③:諜報に見る情報資料収集「情報収集」
情報収集の事例
必要な情報の種類によって収集方法は様々だが、
世ではどういった手段が用いられているか?
以下で諜報活動の代表的なパターンを区分した。
*用語に関する説明文の一部をWikipedeaから拝借している。
大部分をコピー&ペーストしたのはひとつひとつキーボードに打ち込んでいくのが面倒だからである。
各用語に『総合』『対人』『画像や動画』『通信』『パターン分析』『蓄積情報比較』『防諜』
と見出しをつけた。
『総合』
* 全資料源情報(All-Source Intelligence):下記の情報収集手段から得られた情報の総合分析
『対人』
* ヒューミント(HUMINT:Human―):人間による情報収集。“協力者”(スパイ)の獲得・運用を含む。
o ハニートラップ:異性の工作員を使用した特定人物の情報収集(要するに、色仕掛け)。
# 聴取(Debriefings):友軍、民間人への質問
# 選別(Screening):人的情報源、メディアからの情報の評価、選別
# 連絡(Liaison):友軍、民間組織との連絡
# HUMINT接触作戦(HUMINT Contact Operations):いわゆるスパイ活動
# 文書開拓(Document Exploitation:DOCEX):全メディアからの情報の抽出
# 尋問(Interrogation):捕虜等の尋問
『画像や動画』
* フォトミント:写真撮影による情報収集。
* イミント(IMINT:Imagery―):偵察衛星や偵察機による写真偵察。イマジント(IMAGINT)と表記されることもある。
『通信』
* シギント(SIGINT:Signals―):電子信号による情報収集
o コミント(COMINT:Communication―):通信傍受、暗号解読(本文が分らなくとも交信解析だけで手がかりになり得る)
o エリント(ELINT:Electronic―):非通信用(レーダー等)の電磁放射からの情報収集
o アシント(ACINT:Acoustic―):SOSUSなどからの水中音響情報などによる潜水艦、艦船および水中武器の音響情報収集
o フィシント(FISINT:Foreign instrumentation signals―):テレメトリー、ビーコン信号等からの情報収集
o ラディント(RADINT:Rader―):レーダー信号の傍受
o ラジント(LASINT):レーザー情報
o テリント(TERINT)遠隔探知情報。開発実験や訓練活動の際に発信される信号を傍受する行為。
『パターン分析』
* マジント(MASINT:Measurement and Signatures―):対象の特徴を決定付ける情報。IMINTやSIGINTの処理を含む。
o 周波数情報(Frequency―):核爆発や、エンジンの周波数から得られる情報の収集
o E-O情報(E-O―):紫外線、可視光線、赤外線から得られる情報の収集
o 地球物理学情報(Geophysical―):地震、大気の振動、磁場の変化等から得られる情報の収集
o ヌシント(NUCINT:Nuclear―):放射線から得られる情報の収集
o 物質情報(Materials―):化学物質の分析から得られる情報の収集
文章解析、筆記解析
『蓄積情報比較』
* テキント(TECHINT:Technical―):外国軍の装備等から得られる情報の収集
* オシント(OSINT:Open sourse-):一般的なメディアが公開している出版物や活字情報、放送内容の分析
公開情報(オープン・ソース:一般公開され利用可能な情報源)から収集された情報を元にする、
(機密)情報収集の専門領域を指す。
“合法的に入手出来る資料”を“合法的に調べ突き合わせる”手法で、
情報源は政府の公式発表、マスメディアによる報道、インターネット、書籍、電話帳、
科学誌その他を含む。具体的には、対象国の軍の編制を割り出すために、対象国の新聞社交欄、
ニュースの断片、高級将校の異動発令などを丹念に集積し、分析するといった手法である。
細かいデータを少しずつ集めて分析するだけでも、相当な精度の情報が得られることがある。
媒体入手・分析は駐在国公館で行なわれる事が多い。ラジオ放送は母国で受信する。
『防犯』
* 防諜(CI:Counterintelligence):外国の諜報活動への対抗策。外国の諜報機関の情報収集
o 3.3 心理戦
o 3.4 ハッカー戦
o 3.5 諜報基盤戦
o 3.6 経済情報戦
o 3.7 サイバー戦
* 防諜捜査(CI investigation):司法警察権を有する機関による法に基づく捜査活動。
* 防諜作戦(―operation):支援作戦と機密作戦に分類される。
o 防諜支援作戦(―support operation):情報保護、保全を支援するための防勢作戦。
o 防諜機密作戦(―sensitive operation):一般に敵諜報機関に対する攻勢作戦。対スパイ(counter-espionage;略語CE)作戦を含む。
* 防諜収集(―collection)
o 収集活動(Collection activity):敵諜報機関に関する情報収集。
o 連絡(Liaison):情報入手のための他機関との連絡。
o 防諜収集活動・資料源作戦(CASO:―Collection Activities and Source Operations):直接の脅威に関する情報収集。
o 選別(Screening):主としてHUMINTを利用した人物の資格審査。人物の入隊・採用・雇用の際に実施される。
o 聴取(Debriefing):友軍や民間人からの事情聴取。
o 機能サービス(Functional Services):
+ 防諜脅威脆弱点見積(TVA:―threat vulnerability assessment):
+ 敵諜報模擬(Adversary intelligence simulation):レッド・チーム評価(Red Team Evaluation)
+ 秘匿エージェント支援(Covering agent support)
o 防諜技術サービス(―Technical Services)
+ 監視(Surveillance)
+ 諜報嘘発見器(Intelligence polygraph)
+ TSCM 技術的監視対策情報を収集しようとするスパイに対し、こちらも電子的手段で対抗し、スパイを防止するということ
+ コンピュータ・ネットワーク作戦(CNO:Computer Network Operation)
+ 情報作戦(IO)
+ 対信号諜報(C-SIGINT:Counter-Signals Intelligence)
* 分析(Analysis):敵の諜報活動を定式化。
* 生産(Production):情報資料、見積、報告書の作成。
* 技術サービス(Technical services):防諜機関の技術的支援。