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精霊武舞  作者: かなめ ちま
この世界で出来る事
18/89

再会

 「わかばちゃん本当に、ごめん。ふわまろを探して契約解除してもらうから。」

 「もういいわよ、ハルが何も知らないって事を忘れて、いきなり喧嘩を始めた私も悪いから。」


 わかばちゃん? 何も知らないわけじゃないよ? これでも受験戦争を戦って勝利したんだよ?

 はい、でも、今は関係ないね。


 「ふわまろを探しに森へ行っても良い?」

 「いいわよ。まあ、私も言い過ぎたかもしれないし。ハルの契約精霊として先輩だから、大目に見てあげる。」


 「ありがとう。」

 「でも、今回だけだからね。今度勝手に精霊と契約したらゆるさないんだから。」


 「わかった。」

 今度からは、昔見たアニメに似たキャラと出会っても、名前を呼ばないようにするよ。


 僕は心の中で付け加えた。

 ふわまろだけじゃなくて、わかばちゃんの時も思わず名前を呼んじゃったんだよなぁ。

 2度あることは3度あるって、昔の人が言っていたけど・・・。


 今度、同じことがあったら三つ巴の戦いか・・・。

 2人の戦いの余波で、弾き飛ばされたもんなぁ・・・。

 三つ巴の戦いの余波だと、僕も怪我だけじゃすまないかも・・・。本当に気を付けよう。




 「わかばちゃん、森に行くには、やっぱり上に行くしか道はないよね?」


 淡い期待を持ちながら、僕はわかばちゃんに尋ねた。


 「? そうだよ、階段を登って上に行かないと、洞窟からは出れないよ。」


 ですよねぇ・・・。でも、4階には、ヤツが居るんだよね。

 モンスターを倒すのは大丈夫(ほとんど、わかばちゃんが倒してるんだけどね。)


 「4階のモンスターに会わないように、3階へ行くことはできない?」

 「4階に行ってみないとわからない。」


 「僕ちょっと、ヤツが苦手なんだよねぇ・・・。」なんて苦笑いしていたら。

 「・・・ちょっと?」って、わかばちゃんがつぶやいた。


 「同じ階層なら、どこにいるか大体わかるようになったから、遠回りすれば大丈夫だと思う。」

 「あ、わかばちゃん、苦手なのはヤツだけだから。ほかは大丈夫だから。」 


 「ハル、ちょっと待ってて準備するから。」

 そう言いながら、わかばちゃんは若木の葉っぱを摘み始めた。


 水魔法でわかばちゃんが若木に水をまき始めた。

 相変わらず、きれいだなぁ。ファンタジーの世界そのものって感じ。


 「ハル、お待たせ。行こうか。」

 「うん、あ、この階は裏道でお願い。」

 何が出るか聞いてなかったけど、どうも昆虫系が多いみたいだから・・・。


 モンスターに遭遇することもなく4階の泉へたどり着いた。


 「わかばちゃん、本当にお願いね。」

 「わかった、ミクリアラチニに、会わない道で3階の階段へ向かうのね。」


 僕は、泉の前で柔軟体操をした。階段まで走っていけるようにね。


 「ハル、会話より念話の方が早いけど、どうする?」

 「そうなの? では、念話でお願い。」

 「了解。」


 《わかばちゃん、じゃあ最短距離でヤツの居ない道をお願い。》

 《わかったわ。》


 《ハル、すぐ近くに1匹居るけど、こっちに気付いていないから横を駆け抜けれそう。》

 《わかばちゃん、信じているからね。》


 僕は走り出した。もちろん死ぬ気で走ったよ。


 《次の角を右に行って。左に居るから》

 《OK》


 《そのまま、まっすぐ。》

 《OK》


 《次の角を左に行って。》

 《OK》


 順調に階段に近づいている。まだヤツとは出会っていない。


 わかばちゃんの念話にしたがって、走る。

 何回目かの角を回ると、何かにぶつかった。

 

 「!!」

 「あっ!」

 「わー!」


 何かを弾き飛ばした。ヤツかと思ったら・・・。


 「ハル!」

 「ハル?」


 ロイとセイだった。

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