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精霊武舞  作者: かなめ ちま
商人になろう
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味が変わっちゃダメだよね

 店員さんの評価が高かったので、安心した。

 「ホットジンジャーだから、火の魔石をセットするよう改造したんですね。」

 そう、元々の屋台には『温め機能』が付いていなかったから鍋のそこに火の魔石をセットできるように改造してもらったんだ。


 「火の魔石なら、小さい子でも扱えるしな。」

 ふわまろが、ニヤリとしながら店員さんと話している。

 基本わかばちゃんが売り子さんをするからね。

 「でも、焦げ付かないようにかき回すのは大変じゃないですか?」

 「へ? 火の魔石って言っても、炎がでるわけじゃないから焦げないよね?」

 ふわまろを見ると、びっくりしてる。

 あれ?

 「いえ、火の魔石でも炎が出ないだけで焦げますよ。特に屋台だとスープは段々味が濃くなったりしますし。」


 僕はわかばちゃんを見る。

 わかばちゃんも頷いていた。


 「では、もっと小さい鍋にした方が良かったかも・・・。」

 「まあ、このホットジンジャーがどれくらい味が変わるかわかりませんから・・・。」

 店員さんが申し訳なさそうにフォローしてくれる。

 「商売を始める前に気が付いてよかったです。」

 僕は店員さんの心遣いに感謝してお礼を言った。


 その後は、特に問題もなく屋台チェックは終わった。

 マジックバッグにしまったら驚かれてたけどね。


 「ハル、どないしたん。」

 考え事をしていた僕にふわまろが言った。

 「味が変わってしまうのは、問題だなって思って。」

 「ハル、疲れが出る夕方に味が濃くなるのなら、大丈夫じゃない?」

 うーん、わかばちゃんのいう事にも一理あるけど・・・・。

 「折角改造してもらったけど、ホットジンジャーの鍋をマジックバッグに加工できないかな?」

 「は?」

 「え?」

 「そうしたら、ずーっと暖かいままだし。」

 「マジックバッグの鍋なんて聞いたことないけど。」

 うん、僕もない。


 「まあ、カモフラージュの為に火の魔石をセットするように改造したことはええんやない。」

 「幸い今日はまだ時間があるし、明日の特に予定ないからなんとかならないかな?」

 「ハル、私も手伝う。」

 「ありがとう、わかばちゃん。」


 「ハル、とりあえず、職人街でどんな鍋があるか見てみようよ。」

 「ええよ。」

 「いい考えだね、わかばちゃん。もしかしたら誰か作ってるかもしれないからね。」


 僕たちはそのまま職人街を散策することにした。



 結論。保温鍋はあったけど、たかが鍋に品質保持機能を持たせる道具はありませんでした。


 結構歩きまわったので疲れたことと、お腹が空いたので今日は宿へ帰ることにした。

 保温鍋は今の鍋の半分より小さかったけど、かなり高かったから、3人でもう少し考えることにした。


 今日の夕飯は、ヒヨコマメのスープ、メインは鳥類のから揚げか豚類のカツから選べた。

 僕は、から揚げにしたよ。

 ふわまろとわかばちゃんはカツにしてた。

 出来ればご飯が良かったけど、パンだったんだよね。

 どうも、ご飯はあんまり炊かないみたい。

 ふわまろに、カツを少し交換してもらって食べたけど、美味しかったよ。

 

 

 


 

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