普段は拓と紀美香姉さんって呼ぶんだ。




なぜか途中から合流して話し始めちゃったけど、どうにか会議も勉強会も終わった。

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