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精霊武舞  作者: かなめ ちま
この世界で出来る事
22/89

迷い人

 「そういえば、同じ迷い人って良く来るの?」

 「ソータは何回も来ていたなぁ。」


 「ソータ? 僕の前に来てた人?」

 「ああ、ハルの前の迷い人やねん。」


 「その人は、この世界と元の世界を自由に行き来できたの!?」

 「精霊の祠に、通れない通路があったやろ? そこから良く出入りしとったわ。」


 「ああ、あの迷い人の里につながっているという・・・。」

 「んーなんや、色々調べてノートに書いとったわ。」


 「そういえば、最初全然通れなかったのに、気が付いたら通り抜けれてたんだよね。ふわまろはどうしてだか知ってる?」

 「ソータが言うには、この世界のモノをもって迷い人の里には戻れんって。」


 「あれ? 何も持ってなかったと思うけど・・・。」

 「杖を持ってたやろ。」


 「ああ、わかばちゃんを精霊武装した枝。」

 「精霊も、『この世界のモノ』やから。」


 あー、なるほど。

 飽きたのか、わかばちゃんは会話にも加わらず何かしている。


 「わかばちゃん、何してるの?」

 「新たに木を育てるのに適している場所を探しているの。」


 「ん? 木を沢山植えるの?」

 「ハルは本当になんも知らんのやなぁ。」

 「あのね、ハル、木を沢山植えたほうが、力が強くなるのよ。」


 この世界の事もだけど、精霊についても知らないことが多いみたい。


 「ああ、そうだ。ハル今度来るとき、『アイスクリーム』持って来て。」

 「え!? ふわまろ、アイスクリーム知ってるの?」


 「ああ、『ショートケーキ』も知ってるで。」

 「というか、持ってこれるの?」


 「迷い人の里から持ってこれんのは、『精密機器』って言うやつやねん。」

 「精密機器を知ってるの?」


 「ソータに教えてもらった。」


 その、『ソータ』って何者?

 あー、スマホ!


 なんか、知らないことだらけだ・・・。

 『知らないなら、知ればいい。』じーちゃんの声が聞こえた気がした。

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