16 異端者(ハイレシス)
「私は、何も知らないよ」
僕があのモンスターのことを訊ねると、レアさんはそう答えた。
僕から背を向ける彼女の表情は分からない。だが、そう言う彼女の口調はどこか哀しげに聞こえた。
「本当に、何も知らないんですか……?」
改めて問いかける。
僕は彼女の元に歩み寄り、肩をぐっと掴んで振り向かせた。
予想もしなかった僕の挙動に驚いたのかレアさんは目を大きく見開いて、その空色の瞳を揺らがせる。
「と、トーヤ……少し、強引すぎやしないかね」
「答えてください。あの時……あの武装した『リザードマン』が現れた時、あなたの表情が一瞬変わるのを僕は確かに見たんだ」
僕は厳しく追及する。
この三日間、あのモンスターの話題が出たのは三度ほど。それが意外と少ないのは、みんな、どこか口にしづらいところがあったのだろう。
その話の中でレアさんだけが会話に入らず、離れた場所で佇んでいた事に僕は違和感を抱いていたのだ。
「あなたは、誤魔化すのが下手すぎます」
彼女の肩を強く掴んだまま、僕は揺らぐ青い瞳を鋭く睨む。
それでも、レアさんは抑揚の少ない声で吐き捨てるように言った。
「……だから、私は知らないよ。君は何か勘違いをしていないか?」
「いや、あなたには知っていることを教えてもらう。……こうされて、答えられない訳がない」
素早く彼女の首もとに突きつけたのは、神器『テュールの剣』。
こんなやり方……自分でも、酷いと思う。だけど、未知の敵に対して情報は不可欠だ。何故誤魔化そうとしたのかは知らないが、今後の戦いを見据えれば彼女の口からその情報を聞かなければならない。
「ふふっ、はははっ……やるじゃないか、トーヤ。まさか君がこんな手を使うとは思っていなかったよ」
一筋の冷たい汗がレアさんの首を伝っていく。
彼女が上げた笑声により、この場にいた皆の視線が僕達に集まった。驚愕の目が僕の手元に向けられる。
「と、トーヤくん!? 一体、何を……!?」
「どういうつもりだ、トーヤ」
エルが悲鳴に似た声を上げ、カイは初めて僕に怒りの眼差しを向けた。
僕の神器を握る手はぴくりとも震えない。緊張しながらも、僕の意識は平静を保っていた。
それが自分でも、ひどく不思議に思える。この僕がごく普通に、躊躇いもなくこんなことをしてのけているなんて。
「カイ、あまり声を荒げるな。こうなったのも、全て私が君達に隠し事をしていたせいなのだから」
諦めたような苦笑を浮かべるレアさんが、首を回すことも出来ずに彼に言った。
剣の柄に手を添えていたカイは唇を真一文字に結び、その手を離す。
「こんな場だが、私の知っていることを全て話そう。だからトーヤ、出来れば今すぐその剣を収めてくれないかね」
レアさんが両手を上げて降参の意を示した。
僕は彼女のその言葉を信じ、神器を鞘に収める。
「レア……」
オリビエさんが唇を震わせ、その後瞑目した。
レアさんの周りにエル達がぽつぽつと集まる。彼女の話に耳を傾け、今語られようとしている真実を聴くために。
「では、始めるか」
長い間を置いてからレアさんは言った。
空色の瞳で僕達全員の顔を見渡し、静かに口を開く。
僕達はごくりと生唾を呑んだ。
一体、彼女は何をどこまで知っているのだろうか。緊張感が周囲に充満する。
「知能を持ち、人間の言葉も操ることの出来るモンスター……君たち普通の人間はまず知るはずがない彼らは、『異端者』と呼ばれていた」
『異端者』。その言葉に僕は瞠目した。
あの村で暮らしていたあの頃も、ストルムの街でリューズ邸に勤めていた頃も、そして各地を巡って旅している今も。
その言葉は、人間達から僕らに浴びせられていたものだったからだ。
「『異端者』達は、遥か昔……今から千年より前、神話の時代から存在した。モンスターの誕生と共に、彼らは姿を表していったらしい」
僕の脳裏にあのリザードマンの凶暴な笑みが甦る。
人間のように鎧を纏い、剣を振るった奴の獰猛な怪物の顔。
「その、『異端者』というのはあいつだけじゃないんですか……? 奴らはもっと沢山いて、この『迷宮』や神殿にも……?」
そのモンスター達を恐れるように身を両腕で抱え、シアンが訊いた。
レアさんは彼女に視線をやると限りなく曖昧な返答をする。
「さあ……それは、私にはいるともいないとも断定は出来ない」
巨岩の方に歩きながら腕を組んだアスガルドの女神官は、そこに体を預け瞼を閉じた。
全て話すと言っておきながら、その態度には多くを語る意思がないように思える。僕は口を閉ざそうとするレアさんの逃げ道を塞ぐように声を投げ掛けた。
「一つ、訊ねても良いですか?」
「……何だね」
目を閉じたまま、口だけを小さく開けて彼女は返してくる。
あの『異端者』を見た時にこの人は何を思ったのか。あの表情の変化は何を意味したのか。
そのことを、僕は彼女に問うた。
「……そりゃあ当然、驚いたよ。知っていたからこそ、知らなかった君達よりもね」
レアさんはふっと吐息し、瞼をゆっくりと上げた。そのまま空を仰ぎ、目を細める。
「君達に言っておくが……今は、このことを胸に留めておくだけでいい。君達ならいずれ彼らと向き合う機会もあるだろうし……その時になったら、全て知ることが出来るだろう」
「待ってください。まだ、聞きたいことが……」
最後に、これだけは聞いておかねばならないことがあった。
僕はレアさんに詰め寄り、彼女の耳元で小さく訊く。
「あなたがどこでその事を知り得たのか。僕はそれが知りたい」
アスガルド神話の女神官とはいえ、神話にすら記述のない『異端者』の事を知っているなど普通はありえない。
その『ありえない』事の情報を彼女はいつ、どこで手に入れたのか。
未だ素性が見えてこない女神官は薄い笑みを顔に浮かべると一言、言った。
「……偶然さ」
そこで話は打ち切られた。
偶然。そう言った彼女の言葉が真実か嘘かはわからない。
だが、これ以上訊いても彼女の答えは変わらないだろう。僕は深く溜め息を吐くと、その場に座り込んでしまった。
後に残されたのは、何ともいえないどんよりとした空気だった。
場が重々しい雰囲気に包まれ、誰も口を開こうとしない。沈黙の時が流れる。
「…………」
胸にわだかまる思い。これは何だろうか。
僕は自分の胸を見下ろし、考えた。
疑問、疑念、疑惑。疑いの感情が晴れて消えない。
その疑いの矛先となっている女神官、レアさんは顔に表情を浮かべず、全くの無表情だった。女神のように美しい瞳も、薄桃色の小振りな唇もぴくりとも動かない。
彼女の首に突き付けた刃を握った右手。
その右手首を左手で包み込む。
……冷たい。あまりに冷えた自分の体温に僕は驚くこともなく、ただそれを受け入れた。
僕は、変わってしまった。これまで普通に接してきた人にあんな事をしてしまうくらいには。
その変化が大きいものか小さいものか、僕には計ることが出来ない。それを計れるのは僕の傍にずっといてくれた人物、エル達だろう。
「……トーヤくん」
重すぎる沈黙を破り、エルが唇を震わせた。
その声が切ないくらいか細いものであったので、僕は静かに目を見開いて彼女の顔を見る。
「エ、エル……。僕は、どうして……」
自分の思いを言葉にするのが、これほど困難なことだとは思わなかった。
何と言ったら良いか分からず、僕はそこから先の言葉を詰まらせてしまう。
エルは静かに僕の元へ歩み寄り、その両腕いっぱいで抱擁してくれた。
「たとえ、君がどんなに変わってしまったとしても……私は、君を信じるよ。安心して……」
なんて、温かいんだろう。僕は彼女の体が思いがけず温かいことに気付き、驚いた。
……それとも、僕の方が冷えすぎているからそう感じるのだろうか。
「寒いのかい、トーヤくん? 私が温めてあげるから大丈夫だよ……」
何も言わずにただ彼女を受け入れている僕に、エルは囁きかけた。
抱き締められる時間が穏やかに過ぎ、気持ちの整理をある程度つけた僕は言葉をこぼす。
「戦わなきゃ……戦いに勝って、勝って、勝ち続けて……そうして、答えを掴み取る」
彼女の抱擁を振りほどき、立ち上がった。
拳を強く握り締め、その場にいない誰かを睨む。
「強くなることで、勝つことで僕は先へ進む。何者の邪魔も受け付けない。全ての真実を知るために、僕はここに生きているんだ!」
叫び、己の意志を示す。
僕は黄金の剣を抜き、そのまま前へ歩いていった。
剣は輝き、眩い光を放つ。持ち主の感情の高まりに呼応するように。
「さあ、行くぞ」
前だけを見て、そう呟いた。
もう後ろなど見ていられない。とにかく先へ、前進する。
「トーヤくん……そうだね。もう『神殿』も目前だ。あと一息、頑張らないと」
「何を言ってるの、エル。神殿に着いてからが本番でしょ」
笑みを作り、そう言ってやるとエルは「そうだったね」と思い出したようにこぼした。
「みんなも、トーヤくんに続いて行こう! 私達なら神殿攻略は絶対出来る、こんな所で止まってる時間がもったいないよ!」
気合いのこもったエルの声。
みんなを鼓舞するその一声に、触発された者達が拳を掲げて応じる。
「はい! ここまで来たんです、最後まで悔いを残さずに戦い抜きましょう!」
「それが道理ですね。私達が更に強くなるためにも、カイ殿の目的を達成させるためにも、立ち止まることなど許されません」
シアンがみんなを見渡して言い、アリスが静かに頷く。
「よーし、やってやるわ! さっきはシアン達にいいとこ取られちゃったけど、あたしだって!」
「ユーミさん……負けませんよ!」
ユーミが瞳を燃え上がらせ、シアンはそれに笑顔で返した。
これなら、これまでの勢いを保って……いや、それ以上の勢いで進んでいける。もう一息、頑張ろう。
僕達の士気が再び盛り返したその時、カイが僕の背中に声を投じる。
「……トーヤ。俺は、お前と共には進みたくない」
……えっ?
僕は放たれた言葉をすぐには飲み込むことが出来ず、硬直してしまう。
エル達も瞠目していた。彼が、カイがそんなことを言うなんて、信じられなかった。
「な、何で……」
「さっきお前がレアにした事は何だ? 刃を突き付けて、詰問して。それが共に戦う仲間にすることなのかよ? ……違うだろ」
怒りと失望の眼差しが硬質な刃となって僕を貫く。
カイの顔は相変わらずの無表情だったが、その瞳は感情を剥き出しにしていた。
僕は立ち尽くし、何も言えずに彼と相対する。
彼の言うことは正論だ。信頼しているはずの仲間にあのような手段を使うなど、普通はしない。
でも、あれは……。
「そうする必要があったから、したんだ。ああでもしなければ、レアさんは口を割らなかった」
カイの表情が歪む。拳を作り、一歩前に体を乗り出す。
「レアが言いたくないというのなら、そうさせておけば良かったんだ。彼女にも言いたくない理由があったはずだろう。どうして、それが尊重出来ないんだ? それは本当に、そんな手段を使ってまで彼女から聞き出さなきゃならないことだったのか?」
向けられる怒りの目に、冷静さを保ちながら対処する。
彼は一時の怒りの感情に支配されているだけだ。話せば、分かってもらえる。
「そうだよ。言ったじゃないか、そうする必要があったからしたことだって。『異端者』の情報はこの中でレアさんしか知らないことだった。レアさんが話さなければ、僕達はそのことを知ることすら出来なかった」
「その『異端者』の情報はそこまでして手に入れなければならないものなのか? 俺達が知らなければならないのは、『異端者』なんかじゃない、『悪魔』だろう!」
カイは論点を微妙にずらしてきた。
今言いたいのはそれじゃない……。
「『異端者』のことも充分重要だよ。この先、また奴らが僕達の前に現れるかもしれない。その時に情報があるのとないのとでは、だいぶ違うだろ」
「それは……そうかもしれないが。でも、だからといってあれは……」
正論で押さえ込む。カイは真っ向から反論出来ず、うつ向いてしまう。
このままこの話は終わらせよう。神殿攻略で仲間割れなどすれば、死のリスクが無駄に高まる。そんなこと、させられない。
「カイ、これで分かった? 『異端者』の情報も、僕がレアさんにしたことも全て必要なことだったんだ。分かったら付いてきて、まだまだ戦うべき敵は多いんだから……」
話を終わらせ、僕はカイに背を向けた。
……静寂。辺りには先程とはまた違った重い空気が漂う。
ざく、ざくと僕の靴が砂の地面を踏みしめる音だけが響いた。
僕以外の靴音は聞こえてこない。
「いや、それでも……」
そんな中、聞こえてきた声はカイのものだった。
小刻みに震えるその声は徐々に強くなり、僕の背中にどんと突っかかってくる。
「俺は、お前のしたことに納得がいかない。あんなの、脅迫じゃないか! あんな手段を使ってみせて、それに納得しろって言う方がおかしいよ……」
徐々に強さを増していった声も、最後には弱くすぼんでいってしまった。
再び、僕は立ち止まる。
……そうだ。僕がしたことは脅しだ。
あの時、僕は自分でも何故そんなことが出来たのか不思議に思っていた。今こうしてカイの言葉を受けているこの時間も、その思いは変わらない。
そしてもっと不思議なのが、それをした僕がその行為を受け入れてしまったことだ。あの後、エルの言葉もあったが、僕はそれをした自分をすんなりと認めた。
カイがどう言おうと、それが変化することも多分ないと思う。
……ならば。
「そうだね……少し、時間を置いてみようか」
「トーヤくん……いいのかい、そんなこと?」
僕が静かにそう言うと、エルが驚いた声を出した。
彼女の問いかけに僕は頷き、次いでオリビエさんとレアさんを見る。
「彼がそれを望んだのだし、構いませんよね? 今言い争っても決着はつきません。少し時を置いて、時間の力が感情を風化させてくれるのを待ちましょう」
二人はあまりよい顔をしないだろうな……と言いながら思ったのだが、レアさんは僕の選択に微笑んでいた。
「まぁ、そうするしかないだろうな。このまま一緒に行動しても、いがみ合っていてはろくに連携も取れん。それに、私にとってもその方が好都合だ」
そう口にして今度は苦笑する彼女に、僕は怪訝に思って訊ねる。
「好都合って、何がですか……?」
「あの時の刃の感触が、まだ首筋に残って消えん。君を見ると、その感触を思い出して良い気分はしないんだ」
「す、すみません……」
手荒な真似をしたことは謝った。
だが、ということは……。
「レアさんも、別行動を?」
「ああ。カイを一人にするのは不安だからな。流石に一人で『迷宮』を勝ち抜いてこい、というのは厳しすぎるだろう」
確かに、僕が初めて神殿攻略に挑んだ時もエルと二人だった。あの時エルがいてくれなければ、僕は肉体的にも精神的にも負担が大きくなり、神殿攻略を最後まで果たすことは不可能だっただろう。
「わかりました。では、オリビエさんは……?」
「私はトーヤ君達と一緒に行こうかな」
どこか憂いを帯びた表情の黒髪の魔導士は、緊張したように腕で身を抱えながら言った。
黒みがかった青の瞳が微かに揺れ、僕の瞳を直視してくる。
「君のような考え方も、私は大好きだからね。君はとても興味深い。だから私はもっと君を見ていたいんだよ」
オリビエさんは憂うような表情から一転、悪戯めいた笑みを浮かべた。
笑みで応じる気分にもなれずに、僕は頷きのみを彼に返す。
「じゃあ……カイ」
「……ああ」
カイと視線が交差する。
僕と彼の考え方は実は同じだ。違うのは、自分にとっての『優先すべきもの』。
その違いを埋めるまで、不本意だが距離を取るほかあるまい。
この数日間、カイは見事に戦ってくれた。あまり目立った活躍はなかったが、リオやシアン達をサポートする縁の下の力持ちだった。彼なら、たとえレアさんと二人きりでも上手く切り抜けてくれるだろう。
「あ、あの……念のため聞きますけど、私もカイさん達と一緒に行った方がいいですかね……?」
カイ達が行ってしまう前に、慌てた口調でシアンが訊ねた。
カイは首を横に振り、きっぱりと彼女の意思を拒絶する。
「いや、シアン達は来なくていい。……今は、そういう気分になれないんだ」
「そ、そうですか。私はカイさんの意見も尊重しますよ」
シアンが少し残念そうな顔で言い、僕の元へ一歩下がった。
僕は一旦カイへ近寄り、彼の海の色の瞳と目を合わせる。
「『神殿』で会おう。悪魔を倒す覚悟の君なら、きっと『迷宮』のモンスター達も突破出来る。そのくらいの気概で行った方がいい」
「当然だ。ここのモンスターに手間取る程度では、『悪魔ベルフェゴール』を討伐することなど不可能なのだからな」
突っぱねるように強気に返すカイに僕は笑いかけた。
彼はつんと目を逸らし、体を反転させて僕に背を向ける。
「トーヤ、これだけは言っておく。俺の考えは正しいし、俺がそれを曲げることはない。それを、『神殿ロキ』に辿り着くことで証明しよう」
剣を抜き、カイは宣言した。
軽装の防具とバックパック、それに剣一本という装備の彼は、杖のみの装備であるレアさんを伴って進み出す。
ちょっと頼りなげに見えるその組み合わせに、僕の隣でジェードが大丈夫なのか、と不安げな声を漏らした。
その声にオリビエさんが応える。
「まぁ、二人ならなんとかやってくれるよ。……多分ね」
懐から出した杖を弄びながら言う魔導士に、僕は曖昧な笑みを浮かべることしか出来なかった。
勝負は時の運ともいう。運が悪ければ、どんな強力な戦士でも敗北することはざらにあるのだ。だから、絶対に勝てるとは本当は断定出来ない。
でも僕は、希望を込めて言うのだ。
「二人なら、必ず上手くいく」
「……そうだと良いけど」
笑い混じりにオリビエさんが応じた。
彼は残された僕達を見渡し、にこりと笑顔になる。
「さて、私達も行こうか? 二人よりも早く神殿に着いて、彼らを迎えてやろうよ」
僕達は総じて頷いた。
武器を手にし、歩みを再開させる。
「でも、急ぎすぎも良くありませんからね。落ち着いて、冷静に行きましょう」
「分かってるって。私だって、それほどせっかちという訳じゃないさ」
急ぎすぎず、遅れすぎず。
僕達は岩と砂の高原を静かに進んでいく。
目指すは『神殿ロキ』。神殿の巨大な屋根が見えてくるまで、もう少しだ。




