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悲しき嘘には裏があり、  作者: 炎の精霊
序章
2/14

2 本当の日常

 「あのさ、お兄ちゃん。」


 「お、おう。?」


 「入学式の時お兄ちゃんが言った言葉が気になって少しお兄ちゃんの学校での生活を見てみたの。」


  その時、ある言葉が脳裏をよぎることとなった。


 「えぇっ!?お前俺のこと見てた、、」「お兄ちゃん、誰とも話してなかったよね。」「の、、、か、、。」


 「なんで友達いるからって嘘ついたの?」


 「いや、それは何というかそのー、えーっとー。」


 「しかも、眼鏡とか服装とかもいつもと違うもの着て私のお兄ちゃんてこと隠してたよね、それってどういうことなのさ。」


 その時俺は何も弁解する言葉が見つけられなかった。


 「別に私にも言えない事情があるならそれはそれでいいんだけどさ、あと一つだけいい?」


 う、うん。と告げた後自分はさらに背筋が凍る思いをするとは思いもしなかった、


 「お兄ちゃん、ほかの生徒から友達0人ってあだ名付けられてたよね。」


 「っっっっ!?」


 「何で知っているの、みたいな顔してるね。この時だけは、私自身が友達のできやすい体質で助かったよ。大学で、友達の先輩と学食で話すときがあってさその時に苗字が同じだから、兄妹なのかっていわれてさ、その時もうお兄ちゃんのそのことは言わないほうがいいのかなと、思ってさ違うっていったの。

そしたらさ、{あの人にはあんまり近づかないほうがいいよ、あの愛想悪くて友達0人とまで言われてるから}っていわれたの。お兄ちゃん、何で学校だとそんなことしてるのさ!。」


 「えぇっっと、、それは、、、」


 そう、自分は大学ではいつも着ている服装を着替え、髪型を変え、伊達メガネをして学校に通っているのだ。 ただ、なぜそんな行為をしているのかはあるほんの一部の人にしか教えていないのである。


 「やっぱり私達のためなの?、、、。」


 そう、俺達家族にはもう親がいないのである。俺が中学卒業の時家族旅行で自動車事故に巻き込まれ、運よく後部座席にいた俺と妹だけが生き残ったのだ。そして、今になるまでお父さんの実家に住まわせて貰っているのだ。だが、二人分の学費をおじいちゃん達が出しているので精一杯のため少しでも妹には家族がいなくなった悲しみを和らげるため俺が高校に入ると同時にバイトで稼いだお金は自分では使わずに妹が欲しいものや、いつもの日用品などを買う生活を今も続けている。

 だが、この話にはもう一つの事情があることを妹はまだ知らない。


 「でも、一番ムカつくのはそこじゃなくて、いつも、いつもみんなにやさしいお兄ちゃんをばかにしたあの人たちが一番許せないっ!!!!!。今からでも遅くないよ。中学生の時みたいに友達と一緒に遊んでるお兄ちゃんを私は見たいよ。」と妹は俺の横で泣いていた。


 その時自分は何でこんな妹ができてしまったんだろう、と思ってしまった。


 「こんなにも綺麗で兄想いな、妹がいて俺はうれしいよ。わかったよ、今度からは学校でも積極的に行動するから、もう少しだけ待っててくれないか。約束するから。」


 「じゃあ、指切りして、」  「お、おう。」

  

 と言って兄と妹は指切りを交わすのであった。それがとある未来の形になるとも知らずに。

もしよければ評価等付けていただければ嬉しい限りです。

これからもよかったら読んで見てください

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