魔道具を作ろう
「ふわまろ?」
「ん?」
「人族みたいだね。」
「ああ、精霊も力が強いヤツは、人族と見分けがつかへんのや。」
「冒険者登録するときは、何も言われなかったの?」
「そん時は、「名前」「ギルドランク」ぐらいやったかな。」
「種族は?」
「そんなん、物心ついたときに両親がおらんやつ仰山居てるし、先祖返りも居るから見た目で判断できへんしな、わざわざ記入せえへん。」
「年齢は?」
「いつ生まれたか、わかるんは人族ぐらいちゃう? まあ、100年前とはちゃうかもしれへんし、冒険者ギルドへ行けば、わかるんちゃう?」
「そうだね。じゃあ、雨があがるまで何か作るか・・・。」
「原料の木材なら、ここにあんで。」
そう言うと、ふわまろはウエストポーチから、丸太を取り出した。
「ふわまろ、その、マジックバッグ便利だね。」
「ああ、ソータが空間系のスキル持ちだったから、作り方を教わって作った自信作やねん。」
「その、やっぱり時間停止の機能も付いてるの?」
「おう、暖かいもんは暖かいまま、冷たいもんは冷たいまま『慣性の法則』ちゅう魔法や!」
・・・ふわまろ、慣性の法則は運動の法則の1つで、マジックバッグの魔法じゃないよ。
「僕にも作れるかなぁ・・・。」
「バッグから作ると時間がかかるから、今持ってる袋にマジックバッグの機能を持たせれば簡単に作れんで。」
僕は、リュックではなくて手提げ鞄をマジックバッグにすることにした。
「まず、容量を決めんねん。」
「容量?」
「馬車1台分とか、家1軒分とか中に入る量。なるべく、容量の大きいもんをイメージすんねん。」
馬車とか、家とかの容量なんてどうやって量るんだろう? あれかな、王冠を水に沈めてあふれた体積を量るとかと、同じかな?
完成したら、雨水を入れて量ってみるか・・・。
「なるべく、大きいもんをイメージしたら、俺が手伝うから頷きーな。』
大きい入れ物・・・。あれにしよう。去年じーちゃんと見てきたばかりだしね。
しっかり、イメージをしてふわまろに頷いた。
「・・・。これで、完成や。」
「やったー! ありがとう、ふわまろ。」
「まず、出し入れ出来るか試してみ。」
「うん、じゃあ、この丸太を・・・。入った。」
丸太に触っただけで、丸太は消えた。でも、なぜか手提げの中に入っている感覚がある。
重さはないけどね。質量かわっても、重量が同じなら持ち運べないし。
「出すときは、さっきの丸太をイメージして取り出してみ。」
「あ、出た。」
ゴロン、ゴロン、ゴロン。
でも、重くて落としてしまった。
てか、手の上に丸太ってなくない?
・・・ふわまろ、笑いすぎ。
「いや、ごめん、ちゅうか丸太を手の上に取り出すって・・・。」
「ふわまろが取り出せって。」
「『取り出して、地面の上に置く』イメージせぇへんと、怪我するで。」
そんなの、知らないし・・・。まあ、気を取り直して今度は容量を量るか。
「まだ、入りそうやなぁ~。」
「まだ、入りそうだね・・・。」
最初は、滝のような雨を直接入れていたんだけど、いつまでたっても一杯になった感じがしなかった。
ふわまろが、風魔法で周辺の雨も集めて今入れている最中。
・・・。かなり時間がたった。
「何してるの? 雨を集めているの?」
途中でわかばちゃんが帰ってきた。僕たちを不思議そうに見ていた。
マジックバッグの容量を量っていると話したら、もっと不思議そうにしていた。
・・・。
「まだ、入りそうやなぁ~。何をイメージしたん?」
「・・・黒部ダム。」
「それ、大きいん?」
「約2億立方メートル。」
・・・。ドーム100個分より大きいのはやりすぎたかな。・・・やりすぎたな。
「入れるのやめて、取り出しても良い?」
「・・・。入れるのやめんのはええけど、取り出すと災害にならへん?」
「・・・。なりそう。」
「別にあっても困らへんかったら、このままでええんちゃう?」
たいしたことしてないのに、疲れた。
お昼ご飯は、持ってきた菓子パンとお菓子を食べた。
その後、ちょっと工作をしたが、異常に疲れていたので、昨日より早く眠った。明日は晴れるといいな。
すみません。遅れました。




