ごめん
「ごめん。」
「ごめんなさい。」
2人で同時に謝った。
そして、2人同時に笑いあった。
(ちょっと、涙がでちゃったけどね。)
「ハル あの、これ・・・。」
「あ、わかばちゃん預かってくれていたんだ。」
見るとわかばちゃんが、ポシェットから僕のリュックを取り出してくれた。
「そういえば、ふわまろはどうしているか知らない?」
てっきり、2人そろっているかと思っていたら、わかばちゃん1人だったから聞いてみた。
みるみる、わかばちゃんの笑顔が曇った。
しまった。さっきまで喧嘩していた相手のことなんて聞くんじゃなかった。
わかばちゃんは、しょうがないなぁって感じで肩をすくめて
「あの毛玉なら、森に帰ったよ。ハルが居ないとつまらないからって。」
つまらないって・・・。そういえば、ふわまろは”自由人”って感じだったもんね。
「あのさ、聞いてもいい?」
「なに?」
「2人はどうして喧嘩してたの?」
「・・・。」
「前からの知り合い?」
「違う。」
「あった途端に喧嘩し始めたから、僕 驚いたよ。」
「・・・。」
わかばちゃんが、本当に何も知らないんだからって顔で言った。
「普通、人族は1人の精霊としか契約しないものなの。」
「・・・。えっ! 僕、ふわまろと契約なんてしてないよ。」
「・・・。」
「・・・。」
無言で見つめあう、僕とわかばちゃん。
「ハル、契約って精霊に名前を付けて、精霊が受け入れたら成立するって知ってる?」
なんて、衝撃の告白を始めた。
「・・・。知らなかった。」
ふわまろは、ふわまろって名前を受け入れて僕についてきたってことか。
「仲直りしようとしたら、ハルが別の精霊を連れて帰ってきたら・・・。」
「ごめん、わかばちゃん。」
あれ? でも・・・、わかばちゃん、僕との契約を解除したがってなかったっけ?
僕が勝手に切れて解除しただけだっけ?
「契約って勝手に解除できるの?」
「精霊からはできるよ。人族からはその精霊より力が強くないとできない。」
「契約って、『加護を与える』ってことだから。」
うーん、まだまだ知らないことが多いなぁ。
って、ふわまろって精霊だったんだ!
「わかばちゃんは、ふわまろが精霊ってすぐわかったんだ。」
「わかって、名前を付けたのではないの?」
何も考えずに、呼んでました。




