絵本
「一番わかりやすいのは、これやな。」
ふわまろが、ニコニコしながら差し出した本には。
『月の女神様と子供たち』と書かれていた。
「絵本?」
「せや。」
何故かドヤ顔のふわまろ。とりあえず表紙をめくって読んでみる。
昔々、あるところに、月の女神様が居りました。
女神様は1人で寂しかったので、火の精霊を作りました。
火の精霊が一緒に遊んでと言うので、2人で遊んで居ました。
しかし、女神様には大地と海を管理するという仕事がありました。
女神様が仕事の時も遊んでほしいと言うので、女神様は水の精霊を作りました。
火の精霊と水の精霊は仲良く2人で遊んで居ました。
そのうち2人は、女神様の仕事を手伝うようになりました。
2人は頑張ったのですが、女神様のようにはうまく行きませんでした。
女神様は2人の為に、風の精霊を作りました。
仲良く3人で仕事を手伝っていたのですが、そのうちに火の精霊と水の精霊が喧嘩をしてしまいました。
大地が火の海になったり、海が氷の大地になったりするほど、激しい喧嘩でした。
女神様が悲しんで地の精霊を作りました。
火の精霊と水の精霊は大いに反省して、地の精霊の風の精霊の力を借りて、海の氷を溶かし、大地を元の肥沃な土地へと戻しました。
女神様は喜んで、木の精霊を作りました。
人族は世界が平和になったのを喜んで、1週間を、月・火・水・風・土・木の6日に決めました。
おしまい。
「なるほど、だから1週間が6日になるのね。」
「ハル、あんまり信じないで。どの精霊が最初に生まれたかなんて、わからないんだからね。」
「え? そうなのわかばちゃん。」
「人族の絵本だからなぁ・・・、人族が良く使う魔法の精霊を順に並べただけかもしれへん。」
「でも、絵本になっているくらいだから、大勢の人が知っている話なんだよね。」
「神話の何割かは本当やろうけど、ハルみたいに全部信じるのは、めずらしいんちゃう?」
いや、だって、異世界だとそうなのかな? って思うじゃん?
「ハルは小さい子なみに、純粋。」
わかばちゃん・・・ほめてないよね?
「この世界の神様は、月の女神様なんだ。」
「1か月で、月の満ち欠けが1周するからやない?」
「そういえば、1月って何日だっけ?」
「6日が5週まであるから、30日やで。」
「あれ? 毎月同じ日数? じゃあ、毎月同じ日は同じ曜日?」
「あたりまえやろ?」
「地球じゃ違うよ。ソータは言ってなかった?」
「そんな話は、出えへんかった。」
「なんか、普通に他の冒険者と会話するとすぐに、迷い人だとバレそう。」
「頑張りや。」
いや、ふわまろ。ニタニタ笑ってないで、フォローよろしく。
・・・何かあったら巻き込むからね。
すみません、遅れました。




