初級魔法講座:土魔法(実技)2
「はい、みなさん基礎はできたと思いますので、次は攻撃魔法に分類される『サンドカッター』の練習を行います。」
僕が粘土遊びをしている間に、全員出したい物を出せるようになったみたい。
「ここからは、杖を使います。この縄の中に入って杖の上に、このお皿ぐらいの砂の皿を作って維持してくださいね。」
そういうと、先生は、杖と縄のセットを受講生1人1人に配り始めた。
「縄は地面に置いて、中心に入ってください。一斉に結界を張りますので、中に入ったら中央から動かないでください。『サンドカッター』は打ち出さずに、杖の上で固定してくださいね。」
「風よ集え、ウインドサークル。『砂よ集え、サンドカッター』と唱えてください。『では、始めてください。』」
先生が風の呪文を唱えたから、縄の上に空気の壁が出来た。ここまでは火魔法や水魔法と同じだね。
大きさは、先生が持っているお皿くらいね。杖の上にお皿を縦にしたぐらい空けて、そこにお皿を置く感じで、僕は呪文を唱える。
「砂よ集え、サンドカッター」
一瞬できたけど、すぐに崩れた。
うーん、そもそも『カッター』なんだから、杖の上に維持するのって難しくない?
回るお皿なんて、皿回し以外その場にとどめるのは無理だと思う。
・・・皿回し・・・。
僕はお正月のTV番組で見た、おめでたい皿回しを思い浮かべた。
「砂よ集え、サンドカッター」
杖の上で、お皿を回すイメージ。
バッチリOK!!
一旦、消してもう一度。
「砂よ集え、サンドカッター」
よし、うまくいった。
コツをつかんだ僕はあたりを見渡す。やっぱり一瞬で壊れてしまう人たちが半数以上居た。
「はい、一旦練習を辞めてください。今から班を作りますので名前を呼ばれたら移動してください。では、結界を解きます。」
土魔法では班を決めないのかと思っていたら、やっぱり班決めするらしい。
3班に分けたけど、何を基準にしているのかわからなかった。
人数が火魔法や水魔法の時の半分ぐらいだけど、3班に分かれるんだね。
「はい、2・3班の人たちは、今から『サンドカッター』で的を攻撃してもらいます。各班1列になって並んでください。」
1班は、そのままサンドカッターでお皿を維持する練習をしている。
2班になった人の中には、維持できなくて崩れた人が居るんだけど・・・。
まあ、あんまり他人を気にしてもしょうがないから自分の班の先生を見ることにした。
的が今までの丸い的ではなくて、棒になっている。居合切りで使うやつみたいなの。
「『サンドカッター』で作ったお皿をフリスビーの要領であの的めがけて投げるイメージで魔法を使ってください。」
おお、説明がわかりやすい。って、フリスビーはあるんだ。迷い人かな?
なんて考えてたら次は、僕の番だ。
「砂よ集え、サンドカッター」
あとはこれを投げる感じで杖を操る。
おおー! 最初っからうまくいった。
と思ったら、的に当たって砂が下に落ちた。
あれ? 『カッター』だから的が切れるんだよね?
「ハル、制御はうまくいっていますからもう少し回転を速くして威力を強めてください。」
「はい。」
そうか、こういうところも火魔法や水魔法と違うね。
僕は後ろに並んで、他の人の魔法を見た。
あ、上手い。僕の次の人は見事的の上から3分の1を切り落とした。
あれ? この人が初めて的を切り落としたのかな?
今まで的の高さが違うことはなかったよね?
僕は、的を見ていたら次の人が先生の横に立った時、的がニョキって生えてきた。
おお! 的も土魔法で作ってあるんだ。
グランドウォールの小さい版ってとこかな?
て、もう僕の番だ。
威力を強めるってどうするのかな? とりあえず回転を速くしてみよう。
「砂よ集え、サンドカッター」
ザッシュ。おお、なんか痛そうな音がしたけど、無事的は切れました。
僕って中々才能があるのかも。
後ろに並び直しながら1班の人を見ると、2・3班に合流し始めた。
僕から見ると、すぐに砂が崩れる人も合流してるみたい。
見るともなしにその人見ていたら、あっさり的が切れた。
凄い。何が凄いって、サンドカッターで的が切れるぐらいになっていることがわかるのが凄い。
何を基準に見分けてるんだろう。・・・イヤ別に、先生になりたいわけじゃないけどね。
すみません、遅れました。




