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精霊武舞  作者: かなめ ちま
冒険者になろう
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あこがれの冒険者ギルド

 朝が来た。今日は冒険者ギルドへ冒険者登録に行く日。


 昨日は移動の疲れから早々に眠ってしまったけど、目が覚めた途端ワクワクが止まらない。


 「さあ、今日は早めに朝食を食べて、冒険者ギルドに行くよ。」


 ニコニコ笑顔で、わかばちゃんとふわまろに言ったら、わかばちゃんがブンムクレ中。


 「・・・。わかばちゃん?」

 「昨夜のご飯なかった。」


 「・・・あ。」

 「ん? そうやったか?」


 そういえば、2人で宿をとったから当然僕とふわまろの分しか食事がでなくて、部屋でもすぐに眠ってしまったから・・・。


 「ごめん、わかばちゃん。」

 「しゃーないなぁ・・・。」


 あやまる僕と対照的なふわまろが居た。


 ふわまろ、君も忘れていたんだから一緒にあやまろ?


 しかし、ふわまろはあくまで上から目線で言い切った。


 「姿変えで、人族になればご飯ぐらい奢ってやってもええで。」


 ん? 姿変え?


 「それって、変装みたいなもの? ばれない?」

 「あのなぁ・・・。」

 なぜか、脱力したふわまろ。


 「今俺が実際してるやろ? ばれるようなヘマはせえへん。 俺もばれたことないし。」

 ああ、そうか精霊のふわまろは今は僕と同じぐらいの男の子の姿をしていたんだった。


 「わかばちゃん、姿変えって出来る?」

 「やったことない。」


 「しゃーねーな。 ホレ。」

 ふわまろが、指先をわかばちゃんの額に当てると、指先から、わかばちゃんを包むように光った。


 あれ? わかばちゃんは、小さい精霊のままだよ?

 僕は不思議な顔をしていたけど、どうやらやり方を教えただけだったみたい。

 


 「わかった、やってみる。」


 わかばちゃんが、なぜかリボンを取り出して、何かをつぶやいたと思うと、わかばちゃんの全身が光った。


 さっきより強い光で、思わず目をつむってしまった僕の横で、ふわまろが大爆笑している。


 「なに? どうしたの?」


 しばらくして、目が慣れてきた僕の前に、わかばちゃんは居なかった。


 「わかばちゃん?」

 「し・・・し・・下。」


 ん? 下? いまだ爆笑中のふわまろの声に下を見ると、わかばちゃんが居た。


 「かわいぃ~。かわいぃ~。わかばちゃん、とってもかわいい。」


 そこには、2~3歳児ぐらいのかわいい女の子が居た。ちょっと、ふくれっ面だったけどね。


 「まあ、葉っぱの魔力じゃぁ、その姿ちゅうことや。」


 わかばちゃんは、キッとふわまろを睨んでるけど、迫力がなくてただ、かわいいだけだ。


 「その姿なら、一緒に冒険者登録に行けるで。 飯も食えるし。」


 その一言で、わかばちゃんは機嫌を直して・・・、こけた。


 「わー、わかばちゃん大丈夫?」

 「あんなぁ・・・。精霊とちゃうからいろいろ出来せんこともあるんやで・・・。」


 どうやら、つい飛ぼうとしてバランスを崩したらしい。

 また、ふわまろがわかばちゃんの額に指をあてた。どうやら情報を共有してるみたい。


 できないことの多さに、呆然としているわかばちゃんを抱いてふわまろが食堂へ向かう。


 ふわまろは、僕にわかばちゃんを任せると宿のおばちゃんに話をつけ、3人で朝食を食べることになった。


 ご飯を食べ終わる頃には、わかばちゃんの機嫌も直っていて、一安心。


 さあ、ようやく念願の冒険者ギ・ル・ド!!!


 あんまり僕が浮かれているので、じゃっかん引き気味のふわまろとわかばちゃんと一緒に、いざ、出発!!


 ギルドは徒歩20分程でついた。


 外見は、ログハウス風で看板は盾の形をしている。盾の中には立体的な剣が彫りこまれている。


 盾と剣なんて、騎士みたいとか思いながら入り口をくぐった。

 残念ながら両開きのドアは無かった。ちょっとショック。


 テンプレだと子供2人と幼児1人だから、からまれたりするのかな? と、ちょっとドキドキしながら受付らしき場所に向かった。


 結構人が居たけど、特にからまれることもなく、受付の列に並んでいる。


 僕たちの番が来た、ど・・・どうしよう。


 視線がキョロキョロしだした、僕とは対照的な落ち着いた声が隣から聞こえた。


 「冒険者登録したいんですけど。こちらでええですか?」

 「はい、こちらでも承っております。何名様のご登録でしょうか?」


 「はい、3人です。」

 「では、こちらの書類に記入できるところは記入してから、また受付に持って来てください。 代筆も承っておりますよ。」

 「大丈夫です。ありがとうございます。」

 「あと、登録時に登録料と血が1滴必要となります。」

 「わかりました。」


 誰? この人? 姿はふわまろだけど・・・。話し方がおかしくない?


 「何へんな顔してんねん。」

 あれ? 元に戻った?


 「さっき話し方おかしくなかった?」

 「ああ、今風の話し方やったからやない?」


 今風というか、標準語っぽいって言うか・・・。


 「今は、この書類を書かへん?」


 「そうだね。」


 えーっと。あれ? 文字が見にくい?


 目をこすってみたら、はっきり見えた。


 「名前は『ハル』。 職業・・・。得意分野・・・。スキル・・・。どうしよう、ふわまろ!」

 「ん?」

 「名前以外かけない。」

 「ああ、名前だけでええよ。」

 「年齢なら書けるのに。どうしてないの?」

 「生まれた時から年を数えているもんなんて、人族ぐらいだからやろ。」

 「私も書けた。」


 見ると、わかばちゃんも名前だけしか書いてなかった。


 「ふわまろは、どこまで書いたの?」

 「ん。」


 ふわまろは、名前と職業と得意分野が書いてあった。


 「ふわまろは、魔法使いだったんだ。」

 「ああ、風と火の魔法は得意やねん。」


 ・・・そうだろうね。僕は自分の書類を見た。あれ?名前がゆがんでる。


 「消しゴムとかないかなぁ、文字がゆがんじゃった。」

 「ああ、それ、言語補正がかかって読めてるだけで、書くには練習がいるから今は、そのままでええやん。」


 言語補正? あと、わかばちゃんは2歳児ぐらいなんだけど、登録できるの?

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