再会
「わかばちゃん本当に、ごめん。ふわまろを探して契約解除してもらうから。」
「もういいわよ、ハルが何も知らないって事を忘れて、いきなり喧嘩を始めた私も悪いから。」
わかばちゃん? 何も知らないわけじゃないよ? これでも受験戦争を戦って勝利したんだよ?
はい、でも、今は関係ないね。
「ふわまろを探しに森へ行っても良い?」
「いいわよ。まあ、私も言い過ぎたかもしれないし。ハルの契約精霊として先輩だから、大目に見てあげる。」
「ありがとう。」
「でも、今回だけだからね。今度勝手に精霊と契約したらゆるさないんだから。」
「わかった。」
今度からは、昔見たアニメに似たキャラと出会っても、名前を呼ばないようにするよ。
僕は心の中で付け加えた。
ふわまろだけじゃなくて、わかばちゃんの時も思わず名前を呼んじゃったんだよなぁ。
2度あることは3度あるって、昔の人が言っていたけど・・・。
今度、同じことがあったら三つ巴の戦いか・・・。
2人の戦いの余波で、弾き飛ばされたもんなぁ・・・。
三つ巴の戦いの余波だと、僕も怪我だけじゃすまないかも・・・。本当に気を付けよう。
「わかばちゃん、森に行くには、やっぱり上に行くしか道はないよね?」
淡い期待を持ちながら、僕はわかばちゃんに尋ねた。
「? そうだよ、階段を登って上に行かないと、洞窟からは出れないよ。」
ですよねぇ・・・。でも、4階には、ヤツが居るんだよね。
モンスターを倒すのは大丈夫(ほとんど、わかばちゃんが倒してるんだけどね。)
「4階のモンスターに会わないように、3階へ行くことはできない?」
「4階に行ってみないとわからない。」
「僕ちょっと、ヤツが苦手なんだよねぇ・・・。」なんて苦笑いしていたら。
「・・・ちょっと?」って、わかばちゃんがつぶやいた。
「同じ階層なら、どこにいるか大体わかるようになったから、遠回りすれば大丈夫だと思う。」
「あ、わかばちゃん、苦手なのはヤツだけだから。ほかは大丈夫だから。」
「ハル、ちょっと待ってて準備するから。」
そう言いながら、わかばちゃんは若木の葉っぱを摘み始めた。
水魔法でわかばちゃんが若木に水をまき始めた。
相変わらず、きれいだなぁ。ファンタジーの世界そのものって感じ。
「ハル、お待たせ。行こうか。」
「うん、あ、この階は裏道でお願い。」
何が出るか聞いてなかったけど、どうも昆虫系が多いみたいだから・・・。
モンスターに遭遇することもなく4階の泉へたどり着いた。
「わかばちゃん、本当にお願いね。」
「わかった、ミクリアラチニに、会わない道で3階の階段へ向かうのね。」
僕は、泉の前で柔軟体操をした。階段まで走っていけるようにね。
「ハル、会話より念話の方が早いけど、どうする?」
「そうなの? では、念話でお願い。」
「了解。」
《わかばちゃん、じゃあ最短距離でヤツの居ない道をお願い。》
《わかったわ。》
《ハル、すぐ近くに1匹居るけど、こっちに気付いていないから横を駆け抜けれそう。》
《わかばちゃん、信じているからね。》
僕は走り出した。もちろん死ぬ気で走ったよ。
《次の角を右に行って。左に居るから》
《OK》
《そのまま、まっすぐ。》
《OK》
《次の角を左に行って。》
《OK》
順調に階段に近づいている。まだヤツとは出会っていない。
わかばちゃんの念話にしたがって、走る。
何回目かの角を回ると、何かにぶつかった。
「!!」
「あっ!」
「わー!」
何かを弾き飛ばした。ヤツかと思ったら・・・。
「ハル!」
「ハル?」
ロイとセイだった。
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