表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
見習い女神、ただ今職場体験実施中  作者: 鈴木 澪人


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

29/30

29

 テオバルトの意外な表情をみたデールとテイヨだったが、テイヨが我慢できずに笑い出した。


「そうですよね!なんだか安心しました。高位貴族ってもっと怖い存在だと思って・・・アッ」


再び口を塞いだテイヨをデールが肘で突いた。


「テイヨって本当に何て言うか・・・。」


デールは呆れた表情をしながら口を閉ざしてしまう。


「そうだよね、私自身はそんなに自分の立場がすごいとは思わないけどやはり初めて会う人の対応とかをみると距離を取られてるなって思うよ。」


「やっぱり貴族って大変なんだね」


デールは二人のやり取りを感心しながら聞いていた。


「そういう意味では、デール君も大変だろう。私達と話をするだけでもしかするとやっかみをもらってしまうかもしれないからね」


「あっそうか~。そういう場合もあるのか。」


「そうですね。もう既にそれは味わっているかもしれないですね。」


デールは何かを思い出したのか少し悲しい表情になった。それに気づいたテイヨがデールの背中をバシンと叩き


「そんな暗い顔すんなよ~。何が原因でデールがそんな悲しい顔になったのか分からないけど意外と大人が動いてくれたりしてるもんだぜ」


「そうかな・・・。」


「きっと、親御さんもデール君にあまり悲しい顔をして欲しいとは思わないよ。」


テオバルトもデール声をかけた。


「そうですよね。今、シュテイラーの領主様と話をしているみたいだし。僕も今はこのお茶会を楽しみます!」


デールの言葉に反応したテオバルトはエメリアに一度聞いてみようと思った。


それから三人は色んな話をした。テオバルトはそろそろ始まる学園生活の話を二人に教えてあげた。

テイヨはもしかすると通うかもしれないがデールは今の所町の学校に通う予定だからだ。


三人共立場はそれぞれ違うがとても気が合ったので楽しく過ごすことができた。


「テオ様!そろそろお茶会を終了しようと思います」


いつの間にかエメリアがライラを引き連れて男子たちのいる場所に来ていた。


「ああ、もうそんな時間なのか。最後に皆に挨拶をしないといけないね。さあ、君たちも一緒に行こう」


「「はい!」」


テオバルトの言葉に二人は返事をして一緒にお茶会会場に戻っていった。


エメリアに連れてこられた三人がその場所に戻ってきたときには女子達は既に席に戻って楽しそうにおしゃべりをしていた。

テオバルトを見つけると一斉に立ち上がった。


「ああ、待たせてごめんね。座ってね」


「皆さん、お座りください」


テオバルトの言葉にかぶせるようにエメリアも声をかけた。ローザはいいが他の女子達が対応に困るからだった。


皆が席に座るのを確認したエメリアが再び話し始める。


「今日は、私のお茶会に参加していただきありがとう。このお茶会をきっかけにもっと親睦を深めていけたらいいなと思っています。最後に、お土産を用意しました。どうぞお持ち帰りください」


エメリアの挨拶の後に使用人たちがそれぞれのテーブルにお土産をそっと置いた。


「皆さんはご存じだと思いますが、我が領の特産品になります。お酒も含まれているのでそれはご両親にお渡しください」


その言葉を合図にお茶会の終了となった。


エメリアとテオバルトは先にに玄関ロビーに行くと一人ひとりに挨拶をした。

ディーナとサロメはすごく動揺しながらも楽しんでくれたようだったのでエメリアは安心した。


テイヨはテオバルトとすごく仲良くなり今度はドナード領に遊びに来るように声を掛けていた。


「ローザお従姉様(おねえさま)、今日はお茶会に来ていただきありがとうございました」


エメリアは嬉しそうにローザに声をかける。ローザはツンとしながらも


「今日のお茶会、とても良かったわ。あんなに甘ちゃんだったエメリアがもう立派なレディーになったのね」


「お従姉様!!」


「でも、人数が多くなったらもっと大変になるから。その時は、私もお手伝いできるし・・・。」


ローザはそれ以上は伝えずにテオバルトに挨拶をするとそのまま帰ってしまった。


「ローザ嬢はずいぶん雰囲気が変わられたのかな?」


テオバルトは不思議そうにローザの後ろ姿を眺めながら呟いた。


「実は、お従姉様は元々はああいう方だったみたいなんです。私も始めは怖かったのですが、他人(ひと)に厳しい以上にご自分にも厳しい方でした。」


「そうだったのか・・・。」


エメリアとテオバルトがシミジミしていると


「あのぉ~」


後ろから蚊の鳴くような声で声を掛けられた

二人で振り返るとそこには、デールとリックが気まずそうに立っていた。


「お話し中すみません。私達もそろそろお暇させていただこうと思いまして」


「そうですか、今日は一日デール君をお貸しいただきありがとう」


「いえいえ、デールはこんな経験をすることはありませんからね。大変だったと思いますが良かったです。なっ、デール?」


「はい、それにテイヨとテオ様と仲良くなれましたし!すごくうれしかったです!」


テオバルトにはまだ緊張するデールはぎこちなく話した。


「私もデール君と友達になれて嬉しいよ」


「良かったな!デール!」


嬉しいのを我慢しているデールをニコニコと笑いながらリックが声をかけた。

そうして、リック親子も自宅へと戻っていった。


エメリアとローザの年の差は2歳ですよ・・・。


最後までお読みいただきありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ