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途中で、エメリアの独白が入ります。
エメリアの為の小規模なお茶会ということでメンバーも少人数だった。
エメリアとテオバルトが席に着くと、ライラ達がお茶の準備にとりかかった。
そしての間にエメリアが話し始めた。
「本日は私のお茶会に来ていただきありがとう。皆さん同士は始めての方ばかりだと思いますので、私から紹介していきますね。」
「一番奥に座っているのが、デール君よ。私とは奉仕活動の時に出会ったの」
「オローム地区で診療所をしているリックの息子デールです」
デールはカチコチになりながらも頭を下げた。
「その隣に座っているのは、グリント男爵の第一子テイヨ様です」
「テイヨ・グリントと申します。私も、シュテイラー嬢には治療の時にご縁をいただき今日は呼んでいただきました。どうかテイヨをお呼びください」
綺麗に頭を下げるとすぐに着席した。
エメリアは次々と招待客を紹介していた。
残りのメンバーは子爵のディーナ・ソマーズと男爵のサロメ・ハーマンだった。
二人ともテイヨと同様にエメリアに治療してもらった令嬢だった。
「そして、私の右隣にいるのは、従妹のローザお姉さまです。」
「シュテイラー子爵の第一子ローザ・シュテイラーよ。よろしくね」
ニコリと微笑むとローザは座った。
「最後に、私の左隣にいらっしゃるのがテオバルト・ドナード様です」
「初めまして、ドナード領の第二子のテオバルト・ドナードです。今日はエメリアの婚約者として招待されました。これを機会に私の事を知っていただくとありがたいです」
テオバルトもニコリと微笑むと、女性陣からハァ〜と溜息が漏れた。
「さてと、皆さんの紹介が終わったのでさっそくお茶会を始めましょう!今日は難しい事は抜きにして楽しく過ごしましょうね」
エメリアの声かけで皆が一斉にお茶に口を付け始めた。
エメリアもお茶を口に付けながら招待客を眺めている。
※※※
今日は皆集まってくれて本当に良かったわ。
見たところ元気そうに見えるしね。
デールはすごく居心地悪そうだけど、お父様の後を継ぐのだったら少しでも貴族に顔を覚えてもらう方が良いと思うのよね。
その隣に座っているテイヨ君もだいぶ顔色が良くなっているわ。
初めて会った時は半分ぐらいの細さだったのに、元気になったら体をいっぱい動かしたいって言っていたものね。騎士になりたいのかしらね。でも、第一子だから自領を受け継がないといけないのか・・・。難しいわね。
ディーナは確か貧血気味だったのよね。地元では治らなくてこちらまで頑張ってきてくれたのよね。私が領主の娘だと分かったら元気になったのに倒れそうになって大変だったのを思い出すわ。今は学園に通うためにたくさん本を読んでるって言ってたわね。
学園では同じクラスになれるのかしら。
サロメは、ローザお姉さまが以前受け持っていたんだわ。でも、ローザお姉さまが貴族の診療を私に任せてくれたので引き継いだのよね。
始めのうちは中々心を開いてくれなくて困っていたんだけど、ローザお姉さまが何か言ってくれてからは随分と親しくなれたのよね。
みんなほぼ同じ年齢だから学園で会うこともあるのよね。
学園に通うのも楽しみだったりするのよ。
※※※
『私もこの世界に少しずつ馴染んて来ているような気がするわ』
エメリアは思わずライラに届くように神語で語りかけてしまった。
ライラはお茶のお代わりを差し出すようにエメリアの近くに行くと
『そうですね。ライラはエレニ様のご成長を身近で見ることができて幸せでございます』
微笑みながらそう伝えた。
『物思いにふけるのもいいけど、ちゃんとお客様の対応をした方がいいと思うよ?』
エメリアとライラが驚きながら左隣を見ると、テオバルトが素知らぬ顔でお茶を飲んでいた。
『私も異世界といえど、神の子だからね。一応聞こえているんだよ。ほら、みんな一通り話し終えてるみたいだから、次はお庭の散策をした方がいいのでは?』
そして、お茶を飲み終えたテオバルトがエメリアに向かってニコリと微笑んだ。
エメリアは立ち上がると
「お茶でお腹が落ち着いたと思うので、皆で庭を見に行きませんか?素敵な花が咲いているのです!」
と言った。
ちなみに、エメリアとライラとテオバルトが神語で会話をしている時、ローザはなんか変な雰囲気だなぁ~と会話の内容は分からないが何かを感じてはいます。
最後までお読みいただきありがとうございました。




