パーティ名は・・・
「えーっと、出来たね。わかばちゃん、もう一度やってみても良い?」
「良いよ。ゴーレムは何体にする?」
「1体でお願いします。」
わかばちゃんが、ゴーレムを1体作成して僕に向かわした。
「出でよ、火の壁、水壁、土の壁!」
ゴーレムはやっぱり、土の壁で粉々になった。
あれかな? コップに熱いお茶入れた後、氷を入れると割れるってヤツ。
「ハル、出来たね。」
わかばちゃんが、手を叩いて喜んでくれた。
「次は、実戦やな。」
「うーん、実戦って魔物と戦うってことだよね。」
「誰にでも、最初はあるもんや。」
「わかった。少なかったらやってみる。」
「ほな、索敵で少ない魔物を探してみ。」
「うん。」
えーと、あれ? 魔物の反応ってどんなだっけ?
「探索はしたことあったけど、索敵ってしたことなかったような・・・。」
「・・・。」
「・・・。」
2人とも顔を合わせてないで、方法を教えてよ。
「まあ、最初やからな。あっちの方を探ってみ。」
僕は、ふわまろの指差す方を見ながら目を瞑った。
レーダーで周囲を探る感じ、あ、なんか周りと違うものがある。
「わかった気がする。」
「こっちが風下やから、このまま静かに近づくんや。」
「うん。」
僕を先頭に3人で移動する。
しばらくあるくと、1匹のゴブリンを発見。
僕は深呼吸をすると、ゴブリンめがけて魔法を放った。
「出でよ、火の壁、水壁、土の壁!」
ふわまろが、驚いた顔をしてる。
あ、ゴブリンも驚いた顔をしてる。そりゃー、いきなり目の前に火の壁とか出てきたら驚くよね。
ふわまろは何を驚いて・・・、あ、攻撃魔法じゃなかった。
「てい!」
僕は壁を押すイメージで両手を前に出した。
土の壁がゴブリンめがけて倒れた。当然その前にある火の壁や水の壁も一緒に倒れた。
「ギャッ。」と小さく叫んだゴブリンは、土の壁の下敷きになったみたいで、姿が見えない。
「えーと・・・。」
「ハル、正解。ゴブリンの処理は火で燃やすか、土に埋める。」
わかばちゃんが、褒めてくれようとしている。
「ああ、討伐部位の右耳を切り落としたらな。」
ふわまろが、呆れ気味につぶやいた。
「ごめん。」
実戦経験の中がもろに出ちゃったね。
わかばちゃんが、ゴブリンが埋まっているあたりで土にナイフを突き刺している。
「わかばちゃん、何してるの?」
「討伐部位と魔石の採取。」
わかばちゃんが、麻の小袋と魔石を僕に手渡してくれた。
「ハルの初めての討伐だから、魔石は記念に持っているといいよ。」
「ありがとう、わかばちゃん。」
「まあ、一応、討伐成功やな。」
「ありがとう、ふわまろ。」
「もう少し魔物を狩るか? 焦らんでも俺らがおるんやし。」
「そうだね、できればもっと落ち着いて魔法を使えるようになりたいな。」
「ハルは、魔力はあるんだから、ゆっくり確実に使えば大丈夫。」
「折角3人でパーティ組んでるんだしね。」
「ん? 組んでへんよ。」
「え?」
「3人一緒に行動してるだけで、パーティ登録してへんやん。」
「あれ?」
「ハル、パーティになるには、冒険者ギルドで申請しないと駄目。」
「一緒に依頼を受けに受付に行ってなかった?」
「受付についてっただけじゃパーティやないやろ・・・。それに、パーティ名も決まっとらへん。」
そういわれてみれば、名前ないじゃん。




