アンケート
宿に戻った僕たちは、夕飯にはまだ早いので、アンケートを書くことにした。
「なになに、『1.習いたい無属性魔法を書け。』」
・・・そういえば、『ライト』は光魔法だっけ? 『氷』は、氷属性? 『ゲート』とかは、空間魔法だよね?
「ふわまろ、無属性魔法って何があるの?」
「へ?」
わかんなくなって、思わず、ふわまろに聞いてみる。
ああ、うん、そうだよね。『無属性魔法が使いたい!』って騒いでたのに、何があるか知らないなんて・・・。そう言う顔になるよね。
ふわまろは、キョトンとした顔をして首をかしげていた。
なんか、可愛い。
「あー、えっと。簡単に言うと四大属性以外。」
あまりの可愛さに、思わずジーっとふわまろを見ていたら、途中で立ち直ったふわまろが答えてくれた。
「えっと、治癒魔法は光属性だよね?」
「『ヒール』なら、水属性でも使えるぞ。」
あれ?
「ちなみに、『ヒール』なら、闇魔法も使える。」
何ですとぉ!!!
「大体、四大属性以外の属性が出てきたんは、ここ数百年のことやし。」
「じゃあ、四大属性以外で書けばいいんだ。」
「まあ、どんな魔法かわかっていたらそのものを、わかんなかったら説明文でええんやない?」
「いいのかな?」
「わからないもんを習うんが講習やろ?」
「そうだね、ありがとう。ふわまろ。難しく考えすぎたみたい。」
「えーっと、じゃあ習いたいものは『ライト』でしょ、『ヒール』でしょ、『ゲート』もいいな。」
「次は、『2.使える無属性魔法を書け。』」
これは、簡単。『無し。』
「えっと、『3.見たり聞いたりしたことのある無属性魔法を書け。』」
・・・。見てたとしても、気づいてないよね。っていうか、わかばちゃんも、ふわまろも何かすごい魔法使ってるってのは、わかるけど・・・。
急に動きが止まった僕にふわまろが言った。
「ん? 今度はどうしたん?」
「僕って、無属性魔法について、何にもわかってなかったんだなぁって思って。」
「まあ、この世界にきて1年もたっとらへんからしゃーないんやない?」
そうなんだけどさ、ってふわまろ! やけに嬉しそうじゃない?
「ふわまろは、どうして嬉しそうなの?」
「ああ、ソータもこっち来たときは何も知らへんかったなと思い出してん。」
「ふーん、ソータも最初は戸惑ってたんだ。」
それなのに、ふわまろと冒険して二つ名が付くほどになったんだ。なんて僕が思っていたら。
「イヤ、ソータは何見てもキラキラした目して、『あれはなんだ』、「どうしてそうなった」ってえらい煩かった。」
あれ? ソータは自信がなくなって落ち込んだりしなかったのかな?
「同じような、黒髪黒目でも大分違うんやと思っただけや。」
はあ? 迷い人がみんな同じ性格してたらおかしいでしょ。
憮然とした顔をした僕に、わかばちゃんが言った。
「ハル、おやつを買いに広場に行かない?」




