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希望の詩
滑らかな舌触りの嘘を奏でよう
アコースティック・ギターが泣いていた
あの時代は終わりを迎えたのだと
ささやかに告げるFコード
真夜中に吐き出した本音を乗せた
消え入りそうなアルペジオが
雑踏に潰され途絶えた
そんな日々に終わりを告げよう
力強いアルペジオで告げよう
心臓が
心臓が白んだ空に響き渡る
澄んだ空気が肺を潤す
そうだこれが最後の慟哭だ
朝を待つのはもうやめにしないか
怯えてたって どうしたって
いつかは始まるし、いつかは終わりを迎えるのだから
柔らかくて重い嘘を纏って迎え撃とう
生も死も受け入れて、さあ
心臓が
心臓が ラララ ららら
響き渡るよ
歌おう
歌おうよ優しい嘘を散りばめた希望の歌を
暁色に染まる空が最期を知らせる合図でも
それに気付かぬほどに高らかに
高らかに歌おう