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追放剣士の剣戟無双【魔力0だけど強力スキルと剣術で無双する】  作者: SIGMA・The・REVENANT
第一部・第一章:魔力0の剣士
23/32

何はともあれ大団円

第一部・一章終了まで今回含め残り2話

 アルガナムの件が終わった翌日の昼、俺達は揃って疲労感を漂わせながら教室にいた。



「なんか……入学してから濃い学生生活を送ってんな俺達……」



 返事は無かったがエレイン、マリアベル、アル、ルゥは同意するように頷いていた。


 そんな俺達を見て、マオが苦笑しながら慰労の言葉を述べる。



「本当にお疲れ様だニャ〜」


「マオも無事なようで安心したよ」


「まぁ、まだ全快とはいかないけどニャ〜」



 なんとか一命を取り留めたマオは、回復術士達の尽力により翌日にはこうして復帰するまでに至った。


 まぁその分、金がかかったようだが、そこはアルの気遣いで免除となっている。



「それにしてもセっちゃん遅いニャ〜」



 セツナは朝のホームルームに姿を現さなかった。


 罪には問われなかったものの、自身も少なからず関与していたという事実は、彼女自身重く考えてしまう事なのかもしれない。


 まぁこの国の皇子を殺そうとしていたのだ……もしかしたらこのまま学園を去ってしまう可能性もある。


 だがマオの寂しそうな顔を見ていると、戻ってきて欲しいというのが本心だ。


 だがこれはセツナ自身、自ら決着をつけねばならない事なので、俺達にはどうする事も出来ない。



「もう、来ないかもな……」



 その場の全員が沈黙する。


 完全に失言なのだろうが、戻って来るにしろ去るにしろ、どちらにせよ俺達は受け入れねばならない。



「まぁ、もしこのまま去るのなら、セツナの新たな門出を祈ろうじゃねぇか」


「いやいやいや、勝手に退学扱いにされては困る」


『!!?』



 突然背後から聞こえてきた声────その声に思わず振り返ると、そこには少し困った顔をしているセツナの姿があった。



「セっちゃん!」



 セツナが来たことに、マオは嬉しさのあまり彼女に抱きつく。


 セツナは若干迷惑そうではあったが、どこか嬉しそうにもしていた。



「朝から来ないから本当に戻ってこないかと思ったニャ〜!」


「すまない……アルガナムの事についての取調べが思ったよりも長引いてしまってな。大事をとって午前中は休みにして貰っていたのだ」


「そうだったのか?あれほど長い時間拘束するなと言っておいたのだが……」


「少なからず関与していた身だからな。その罪を問われなかったとはいえ、真実を話すのは私なりの贖罪だ」



 そう話すセツナの雰囲気はどこか憑き物が落ちたように優しく温和なものとなっていた。


 俺はそれを見て、心の中でそっと安堵する。


 すると不意にセツナが俺の肩を叩き、こんな事を聞いてくる。



「ムメイ殿……」


「ムメイでいいよ」


「そうか……ならばムメイ。つかぬ事を聞くが、君には今、将来を誓った相手はいるか?」


「はぁ?いや、いねぇけど……」


「そうか……では────」



 何を思ったのかセツナは俺の首に両腕を回し、そのまま自身の唇を俺の唇に重ねたではないか!?



「────!!?」


『えぇぇぇ!?』



 突然のことに俺の思考は完全に停止し、エレイン達は天を衝かんばかりの驚愕の声を上げる。


 そしてセツナはゆっくりと俺から離れると、固まっている俺に対して、ペロッと舌を出しながらこう言った。



「ふふっ♪︎君は私の伴侶に相応しい……いや、是非とも私の伴侶になって欲しい人だ。今のはその意思表示だとでも思って欲しい。返事は今すぐでなくていい……しかし私は狙った獲物は逃がさない正確でな。必ず君を私のものにしてみせる。だからせいぜい覚悟しておくといい」



 セツナはそれだけ言うと自身の席へと向かっていった。


 俺は未だ思考が追いつかず、何なら意識を失いそうになっている状態だった。



「ちょっと!いきなりムメイに何してるの!?」


「む?もしやエレイン、君の男だったか。ならば悪いが、私は引く気は無いぞ?」


「おと────む、ムメイが私の……私は……ムメイの……そんな……」


「いやいやいや!正気に戻ってくださいましエレイン!ムメイも何か言いなさいな!」


「マリアベル嬢……残念ながらムメイは気を失っている」


「見事に固まってるニャ〜……」


『ご主人ー?』



 周りが何か言っているようだが、既に気を失っていた俺の耳に入ってくることは無い。


 ただ唯一理解していることは、これからの学園生活が更に騒がしくなるだろうというという事だった。


 まぁ何はともあれ、今回は大団円という事で締めくくりたいと思っている。



 〝終わりよければ全てよし〟



 それでいいのだ。


 俺はそう無理矢理言い聞かせながら、未だ処理出来ぬ頭を再起動しようと試みるのであった。


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