初級無属性魔法講座に申し込みました
まさか、陶器が高級品だったなんて。
そういえば、昔の日本では陶器よりガラスの方が高級品だったんだよね。
ガラス瓶はポーションの関係で発展したってことかな?
ってことは、コップも『お小遣い取得大作戦』の主軸となるってことじゃん。
やったね! ・・・、わかばちゃんとふわまろの力を借りないと駄目だけどさ。
僕は、コップをマジックバッグにしまいながら2人に声を掛けた。
「お待たせ、ありがとうね。わかばちゃん。ふわまろ。」
「お安い御用よ。」
「おう。」
「じゃあ、帰りますか。」
「ベリーでも摘みながら帰る?」
「うーん、出来れば帰ってから商業ギルドへ行きたいから、そのまま帰りたいかな。」
「ほな、索敵で魔物に会わないように帰らへんとな。」
「索敵かぁ・・・、頑張ります。」
ふわまろはこう見えて結構宿題を出す。
教え方は・・・なんだけど。
この宿題が結構考えられているのか、徐々にレベルアップしている感じがわかるんから、やる気がでるんだけど・・・。
2人が簡単に魔法を使っていると、僕も使えるような錯覚を起こすけど、『索敵』って結構神経使うし、大変なんだからね!
結局、ゴブリンと思われる数体の魔物を遠回りしながら避けて進んだ。
わかばちゃんやふわまろならサクっと対処するから、遠回りするより戦闘の方が早かったりするんだけどね。
ふわまろが、僕を鍛えようとしているのがわかるから、僕もふわまろに応えようとする。
でもまだ、サクっと対処できないから、今日は遠回りを選んだ。
ちなみに、わかばちゃんはふわまろの腕の中。
最初は僕が抱っこしていたんだけど、どうもわかばちゃんを運ぶと索敵の精度が落ちるっていうか、ぶっちゃけ気が散るみたいで、ふわまろが交代してくれた。
僕たちは、冒険者ギルドでパーティ初クエスト完了報告をした。
「おめでとうございます。依頼達成を確認しました。」
「ありがとうございます。」
受付のお姉さんは、ふわまろに抱っこされているわかばちゃんを見て、ニコニコしながら言った。
今日は大活躍だったから、眠っているようには見えないしね。
「そういえば、ハルって『初級無属性魔法講座』を受講しましたか?」
「いえ、近々とは聞いているんですが。」
「講師の先生の都合で、来週開かれる講座が明後日の午後になったのですが、参加されますか?」
「はい、お願いします。」
わーい、やった。無属性魔法って『ライト』とかだよね。
「では、申込用紙に記入と受講料、タグの提出をお願いします。」
「はい。」
「うれしそうやな。」
僕が嬉々として申込用紙を記入していると、ふわまろが覗き込みながら言った。
「そりゃー、無属性って言うけど範囲が広いし、何が使えるようになるかワクワクするもん。」
「そうやな・・・、俺も受けてみようかな。」
「え? ふわまろも受けるの?」
「せや。」
「じゃあ、わかばちゃんも起こして聞いた方が良いかな?」
「まあ、ええやろ。なんならチビには俺が教えたるし。」
うーん、ふわまろが教えるのか・・・。
あ、でも2人の感性って似てるんだよね。属性は何1つかぶって無いけど。
僕たちは2人分の申込用紙と受講料、タグを受付のお姉さんに渡した。
「はい、では2人分の申し込みを受け付けました。あと、封筒の中にアンケート用紙が入っていますので、明日中に記入して持って来てくださいね。」
「アンケート用紙?」
「はい、無属性は種類が多いので、受講生にアンケートを取って受講内容を考えているんです。」
「え? 講習は、明後日ですよね?」
「はい、明後日の午後になりますので、アンケートの提出は明日中になります。尚提出しない場合、受講内容が希望するものではない可能性が高まります。」
「わかりました。ありがとうございます。」
僕は、弾む足取りで宿へ戻った。
ごめんなさい、間に合いませんでした。




