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おばさん百合  作者: 葛
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三十路がどれだけ若いかなんて三十歳には分からない

言葉に出さない表に出さないぐるぐるぐるぐるした黒い感情をいちいち出してたら人間なんてやってらんないでしょ。そういうものなんだから。

三十路がどれだけ若いかなんて三十歳には分からない



区切り、なわけで。

あー、そっち側ね。忙しいもんね。ゴメンね。まだ若いんだから。ケッコンなんてするもんじゃないよ。いい人見つかるから。えーだってサイトーさんめっちゃ美人じゃん。お先に失礼しまーす。いなくなっちゃったらさびしーですよー。


何が??????????????


人のつながり。キズナ。愛愛おサルさんどもは本能をタテに群れをさ、群れを。作ってる。

コトバは学んだけど、意味はひとつも分からない。



つまんな。つまんな。くそ。




クサい。

この女からも、クサくてさ。

寝るのがナンカの裏ワザだとでも思ってるわけ?


バーカ

キモ

そう、キモいんだよ、

なんで何にも言わずにそうなれるわけ?

アタシにナイショでさ、どこで教わるわけ?

教えてくれるヤツがさ、いるんだろ



毒漆を皮の内側から飲み込んでオンナの体裁がオートコミュニケーション。


どいつもこいつもさ。

侵そうとして。その不安そうな眼をやめろよ。給料貰いたいんだよ。付き合ってやるよ。



だからサイトーさんを見送る会でバースデーケーキをサプライズで持ってくんなって言ってんだよ



言ってないけど。




頭の中で表に出てこない声をグルグルさせてるから大人しく見えるらしい。それはニブくてトロくてライバルにもならないってことだ。


カシオレなら女がとりあえずで頼んでもおかしくねえのかよ。



飲み会とかいう流れるプール(人だけ)に酔ったアタシは逃げた、吐いた。

すぐには追ってくるまい。めんどくさいから。

排除できてせいせいしてんだろ。




でも

となりにも

人がいた


「うわ、あ、すいません」

「いえ、貴女、受付の?」

「あ、えと」

「他部署じゃ名前なんて知らないですよね、キタノです」

「あーキタノさん、あーお世話になってます。なんていうか」

「いいのよ、貴女も転勤なのね。今日は私も送られる側」

「なんで、こんなとこいていいんですか?」

「ちょっと、気持ち悪くて」


ちょっと、気持ち悪くて

同じ

同じだ

この人はあのゴミ溜めをちゃんと気持ち悪がれる人だ。


そこからは勝手な勘違い。キタノというこの年上の女が自分の足りない大きなカケラのような気がしてしまったのだ。


酔ってたから。

酒にも。自分にも。

トイレの芳香剤の匂いにも。


この人を好きになろうと、決めたから

面白いところを一部分でも感じてくれたら嬉しい。

ログインして評価とかしてくれたらなお嬉しい。

楽しんでくれる人がいたら、続けていきたいと思います。

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