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精霊武舞  作者: かなめ ちま
冒険者になろう
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初級魔法講座:土魔法(実技)3

 「砂よ集え、サンドパイル」

 あ、先生の呪文が聞こえた。

 あの杭は『サンドパイル』なんだ。ウォールじゃなかった。


 僕は、何度も列に並んでサンドカッターを成功させた。

 砂以外に土とか石とかでも出来ないかなぁ・・・、なんて考えていたら先生が「あと1回づつ放ったら、そこで止めてください。」って言っていた。



 「最後に『グランドウォール』を作るので、このまま並んでいてくださいね。グランドウォールは防御魔法です。今までの土魔法と違うところは、魔法で砂や石を作るのではなくて、『この地面を利用する』というところです。」


 え? 今までの砂って、どっかから持ってきたんじゃなくて作り出してたの?

 工事現場はコストカットで大助かりじゃん。って、いけない考えがそれた。

 あれ? このままって2列しかないんだけど、先生3人居るよね?


 先生が説明している間に、サポートの先生が縄を2本地面に置く。


「列の先に縄がありますね。あの縄の中央、先生の横に立ってください。位置についたら合図をしますのでそのタイミングで、『土よ集え、グランドウォール』と唱えてください。縄の先の地面をめくる感じで土壁を作ってください。今からお手本を見せますね。」


「土よ集え、グランドウォール」

 先生が横向きで呪文を唱えると、高さ3m幅5m厚さ15cmぐらいの土壁が出来ていた。

 土壁の先の地面はえぐれている。


 おお! 本当に地面をめくったみたいだ。僕だけじゃなく、他の受講生も驚いている。

 先生は土壁を消すと、地面は元のグランドに戻った。

 「では、一番前の人は位置についてください。」


 先生は、2人が縄の中央についてしばらくしてから合図をした。

 「『では、始めてください。』」


「土よ集え、グランドウォール」


「はい、上手にできています。幅はもう少し厚い方が良いでしょう。」


 サポートの先生が、受講生にアドバイスしている声が聞こえる。

 先生は、サポートの先生の間に立ってそれぞれの受講生を見ている。


 元々少ないので1列が十数名しかいない。次は僕の番だ。


 「では、次の人。」

 「『では、始めてください。』」


「土よ集え、グランドウォール」

 良しばっちり、縦3m、横6mぐらいの土の壁が出来た。

 壁の横に立ったら、厚さが3cmぐらいしかなかった。ダメじゃん。


「高さと幅は問題ありませんね。幅はもっと厚い方が良いでしょう。遠慮せずに、グランドを抉ってください。」


 別に遠慮した訳ではないのですがね。

 あ、でも今の壁は流れてなかった。

 初めて滝ではなくて、壁だ。なんか感動。


 力を抜いたら、壁がその場で崩れた。

 あれ?

 「すみません。」

 「大丈夫ですよ。」


 サポートの先生が言い終わったと同時に、山になっていた土は元のグランドに戻っていた。

 あれ? 防御壁がこんなに簡単に崩れたらだめだよね?


 僕は、首をひねりながら後ろに並んだ。

 こういう時は他の人の魔法を観察する。

 小学校の音楽鑑賞の時に先生が、『他の人の演奏を聴くのも勉強です。』って言ってたしな。


 うーん、みんな上手いな。僕みたいに壁が崩れる人は居ない。

 本当に地面をめくったみたいだ。


 僕は、最後までコツがつかめなかった。

 何か僕、壁はすべてうまくいってない気がした。

 ちょっと、凹む。魔法ってもっと簡単に使えるもんじゃないんだよね。

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