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日が昇るとき

作者: 南瓜冬至

 日の出づる前のこと

 闇は山の裏側に

 光はまだ山陰に


 雲は赤く色づいて

 空は白に覆われて

 木々は蒼の氷に包まれる


 湖の鳴らす波音は

 春に萌えたつ命の音

 夏に燃えたつ戦の音

 秋に響く終わりの音

 冬に神渡る足の音


 大地に芽吹きの風が吹く

 凍えた風は霜となり

 流れる雲は海となり

 聳える山は盾になる


 山に合図の風が吹く

 揺れる木たちは木霊の声を

 地に這う草は朝露を

 飛び交う小鳥が鳴いたとき

 里に聴こえる山の声


 終わりのような始まりは

 夕焼けに似た朝焼けの色

 もみぢの色とランタンの灯火

 

 大地が巧みに隠すのは

 夜の闇と星の瞬き

 里の灯りと人のやみ


 陽が見事に照らすのは

 光る命に宿る影

 人に隠れた裏の顔


 明るい光は暖かさとともに

 大地を人を包みこみ

 青空の下に僕らを照らす

 

 最後まで読んでいただきありがとうございます。日の出とは美しい、中学時代に行った登山で見た山頂からの日の出は今でも忘れられません。

 ちなみに、最近の作者は朝が起きられず日の出を見れていません(笑)。

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