決定!パーティ名
僕たちは足取り重く、宿に帰った。
はっきり言って、パーティ名でこんなに苦労するとは思いもしなかった。
いっその事、日本のことわざとかにしようかな。絶対かぶることないと思うし。
3人寄れば文殊の知恵とか・・・、うん、『3人寄れば文殊の知恵のハルさんですね。』とか、絶対言われたくない。
宿に戻った僕たちは夕飯の時間までちょっとあったので、それぞれ部屋でくつろぎ中。
僕は先にお風呂に入らせてもらっている。
リラックスしたら何かいい案が出てくるかもって思って・・・。
だって、ふわまろったら、「1人10案考える事。」なんて言ってくるし。
ネーミングセンスのない僕に言われてもねぇ。
ハルワカマロ・・・無いな。
「お風呂お先ぃ~。」
僕はお風呂からでて、2人に声をかけた。あのまま考えていたらのぼせちゃうからね。
「おう。」
ふわまろは、武器を磨いていた。武器といっても精霊の時のではなく、剣だ。
ふわまろが冒険者らしいことしてる。
わかばちゃんは・・・、また寝てる。子供の体が負担なのかなぁ・・・。
「そういえば、ふわまろ達のパーティ名は何だったの?」
「前んときは、パーティ名は無かったな。」
「無かったの?」
「今みたいに、ポイントを自動で割り振るんやなくて、受付で人数割りにしてたから、パーティ名は必須やなかったん。」
「へー。 二つ名はあっても、パーティ名が無いなんて不思議だね。」
「二つ名は、勝手につけられたんやからしゃーない。」
ああ、そうだね。自分で名乗ってたら痛い人だよね。
「まあ、俺らをセットにした二つ名もあったんやけどな。」
「ええ! 何々、どういうの?」
「『漆黒の爆炎』ソータの黒髪と、俺らの戦った跡が焼野原になったことからついたらしいんやけどな。ソータがその名を聞くたびにイヤーな顔してたんがおもろくて。」
くっくっくと笑いながら話をしてくれたけど、ふわまろその名はふわまろも含まれてるんだよね。セットだし。
「そういえば、ソータはどうして『神速』って呼ばれてたの?」
「ああ、ソータは空間魔法が得意で、はたから見ると瞬間移動したかのような速さに見えたからやろうな。」
「え! ソータはテレポーテーションが使えたの?」
「ん? テレなんとかは知らへんけど、瞬間移動はできたで。」
すごい、凄い、昔の迷い人でも出来るんだ。僕でもできないかな。マジックバッグ失敗しなかったから空間魔法の適性はあると思うんだけどな。
「よし、2つは決まった。」
「何が?」
「『漆黒の爆炎』と、『神速の加護』なんてどう?」
「ああ、パーティ名か・・・。そっから離れる気はない?」
「ないよ。10個も考えなきゃいけないんだから。」
「じゃあ、1人3個でええか。」
「よし、最後は『蒼炎の加護』。」
「・・・。」
「『アップルタルト』『デザートピッツア』『抹茶プリン』」
行き成り起きたわかばちゃんが、すんごい笑顔で言い切った。
「「・・・。」」
わかばちゃん、パーティ名考えるの、もう飽きたんだね。
ちなみに、ふわまろは、『新緑の風』『金茶の実り』『漆黒の闇』
うん、ふわまろ、今度は瞳の色つながりだね。
前は急げと、僕とふわまろは、また冒険者ギルドに向かった。
わかばちゃん? まったりとしてるから、2人に任せるってお風呂に入って行った。
さすがに、わかばちゃんの案は無しだと思っていたので無理に連れてこなかったしね。
「『漆黒の爆炎』での登録は御座いませんが、こちらのパーティ名は100年ほど前に活躍した冒険者のパーティなので、いろいろ思うところのある方々の関心を引く可能性がございますが。」
ようは、昔の有名パーティ名だから、みんな気を使って使わなかったのに、新人がほいほい使ったらからまれるよ、って事かな?
「ああ、じーちゃんのパーティ名やったから、愛着があるんで、その名前でお願いします。」
ふわまろのニッコリ笑顔で受付のお姉さんも手続きをしてくれた。
「発表!!! 祝! パーティ名決定!! 『漆黒の爆炎』に決まりました。」
宿に戻って、わかばちゃんの前で発表したら、「よかったね。」とあっさり言われた。
ちなみに、今日の夕飯のメインの1つに『味噌カツ』があった、なぜ、日本の一部地域でしかお目にかからないメニューが・・・。
わかばちゃんは、パーティ名が決定したと聞いた時よりも、うれしそうな顔をしていた。
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夢で見た映像を文章化するのに、こんなに時間がかかるとは思いませんでした。
もうしばらく、お付き合いください。




