再び、天井
「見覚えのある天井だ・・・。」
岩肌と、はるか上にある穴。下にはふかふか落ち葉。
簡単に言うと、また落ちました。
でも、でも、いきなり顔の前に小さな蜘蛛が出たら驚くよ。
僕だけじゃないはずだ。
お昼ご飯を食べながら考えた。
少なくとも1晩以上たっていたはずなのに、ばーちゃん家に戻ったら2時間ぐらいしか経ってなかった。
1.夢を見ていた
2.疲れたので時間経過がわからなかった
3.水筒を無くしたので現実逃避した
なんて、いろいろ考えたけど、よくわからない。
わかっていること
1.精霊武装はできない
2.わかばちゃんの声も聞こえない
3.水筒を無くした
あー、少なくとも水筒は探さなきゃ。
洞窟はあった、出てきた出入り口もあった。
でも、土の家やリュックはなかった。
わかばちゃんやふわまろも居なかった。
まあ、現実的に考えて道から落ちてショック状態だったから、幻覚を見たってとこかな?
水筒は途中の山肌に落ちているかも、どっちにせよばーちゃんに水筒を無くしたことを言わないとなぁ・・・。
僕はもう一度、手提げかばんをもって畑のばーちゃんに謝りに行くことにした。
スマホを見ると充電が少なくなっている。
あー、充電し忘れた。
まあ、今度は畑に行くだけだからなくてもいいか。
そして、今度こそ畑に行こうと山道を歩いていたんだ。
なんとなく、枝も持っていたけど。
足元に気を付けてはいたんだよ。
今度は、滑ったわけではないんだ。
目の前に、ヤツが・・・。
条件反射的に飛びずさったら、石を踏んだ。
バランスを崩した。
斜面に落ちた・・・。
で、今ここに居る。
手提げ袋は一緒に落ちてきていた。
枝も一緒に落ちてきていた。
両方とも持って、枯葉の山から降りる。
この間と同じだ、トンネルの先が少し明るくなっている。
僕は、深呼吸をしてから進んだ。
あまり、期待をしないように、でも、自然と歩みは早くなる。
そんなに、長い距離じゃないから、すぐにたどり着いた。
膝ぐらいだった若木が、腰まで成長していた。
「成長早くない?」
違う木だろうか? でも、この場所は記憶にある場所と同じだ。
3回ほど、深呼吸して、心を落ち着けて・・・。
「精霊武装」つぶやいた。
枝が、光って、杖になった。
目の前には、半透明になったわかばちゃんが居た。
ここまでで、一区切り。




