第4話『好物と揺れる心』
【前回のあらすじ】
高校生になった誠たち4人は、今でも毎日一緒にお昼ご飯を食べている。
誠の“おにぎり”から始まった絆は、今や五十嵐くん、孝志の手作り弁当に受け継がれ
日々の日常をにぎやかに彩っていた。
冬美は、密かに料理の練習中。
ちょっとした失敗や笑いもありながら、4人の高校生活は穏やかに進んで行くものだと思っていた——。
6時限目の授業が終わってすぐのことだ。
「放課後の悪魔って知ってる?」
隣のクラスの女子の集団が”また”僕の前にやって来た。
(五十嵐くんと冬美が付き合ってるか
聞いてきた人たちだよな?…今度は、怪談話?)
「五十嵐くんって、オルトとか好き?」
「えっ、どうだろ…五十嵐くんは予想できないとこあるから」
この前も孝志がコンビニで買った「小豆ジュース」という、絶対に美味しくないジュースを見て「俺も飲んでみたい」と言って
飲んだ瞬間、無言で教室に吐いたような男だ。
オカルトが好きでも不思議じゃないかもしれない。
「あの、小林…俺ら、席外したほうがいいか?」
さっきまで対戦ゲームをしていた丸山が後ろの席から遠慮がちに声をかけてくる。
「えっ…あ、うん。ごめんね」
「いや、いいよ大丈夫。放課後、俺んちで昨日のゲームの続きやろうな!」
「うん、わかった」
丸山はゲームの電源を落とすと、窓際に集まったカードゲーム集団の仲間に加わった。
丸山が席を離れると、集団のリーダーっぽい勝気な目をした長髪の女子が遠慮なしに丸山の席に座る。
…僕は、こういう、女子特有の集団で発揮される“強気な態度”があまり好きじゃない。
不快感を露わにしつつ、ゲームをカバンの中に仕舞った。
「五十嵐くんってオカルト好き?」
「…」
(何回、同じこと聞いてくるんだよ。
まさか、まだ五十嵐くんを狙ってるの?…諦め悪くないか?)
自慢じゃないけど、五十嵐くんは自他共に認めるくらい「僕たち3人が好き」で、それ以外は眼中にない男なんだと思う。
なんて…言葉にしていいかわからないけど
五十嵐くんの僕たちに対する献身は――
”異常だ“
◇◇◇
「俺、お前らのために医者目指すわ」
「へ?」
吹き抜ける夏の風と蝉の鳴き声に混じるように聞こえた言葉に、冷えたスイカの甘みが、一瞬で口の中から消えた気がした。
中学3年生の7月。
いつものように五十嵐くんの家に集まってスイカを4人で食べてるとき、
唐突に五十嵐くんが宣言したのだ。
「わたしたちのためって…」
「俺の人生ってさ…この家に来た時から医者に続く線路が引かれてるようなもんでさ…学校も進路も全部…親が決めてる」
「…すげぇな」
「医者なんて興味なかったけど、給料いいしさ。
冬美と孝志が高校卒業して
お前らが新しい仕事とか生き方とか
見つけるまでは養える金貰えるし。
まぁ、いいかなって」
「!…っげほ、や、養うって」
五十嵐くんはなんでもないように言ってるけど…
(す、凄いこと言ってるよね?)
冬美も孝志も、スイカを持った状態で
ポカーンと口を開けて五十嵐くんの方を見てる。
(…まぁ、そうなるよね)
だけど、僕は五十嵐くんが冗談でこんなこと言ってないのは…
なんとなく、気づいてた。
現に彼は、あの日の宣言通り高校に通いながら医者の勉強をしている。
あの時と唯一違うのは、五十嵐くん自ら高校を選んだことだ。
…僕たちと一緒にいるために。
正直、五十嵐くんが冬美以外の女子と笑いながら喋ってるところは一度も見たことがない。
異性に関心があるかも…不明だ。
小学生からの付き合いだけど、友達の僕も五十嵐くんの全てを把握してるわけじゃない。それに最近、放課後に冬美たちと遊ぶことが減った。
孝志は新しいバイトが忙しくて
冬美は休むことが多くなって
同じクラスの五十嵐くんは変わらずに孝志が作った弁当持って僕のところにお昼ご飯を食べに来てくれる。
だけど、最近クラスの女子たちが五十嵐くんに向けるわかりやすい「好意」の目線には、少しうんざりしている。
「あの、まさかとは思うけど、その放課後の悪魔使って五十嵐くんと仲良くなりたいとか、じゃないよね?」
「なんだ、わかってるじゃん」
「いや、正直“放課後の悪魔”って初耳なんだけど…」
五十嵐くんを誘うにしてもその『放課後の悪魔』の詳細を聞いて説明しなければ、彼は興味すら湧かない可能性がある。
「えっ、小林。放課後の悪魔知らないの?」
「この学校の七不思議の中でも一番有名な怪談だよ?」
「そ、そうなんだ」
「あのね、放課後の悪魔っていうのはねー」
〖美術室に掛けられた大きな鏡。
誰もいなくなった放課後に
美術室に置かれた大鏡の前
19時06分ちょうどに鏡の前に立つと
鏡の奥から「悪魔」が声をかけてくるという。
その声に応じて「悪魔が望む対価」を差し出せば、
鏡の向こうの“地獄”から悪魔が姿を現し、
どんな願いでも、ひとつだけ叶えてくれる。〛
「…対価って?」
おどろおどろしく語る女子に疑問を投げかける。
「えっ…知らない。だって、放課後の悪魔に会った生徒の話、聞いたことないから」
「えっ!じゃあその放課後の悪魔の話は?
誰がこの学校に伝えてきたの?」
「はぁ…小林、あんたって細かいこと気にする
めんどくさ~いタイプの男なんだね~
こんな矛盾、怪談によくあるやつだから!
気にしなくていいの!」
「えっ、一番気にしなきゃいけないとこなんじゃあ」
「黙れ。アンタはいいから、明日の放課後に五十嵐くんを連れてくんの!わかった!?」
「わ、わかったよ…」
その会話が合図かのように、授業を知らせるチャイムが鳴った。
女子の集団は蜘蛛の子を散らすように自分たちの教室に戻って行った。
正直言って疲れた。
トイレから戻って来た五十嵐くんが女子集団とすれ違う。
疲れたような顔をした僕と目が合うと、ふっと笑って席についた。
(も~、誰のせいだと思ってるんだよ…)
ため息を吐きながら席に着くと、後ろから女子たちの「私に笑いかけてくれた!」などという、妄想めいた言葉が聞こえた気がした…
◇◇◇
「放課後の悪魔ぁ?なんか、いかにも都市伝説っぽいやつだな」
「…都市伝説じゃなくて、この学校の七不思議らしいよ」
放課後、掃除が終わった教室の机に座りながら買ってきたカフェオレのパックにストローを刺した。
「この学校に七不思議なんてあったんだな」
孝志は後ろの席で五十嵐くんから借りたノートを書き写している。
僕たちは今、休んだ分の課題を担任の先生に貰いに行った冬美を待ちながら、雑談ついでに放課後の悪魔の話をしていた。
本当は丸山たちの家でゲームをする約束をしていた。
だけど、冬美が突然「学校に来る」ってメールを送ってきたんだ。
約束は当然断った。
最近まで冬美は一週間ほど学校を休んでいたから、僕はずっと心配してた。
休みの理由はたぶん…
母親か、母親の恋人だと思うけど。
久しぶりに見た冬美の手足には外傷は見られなかった。
「みんなで映画見に行こ!!私、見たい映画があるんだ~」
…むしろ、学校休む前よりも元気になってる気がする。
(冬美が傷ついてないなら、いいや)
だけど、高校に入ってから冬美は本当に休むことが多くなった。
小学生の頃よりも冬美の体に傷がつけられることは少なくなったけど…
怪我以外で休むことってあるのかな?
風邪って、そんな何回も引く?
冬美の休みには——
なにか引っかかるものを感じた…
「あ、悪い。父さんから電話来てた。
…ちょっと席外すわ」
「えっ…うん、わかった」
「了解~」
孝志の前の席に座っていた五十嵐くんは立ち上がりながら、スマホを耳にして教室を出て行った。
教室には、孝志がノートに文字を書き写すカリカリという音が静かに響いている。
——そういえば、こうやって孝志と二人でいるの、久しぶりかもしれない
小学、中学まで僕たちはいつも一緒だった。
だけど、高校生になって2年に上がって
みんなバラけてしまった。
1年の頃に同じクラスだった孝志がB組。
冬美がA組に、
僕と五十嵐くんがC組だ。
それぞれが別のクラスになって、4人で集まることが自然と少なくなっていった。
五十嵐くんと一緒にお昼ご飯は食べるけど、お互い積極的に話すタイプではない。
話したいときに話すスタイルなので、話題がない限りこれと言った会話もない。
だから僕は、ゲーム好きもあってC組にいる
所謂「オタクグループ」とよくつるむようになった。
アイツらとゲームをしたり、アニメの話をするのは楽しい。
冬美や孝志とは、アニメの話どろころかゲームの話もできなかったから…
(2人とも家庭の事情がアレだから、仕方ないのはわかってる)
正直に言ってしまえば丸山たちといるのは”楽“なんだ。
難しいこと考えなくて、ただ好きな話をして盛り上がれる。
…集団だから虐められることもない。
(だけど、“僕だけ”が…こんな楽しんでていいのかな?)
冬美たちといるのは楽しい…
でも、学年が上がって、友達が増えて
そんなときに、冬美や五十嵐くんから遊ぼうって誘われると——
”めんどうだな“って思うようになってしまった。
「…孝志…僕って、性格悪くなっちゃったのかな」
手に持っていたカフェオレに目線を落としながらポツリと、呟くように言った。
とても、とても、小さな声だったのに
「お前が?…そりゃ絶対ありえねぇだろ」
孝志には、ちゃんと聞こえてた。
「でも…なんだか、最近、前より冬美たちのこと…考えなくなったような気がするんだ…」
丸山たちとゲームするのが楽しくて、冬美たちとの約束を面倒だと思うようになってしまった。
「…それがちょうどいい距離感ってやつなんじゃねーの?」
「距離感?」
「…俺たちはちょっとさ、友達にしては近すぎたんだよ」
「…そう、なのかな」
「…五十嵐が来て。
冬美の飯の心配もしなくなった。
俺も、ようやくバイトできる歳になってさ…
少し肩の荷が下りたんだよ。
お前は、俺たちのこと背負いすぎ」
「えっ」
「余裕が出来たんじゃねーの?それで周りが見えるようになった」
「…周り」
「それが、きっと…大人に近づくってことなんじゃねぇかな」
「大人に近づいたら、友達のこと考えなくなるの?…そんなの、なんか嫌だな」
(僕は、冬美や孝志、五十嵐くんとずっと友達でいたいのに)
「ずっと一緒にいることだけが友達じゃねぇだろ?
友達って言っても俺たちは他人同士なんだ。
それぞれが悩みを抱えて、考えてることだって違う…」
孝志は言葉を切って、ノートを1ページめくる。
「俺だって、バイトで疲れてる時に冬美に遊びに誘われたら
ちょっとだけめんどくせーなって思うんだぜ?
誠が俺たちのことめんどくさいなって
思っても、俺はお前のこと責めねーよ」
「…孝志は、すごいな…」
「俺なんてすごくねーよ…。
俺が一番、すごいと思ってんのは、
お前だよ、誠」
「ぼく?」
孝志の言葉に驚いて、僕は下げていた顔を孝志の方に向ける。
書き間違えたのか孝志は消しゴムで文字を消していた。
「バイトして、金稼げるようになって好きなモノ食えるようになったけど…
俺は…
あの公園で食べたおにぎりが一番好きなんだ」
「…っ」
「母さんが不倫して、離婚して…
父さんが酒飲むようになってから
まともな飯食べてなかったからさ。
お前がはじめて俺たちに握りたての
あったけぇおにぎりくれたときにさ―
あぁ、米ってこんなに
美味かったんだなぁって…」
「孝志…」
「だから、誠が俺たちのこと大切にしてくれるうちは…
——生きようって、思えたんだよなぁ…」
はじめて聞いた。
誰よりも強いと思っていた孝志の”本心“
僕の視界はゆらゆらと揺れる。
あのおにぎりが、孝志を救っていたなんて知らなかった。
いつだか、忘れたけど4人で雑談
してるとき、冬美が4人の好物を聞いたことがあった。
「僕は母さんがたまに作ってくれるパンかな」
「俺は、孝志が作った親子丼だな」
「私はハンバーグ!」
「俺は…おにぎり、かな」
あの時、孝志が答えた「おにぎり」は、僕が持ってきたおにぎりのことだったんだ…。
高校生になったら、泣き虫は卒業しようって決めてたのに、感情が抑えられなくて、涙が溢れ出して止まらない。
孝志は僕のこと、すごいって言ってくれたけど。
(いつだって、僕を一番に“救ってくれる”のは孝志の言葉なんだよ…。)
転校してきて、口下手で人と上手く話せない僕は、クラスのリーダーみたいやつに虐めの標的にされた。
バイ菌扱いされて、声をかけても無視されて、誰も僕に話しかけてくれる人がいなくて…
肉体的にも、精神的にも、限界だった。
苦手な国語の本読み。
周りの虐めっ子たちのひそひそ話。
視線に耐え切れなくて、声が上ずって
“女の子みたいな高い声”が出てクラスのみんなに笑われた。
ポタポタと教科書に涙が落ちる音すら、
僕には誰かの影口にしか聞こえなくて…
そんな時、孝志だけが僕に声をかけてくれた。
『国語の本読みって緊張するよな。
俺もよく噛むし。
お前が特別間違ったわけじゃねぇから
気にすんなよ』
涙でびしょ濡れになった国語の教科書を孝志は自分の服の袖を使って、嫌な顔をひとつしないで、拭いてくれたんだ。
『泣きすぎだって、男なんだから泣くなよ~
俺、ハンカチもってねーって…
ったく、世話の焼けるやつだな~』
「…っ、孝志ぃ゛」
「は!?ちょっ、誠!?なんで泣いてんだよ!?」
「あ゛り゛がどおぉ…っ」
「いや、声がヤベーことになってんぞ。
ったく俺、ハンカチとかもってねーって言ってんじゃん。」
「世話のやけるやつだな~」そう言って孝志はブレザーの袖を伸ばすと、袖の部分で僕の涙を拭きとってくれた。
あの時も、孝志は教科書を拭いた袖じゃない方で、僕の涙を拭いてくれたんだ。
口調が荒くて、少し目つきが悪くて
周りから不良って呼ばれてるけど、
小学生の頃から孝志は気を遣える子供だった。
ブレザーのざらざらした部分が頬に当たって痛い。
—だけど、それよりも痛いのは
僕の『心』だ。
「孝志ぃ…っごめん、少しでも、孝志や…っ
冬美っ、五十嵐くんのこと、僕、…っ
めんどうだって、思って…っごめんっ…!」
「だから、気にしねーって」
丸山たちと遊ぶのは楽しい。
でも―――”それだけだ“。
3人と遊ぶとき、そこにゲームもアニメもなかった。
それでも僕は、4人で過ごした時間が一番楽しかった。
僕の大切な友達は…
冬美、孝志、五十嵐くんの3人だけなんだ
◇◇◇
「…冬美、遅いね?」
冬美が職員室に向かってからもう30分は経過している。
数分前の冬美は——
「じゃあ、職員室行ってくるね!……すぐ戻るから!」
と言っていたのに。
(流石に遅すぎじゃないか?)
「…先生と話してるんじゃね?」
「……誠、孝志。お前ら先行ってろ」
「五十嵐くん…?」
声に反応して振り返った時には、彼はスマホを片手に教室の出口に向かっていた。
そして、扉の前でふいに立ち止まり、僕に声をかける。
「あと誠。明日、女子に伝えとけ。
放課後の悪魔…
“俺の友達“連れてっていいなら行ってやるってな」
「えっ…う、うん。わかった」
「友達って俺らのことか?」
「当たり前。明日バイト休みにしとけよー」
「…マジかよ。…あ、五十嵐!お前のカバンついでに持っていくからなー」
「おー、頼むわ」
「…五十嵐くん、冬美を迎えに行ってくれたのかな?」
「…たぶんな。あんま帰り遅いと誠の母さんに心配かけるし…先行くか。」
「…うん。」
五十嵐くんが、当然のように冬美を迎えに行く。
その背中を見ながら、僕の心はモヤモヤしていた。
——まさか、付き合ってる…とか?
美人な冬美と、イケメンの五十嵐くん。
しかも彼女は一人であの家に出入りしている。
…そういったコトが、起きてもおかしくない。
二人のことは好きだ…二人が、恋人同士になったらおめでとう!って、祝福するのに…どうして…
「…なんで、秘密にするんだよ。言ってくれれば。よかったのに…」
僕はどうしてか、その場から動けなくて、廊下を歩く彼の背中を見てしまう。
五十嵐くんが廊下の曲がり角に到着した。
その姿を見て、自分もそろそろ出発しようとしたときだった――
「えっ…」
僕の視界に、上の階に“上っていく”五十嵐くんの姿が見えた。
(…え?なんで上に…?職員室は下だぞ…?)
「っごめん、孝志先行ってて!僕っ、教室に忘れ物したから!取りに行ってくる!!」
「はぁ!?誠もかよ?…ってお前の教室通り過ぎてっけど!?~ったく、お前らこれで一人も来なかったらマジで許さねぇからな!?」
孝志に全ての言葉を伝えきる前に僕の足は動いていた。
階段の窓から差し込む夕陽の光が眩しい。
それなのに、踊り場を挟んだもう一つの階段は薄暗く不穏な雰囲気を漂わせている。
——この階段を上がった先に、二人がいるんだ。
僕の思い違いで、上から遠回りして反対側の玄関から校舎を出てるのかもしれない……
( いや、そんな無意味なこと五十嵐くんはしない。)
「…っ」
階段の手すりを掴む手にはジワリと汗が滲み出る。
深呼吸を一つして、僕は薄暗い闇へと足を踏み出した…
◇◇◇
階段を上ると、薄暗い廊下は誰一人歩いていなかった。
なるべく足音を立てないように廊下をゆっくりと進んでいく。
人の気配のない廊下にただ微かに響く自分の足音だけが耳に残った…。
静寂の漂う廊下にドクドクと煩い僕の心臓の音が
聞こえてしまいそうで不安になる。
廊下の真ん中あたりまで
来たときだった――
「ガタッ!」と、床の上に重たい何かが擦れるような音が静かな廊下にシン…っと響いた。
音のした教室にそっと近づいて背中を丸める。
そして、教室の扉の窓の下の位置まで
頭を下げて、窓の端っこから教室の中を覗き込んだ…
——えっ…
空き教室の真ん中、薄暗い室内で
冬美と五十嵐くんが抱き合っている姿が見えた…。
最後まで読んで頂きありがとうございました!