12 Light and shade
「シル姉さん、パール先輩! どうでした? ……、先輩?」
女王イヴとの謁見の翌日。
中枢都市アスガルド――現代でいうと丁度フィンドラ王国の辺り――の中央に位置する『聖魔導学園』の中庭にて、シルとパールはいつものメンバーで待ち合わせをしていた。
『聖魔導学園』は古代の城をそのまま校舎として流用した施設であり、円形の城壁に囲まれ、その内側は城郭都市といっても過言でない規模だ。
この学園にはスカナディア半島中から優秀な魔導士が集い、研究や修練に日々勤しんでいる。その中には次代の【神】候補ともなる逸材もおり、シルやパール、ハルマたちもその一人だ。
この時代では【神】とは偉大な魔法使いに付けられる称号であり、肩書きであった。かつて人々がイヴの子を【神】として祭り上げた時の崇拝の意はそこまでない。単に強者を指す単語として、その名は使われていた。
青々とした芝生に日差しが燦々と注ぐ中庭の一角、木陰のベンチに二人で掛けていたシルたちのもとにやって来たのは、魔導士の黒ローブの制服を着崩したやんちゃそうな美少年だった。隣に常にいる少女は、今日も姿がない。
「ハルマ、エルはどこに行ったのよ? もう一週間も見てないんだけど」
「あぁ、エルはまだ研究室に籠りっきりだよ。自分だけの魔導生物を作るんだって意気込んでた」
呆れ顔になるハルマにシルは苦笑を返した。自分も魔法の研究は好きだが、最近はそこまで真面目に取り組めていない。このままでは【神】見習いから落とされかねない崖っぷちにいるのだが、対するエルは極めて模範的な生徒であった。
「つーかさ、シルはエルの姉さんじゃん。自分の妹が一週間も何してるか知らないなんて、姉としてどうなの?」
「う、それは……後でエルに謝らなきゃいけないわね。言い訳じゃないけど、私も、自分のことでいっぱいいっぱいだったのよ。昨日の事もあって、なおさら」
「ふぅん。ま、俺も自分のことでいっぱいになる気持ち、分かるけど」
暑いな、と腕捲りする少年を見つめる。この子もそんな風に思うのね――と彼の大きな黒い瞳を覗いていたシルだが、次の一言で彼女のしんみりとした気分は打ち消された。
「ほら、もうエルと一週間もご無沙汰だし。俺だって溜まってくるものもありますよ。だからそろそろエルを引っ張り出して来ようかとも思うんだけど、邪魔するのも悪い気がして。でもさ、溜め込んで悶々とするのもよくな――」
「誰もあんたの性事情を話せとは言ってないわ。全く、そのエネルギーをもっと魔法の修練に向けなさいよ。遊んでばかりなんて宝の持ち腐れじゃない」
「へいへい。真面目なエルと不真面目な俺、結構バランス取れてると思うんだけどなー。パール先輩もそう思いません?」
「……彼女の姉に自分の避妊具を買わせるような男に、何を言っても無駄のようね」
パールに話を振ったハルマにシルは溜め息を漏らす。
――どうしてエルはこんな子が好きになったのだろう。いや、やっぱりハルマの言う通り、正反対だからこそ惹かれたのか。
シルがパールを気に入ったのは、彼と自分との共通項を多く見いだしたから。
日々の生活から魔法への考え方、恋の仕方まで異なる妹を思い、「不思議なものね」と小さく呟く。姉妹なのにちっとも似ていない。パールはお兄さんと瓜二つなのに。
「……え? あぁ、何だっけ? お前が『黙ってりゃイケメン』だとかそんな話だったかな」
「違いますよ。俺とエルってバランスのいいカップルでしょって話」
「うん……バランスはいいと思うよ。あの子は魔法にしか興味がないから、色んな所に引っ張ってやれるお前の存在は大きいね」
エルについて、そこはシルもパールと同感だった。
彼女は誰もが呆れるほどに「魔法バカ」なのだ。けれど昔からそうだったわけではなく、ハルマと出会ってからそうなったのだとシルは知っている。
「昨日のこと、エルにも報告したかったんだけど、仕方ないわね。ハルマ、今夜あの子に伝えてやって。私が声をかけても部屋から出てこないでしょうから」
「わかった。ベッドの中でね」
「あんた、ほんとにヤることしか頭にないのね。パールの紳士っぷりを見習いなさい」
「無理だね。先輩は草食すぎ」
ハルマのおちゃらけた言動にシルが呆れ、パールは微苦笑する。エルがいたら顔を真っ赤にしてハルマの口を慌てて塞ぐ。そんな四人の日常がシルは好きだった。
女王イヴが世界と魔導の発展をひたすらに願うように、シルもまたこの安寧が永遠に続けばいいと思う。
しかし、これから話すのはこの先の未来を変える真実だ。ハルマやエルが賛同しようがしまいが、四人の関係性は確実に形を歪めてしまう。
だから、言うべきか昨夜は悩んだ。このまま自分とパールの胸だけに事実を仕舞い、これまで通りの暮らしを続ける選択肢もあった。
それでも、シルは己の気持ちに嘘をつけなかった。
イヴのやり方は間違っている。戦争は決して肯定されるべきことじゃない。止められる手段があるのなら、止めるべきだ。その手段がありながら放置するイヴと同じ方向を向いて歩くことは、もう出来ない。
「こっからは真剣な話よ。何度も話すつもりもないから、聞き漏らすことのないようにね」
ハルマの表情から笑みが消え、瞳には鋭利な刃物のような光が宿った。
パールに目配せし、彼の心の準備が出来ていることを確認するとシルは語り始めた。
昨晩、シルがパールに説明したイヴの『手』についても、彼女の思想についても、全て。
今判明している女王のことを洗いざらい話した。
中庭は今日に限って歩く人が少ない。そのことを幸運に思いながら、潜めた声でシルは自らの思いまでもを少年に明かした。
「戦う……戦うんだ? あの女王と」
終始無言で聞いていたハルマの、聞き終えてからの第一声はそれだった。
彼に特に動揺した様子は見られない。恐るべきほどに冷静で、芯のある言葉だった。
彼の問いかけに、シルとパールは決意を表明する。
「具体的に何をし、何をもって女王に訴えるかはまだ決まってない。それでも、抗おうとは思う。彼女が定めた運命に世界が縛られるなんて、そんなの間違ってるわ」
「俺も気持ちは同じだよ。一日経っても正直、まだ信じられない部分もあるけど……それが真実であるなら、看過できない話だから。悪魔の力まで借りるような支配が本当に正しいと言えるとは、俺には考えられない」
シルの右隣にどさりと腰を下ろしたハルマは、女の碧眼を上目遣いに見つめた。
見た目だけは抜群なその所作にほんの少しドキッとしつつも、それを顔に出すことなくシルは訊ねた。
「な、何よ?」
「シルもパール先輩も、結局はイヴの手のひらの上だぜ。まさか、あの女王が気まぐれで真実を明かしたと本気で思ってるわけじゃないだろ? そう仕向けたいから種明かしした。その種ももしかしたら嘘かもしれないけどな。どちらにせよ、イヴの思惑に乗っかる形になるのは間違いない」
間違っている、だから正さなくては――正義感に突き動かされるばかりで、その視点には気がついていなかった。
少年が提示したイヴの『運命』に、シルもパールも言葉を失う。
――じゃあどうしろってのよ。
それが率直なシルの感想だった。口に鍵がかかってしまった二人を他所に、ハルマは滑らかな口調で言う。
「けどさ。俺はシルやパール先輩の意志に乗っかりたい。その意志は誰に作られたものでもない、先輩たちの覚悟なんだろ? イヴが見せたのは彼女の真実の一端で、それを知ってどうするかは彼女の意思とは別で、先輩たちが決めることだ。だからそれがイヴの思惑通りだろうが、自分の決めたことなら尊重すべきだと俺は思うね」
珍しく真面目に語った少年は、照れ臭そうに視線を横に逸らした。
そんな彼に、この子は本当に人の心を読み取ってくるなとシルは舌を巻いた。
彼女はハルマの肩をがしっと掴み、彼を体ごと正面に向けさせると頼み込む。
「ねぇハルマ、あんたも力を貸してくれない? 実際に対面して分かったことだけど、イヴは確実に衰えてる。不死の魔術のメッキがいよいよ剥がれ落ちようとしているの。今なら、私たちの力を合わせればあの女にも勝てるかもしれない」
自分とパール、ハルマ、そしてエルの魔法の粋を結集すれば、イヴ一人なら相手取れるだろう。イヴと戦ったことのないシルの推測ではあったが、決して楽観的なものでもない。
防御魔法に優れるパールと、回復や状態異常など搦め手に長けるエル、攻撃特化のシル、全てにおいて高い能力を誇るハルマ――各分野で学園トップを独占するこの四人ならば、例え千年生きた大魔女だって倒せるはず。今の自分達は最高にして最強のパーティーなのだから。
そう、シルは信じて疑わなかった。
「いいよ。どーせ暇だし。それに、ここを卒業する前になんかでっかいことやっておきたかったし」
「軽いなぁ……。それもお前らしいけど」
「ハルマの性格は関係ないわ。学園で【神】に最も近い男を味方に引き入れた、その事実があれば十分」
むすっとするハルマは放っておいて、シルは思索する。
――さて、これからまずやるべきことは何だろう。エルに考えを説明した後、自分達が手をつけるべきことは?
「パール、ハルマ。とりあえず最初は、【大罪の悪魔】について調べなくちゃならないわね」
イヴの背後に悪魔がいるのなら、そいつを知らなくては勝てない。
手を回せるあらゆるルートを駆使して、彼女たちは悪魔ベルフェゴールの情報を探さなくてはならなかった。
◆
と言っても、シルたちに取れる手段はそこまで多くはなかった。
歴史の教科書には悪魔が何をしたのか端的に書いてあるだけだし、教師も『悪魔のことは禁忌だ』などと教えてくれない。他のどの教科の先生もそれは同じだった。
そうなると残る手は図書館くらいしかない。しかし、これにもまた問題があった。
「はぁ……大変だね。自分達で始めたことだから文句は言えないけどさ」
長机の上に幾つもの分厚い書物をどさっと乗せたパールは、額の汗を袖で拭う。
そんな彼を見上げて、先に図書館内の会議室に陣取っていたシルは「そうね」と気のない返事をした。
ベルフェゴールについて調査を開始してから、今日で二週間が経とうとしていた。学園の生徒会長でもあるパールが権限を悪用したおかげで、毎日昼休みと放課後はこの会議室は貸しきりとなっている。
シルとパール、ハルマ、エルの四人は、こじんまりとした『第三会議室』に書架から持ち込んだ資料を置いておき、片っ端から読み漁るという行為を日夜繰り返していた。
「なぁ、もう止めない? 悪魔の弱点なんていくら探っても出てこないよ。それより、見つけるべきはイヴのアキレス腱だと思うけど」
「まぁまぁハルマくん。もしかしたら、まだ読んでない本の中にベルフェゴールの新情報が隠されてるかもしれないよ。ね、だからもう少し続けてみようよ」
「そんなこと言って、どうせ本読みたいだけだろ。現にその本のタイトル、『近代魔法の発展と魔剣』じゃんか。悪魔なんて関係ないね」
向かいに座るハルマに目を眇られ、エルは反論の言葉も完全に失う。
エメラルドグリーンの髪の少女は本をパタリと閉じ、それを机の端まで黙って押し出した。
パールもシルも書物のページを捲る手を止めなかったが、苛立ちに満ちたハルマの声には耳をしっかり傾けていた。
「だいたい、大罪の悪魔が神々と戦ったのなんて、もう千年も前なんだ。千年前っつー古代史でしか勉強しないような時代に現れたバケモンの記述なんて、そこまで詳細なものが残ってるもんか。それに、あったとしてもこの学園の図書館には置いてないはず。どうやらうちの教師陣は、生徒に悪魔のことを知られたくないみたいだしな」
シルは情報を何も得られない焦燥感に駆られていた。
だが、同時にハルマの言うことも考えてはいたのだ。
この学園では意図的に悪魔に関する情報が伏せられている。千年前に世界を震撼させたそいつらを知るためには、やはり学園外に出て調査を行わなくてはいけない。
「千年前、悪魔が封印されたのはこのアスガルドだけれど……当時の史跡はもう残ってないわ。この書物によると三百年前には遺跡があったそうだけど、大地震で倒壊したって。ならどうして復元しなかったのか――これもやっぱり、イヴが手を回したってことなのかしらね。悪魔について知られたら、自分の行為がバレるかもしれないから」
「それが事実だとしたら、なおさら分からないなあ。どうしてイヴ女王は俺たちに真実を明かしたんだろう。ハルマの言う通り、何か目論見があってそうしたのか……その目論見とは何なのか? 全然見当もつかないよ」
パールは観念したように肩を竦め、椅子の背もたれに体を預けると脱力する。
彼の目元に出来た隈を見て、シルは無理をさせすぎたかしらと今さら思った。
何かをやり始めればそのことしか見えなくなる。シルの数少ないエルとの共通点であり、悪癖だ。
「……パール、一旦やり方を変えてみましょう。こうして本にかじりつくより、実際に行動に出た方がいいわ。流石に図書室に籠りきりになるのも、これ以上はしんどいでしょ」
瞼を閉じた青年は、「うん」と虚脱した声音で答えた。
彼はシルやハルマとは異なり、体力的、精神的に弱い部分がある。魔導士としては一流で、その誰にでも優しい性格から人望も厚いが、長く頑張り続けることはできない。
支えてあげなくちゃ、とシルは思う。亡くした友のために戦争を憎み、イヴに抗おうと決めた彼を愛する者の一人として、自分が側についていてあげなくては。
「あ、姉さん。悪魔を調べるのも大事だけど、二つ重要なこと忘れてないかい?」
エルに言われたが、何のことだか今一思い出せない。
呆れた目でじろっと見てくる妹に「いったい何なのよ」と突っかかろうとしたシルは、エルの次の言葉に「あ」と口を開けて固まった。
「卒業論文。それと発明した魔法の実演対策。姉さん、あと三ヶ月で卒業なんだから、いい加減真面目にやった方がいいよ。私なんてもう新魔法を十個も編み出したんだから」
――一年生のくせに、十個も!? 私が一年の頃は教科書通りの魔法しか使えなかったのに……。
この妹、中々やる。シルは驚愕し、そして対抗心を燃え上がらせた。
同時に後悔もする。妹の努力を何も気にかけていなかった自分の無関心さを、彼女は恥じた。普通の姉妹ならもっと会話もたくさんしているだろうに、自分達にはそれがない。
私は姉として欠陥品なのだろうか。どうして、エルに対して上手く愛情を注げないのだろう。
暗い影が心に差すも、それを隠蔽してシルはエルにぎこちなく笑った。
「あなたの言う通りね、エル。そうだ、ちょっとこのあと付き合ってくれる? あなたに魔法を見てほしいの。私がこの前組み上げた、炎と風の融合魔法よ。まだ見せてなかったでしょ」
「融合魔法かー。姉さんも言わないだけで、案外頑張ってたんだね。ちょっと見直した」
「その台詞は実際に魔法を見てから言ってちょうだい」
むず痒くてつい刺のある口調で言ってしまう。
純粋な子だ。正直で、本当に綺麗な子。自分とはまったく違う。シルは自分の心に嘘をつき、その影を隠しているのに――エルの心は、太陽のように眩しい。それがシルには羨ましかった。
「パール先輩、俺もちょっと話したいことがあるんだ。あとで部屋まで行っていい?」
「いいよ。明日は日曜だし、夜更かしもできるしね」
こういう訳で図書室を後にすると一行は、シルとエル、パールとハルマとで別れた。
この学園には遠方から来た生徒のために、寮が用意されている。男女別に二棟が城壁の南側に並んで建てられていて、小さいながら中庭もあった。
シルはその中庭でエルに魔法を披露することにして、そこに着くまでの道を歩きながら妹に話しかけた。
「ねぇ、エル。あなたは私たちの志に本当に賛同してくれてるの? これまでちゃんと聞いてなかったから、今聞かせて」
真っ赤な夕陽に二人の影が伸びる。石畳の道には寮へと戻る生徒たちの話し声が楽しげに弾んでいて、その中でシルの声音は重苦しく沈んでいる。
「姉さん、私は姉さんとパールさん、それにハルマくんを信じてる。姉さんたちがやるって言うなら、私は協力を惜しまないよ」
「聞きたいのは、そうじゃない……私はあなたの意思が知りたいの。他人がやるから流されるようにやる、そうじゃなくて、エルの本音を知りたいのよ。別に、反対ならそれでいいの。そうしたからって私たちの関係は変わらないから」
これから自分たちがやろうとしているのは、イヴへの――女王への反逆だ。それはつまり、闘争を意味する。闘争の中で誰かの血が流れることは、恐らく避けられないだろう。
エルの性格で、果たしてそれに耐えられるのか――。怒りに燃えるパールと違い、エルには背中を押す直接的な動機がない。
「姉さんは、私にこの件に関わってほしくないって思ってるんでしょ」
見上げてくるエルの瞳はとにかく真っ直ぐで、シルは目を逸らしたくなった。
図星だ。危険な道に彼女を近づけたくないし、失敗すれば反逆者の烙印を押されて処刑されてしまう。そんな未来の可能性があるのなら、早い内に断ち切った方がいい。
「そう、ね……。あなたには真っ当な、明るい未来を歩んでほしいの。戦いの道を進むより、その方が幸せに暮らせる」
「姉さんは自分を信じてないの? パールさんやハルマくん、それに私を信じてないの……?」
「どうしてそんなこと言うの。私は、あなたたちのことが好きだし、誰よりも信頼してるわ」
「じゃあ、私の言葉も信じてよ。たとえ戦いになっても、どんなに険しい道になっても、私は負けないから。私にとっての幸せは、ハルマくんや姉さんたちと共に過ごす時間であって、姉さんたちを支えることなんだ。姉さんがパールさんを支えたいって気持ちと同じ」
エルはシルの心を暴き、映し出す鏡。世界でただ一人、シルの「本当」を知っている。
「……ありがとう。あなたのその気持ち、嬉しいわ。尊重する」
シルは声が震えそうになるのをどうにか堪えて、言った。
エルが眩しすぎて、涙が出そうになる。彼女からの信頼と愛情の大きさに、胸が熱くなった。
自分はエルに何も与えられていないのに、こうして彼女から大切なものを貰ってばかり。お返しに何かしてやれないだろうか――シルはそう思ってエルに訊ねた。
「エル……私に一つお願いするなら、何をしてほしい? できることなら何でもするわ」
「えっ、いきなりだね。うーん、それならじゃあ……今度、一緒にお出かけしようよ。私、そろそろ新しい服を買いたかったし」
シルはにこっと笑って頷いた。




