第七十八話 攻略開始
昨日久しぶりに見たらPV110万突破してました〜
ありがとうございます(//∇//)
迷宮の中はかなり広い。
横幅は多少狭くなったり広くなったりの差はあるが10メートル程度で一直線に伸びている。
全体的にゴツゴツした感じだが、疲労なく歩ける程度に地面は整っており、偶に壁際に飛び出た岩がぽん、と置かれているくらいだ。
高さも5メートル近くはあり、松明が一定間隔ごとにつけられているという安心設計。
逆に言えばこれくらいの大きさのモンスターも出て来ることを示唆しているのかもしれない、とスグルは考える。
「ルー、これ罠はないって言ってたけどどれくらいの広さなんだ?1層を全力踏破した場合何分かかる?」
『そうだな……大体1層から10層まではそれぞれ20分と言ったところか。ちなみにこの迷宮にはポータルとかいうものが各階層に設置されておるからそれに乗ると迷宮の外に出られるようになっている』
「そんなのが有るのか。それにしても20分ね……」
これは帰りの手間が省けるな、と新たなポータルの存在を知り安心する。
『言っておくがこれはモンスターに遭遇して時間が取られなかった場合だ。交戦によってはさらに時間がかかるだろう』
「分かってるよ。そう言えばルーは20層まで行ったんだろ?11層からは何か違うのか?」
ルーが10層までは、と言ったことに疑問を感じたスグルはそう質問する。
『11層からは少し毛色が違う。まあ、見てからのお楽しみというやつだ』
「……お前だいぶ現代語に慣れてきたのな」
『なんの話だ』
「いやいやこっちの話。っと、そろそろモンスター来るか?全然気配がしないが」
先が見えない、まっすぐ続いている通路を見る。
入ってから5分ほど経過したが、未だにモンスターとの接敵はしていない。
「そろそろいてもいいと思うんだけどな」
『と言っても1層から10層まではゴブリン程度しかいないぞ?このまま進んでも大丈夫だろう』
「あ、そうなの?じゃあ一直線に先に進むか。幸い地図もあるしすぐ下にいけるだろ」
『うむ。ゴブリン程度で試しは何か寂しいものがあるしそれでいいと思うぞ』
そう意見が決まり、接敵するまでひたすらに進んだ。
1層では結局1度も接敵せず、2層に入るとようやく所々にゴブリンの反応があった。
『では先にやらせてもらおう』
「おう、がんばー」
ここに来るまでに決めておいたとおり、ルーは気合の入った様子でエンカウントしたゴブリンから30メートルほど離れた場所に立つ。
ゴブリンもこちらの様子に気づいたようで、腰に刺したナイフを抜きしっかりと握りこちらに向ける。
『【鋭化】』
ウォウ、と声をあげトップギアでゴブリンに向かって走って行く。
何をするのか、と思っているとルーはそのままゴブリンの横を通り過ぎた。
一瞬遅れてゴブリンの足が崩れ落ちる。
そしてふらふらとしている所にさらに通り過ぎたルーがもう一度壁をつたって飛びかかる。
今度はクリーンヒットしたらしく勢いのまま壁まで吹き飛び、ポリゴンとなって消えていった。
ルーはその様子を見て、フン、と鼻をあげスグルの方に戻って来た。
「今のはどういう感じなんだ?ただ通り過ぎたようにしか見えなかったが」
今の戦闘で疑問に思ったスグルにルーは得意げに答える。
『【鋭化】は我の毛先まで鋭敏な刃物のようにするのだ。これで初撃にリスクがある噛みつきなどと言った事をしなくても良いし、さらに毛が当たるだけで相手に傷を負わせることが出来る。これで弱ったところを仕留めたというのが今の流れだ。勿論、壁伝いにひたすら傷つけて行くこともできる』
「そりゃまた、随分良いスキルじゃん」
『これのおかげで傷つくこともかなり無くなったのだ。さて、そろそろ先に進もうか』
「そだな。俺もこいつで早く試し斬りしたいし」
スグルは腰に刺した夜鳴をチンと鳴らした。




