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決着の落としどころ 2

いつも読んで頂いてありがとうございます

今回の問題が決着するまで

もう少しかかりそうです。


お付き合いいただけたらと思います

よろしくお願いします

「あの者たちの裁判を言い出していたではないですか…」

「宰相。私は陛下の評判と、この国の法律のために言いだしたんですよ。はじめに言いましたよね?」

大前提を思い出してもらいたい。


「確かに言われましたが、実際には極刑は免れる可能性もあります。確実ではないのが裁判です」

「勿論です。陛下が見付けた案件なので、忖度も考えれば、ほぼ極刑だと思っています。でも、駄目なら駄目でも良いのです。」

「なぜですか?こんなに嫌な思いをしたのですよ?」


宰相。大丈夫ですか?私よりあなたの方が人が良いと思います。

なんか自分が黒い人間に思えてきた。


「宰相。よく考えて見てください。極刑でない方があの者たちは辛い思いをすると思いませんか?」

「そうでしょうか?」

管理番も一言、わからないらしい


「私は一応王女です。他国の姫ですよ?しかも未成年の。わかりませんか?」

二人からの返事はない。騎士さんからもだ。

まだだめらしい


「陛下の、国の客人で、留学生。その上子供、その姫の品格維持費の横領。ネグレクト、軟禁、そして他国の人間ということは外交問題になります。それを引き起こし、下手をすれば国家反逆罪にも問われる、忘れていました。不敬罪もありましたね。その上それを発見し、裁判を申し付けたのは陛下。そんな人を家族や親族が迎え入れてくれると思いますか? 可哀想って思ってもらえると思います?」


沈黙だけと思っていたら反応があった。


「…帰って来られるのは困りますね…」

騎士さんは正直だ。私も同意する


「そうなりますよ。誰でもそう思うと思います。それに身元引受人達もどう思われるか。城に入れるという事はそれなりの保証先でしょうからね。その人たちも困る。帰ってきて欲しくないでしょうね。正直、大多数の人たちは極刑にしてくれればよかったのに、って思うと思いますけど。付け加えれば、あの人たちの直属の上司も困るでしょうね。管理責任が問われるでしょうから。」


「わかってて、裁判を言われたのですか?」

宰相、だから大前提を思い出してってば。


「さっきも言いましたけど、陛下の評判と国の法律の未来を守ったのです。犯罪者よりもそちらの方が、この国の未来を担う人たちの方が大事で、もっと大勢の人に影響を与えると思っています。」 


「そうですね…犯罪者よりも国の未来の方が大事です」

騎士さん、さっきからありがとう。私の考えを分かってくれて。


そんな話をしていたら爆笑が聞こえてきた。

宰相がギョッと声の方を見る。声の持ち主は陛下だ。 


身体を二つに折り曲げ、苦しそうに笑っている。騎士さんも驚いていた。その反応から普段、そんなにない事なのかもしれない


「面白いな、姫」

息も絶え絶えに言い出した。

ここはありがとう?違うか…

言葉が出てこなくて沈黙してしまう。


「いや、すまない。褒めているつもりなのだが」

「そうは聞こえませんが…」

ボヤく位は許してほしい。面白いなんて言われるとは思ってなかった。

こんなに頑張ったのに。


「姫、悪かった。」

反応のない私から不機嫌さを感じ取ったらしい

陛下を半眼で見ていたからだろう


「ありがとう。助かったよ。」

「そう言っていただけると嬉しいです」 

今度は柔らかく、真面目に言ってくださったので、そこは受け入れる。

笑われるより褒められる方が嬉しいものだ。


その後に爆弾が落ちてきた。

「それでな、姫。息子の嫁にならないか?」

「はぁ?」


宰相も管理番も陛下の方をポカンと、見ている

と言うことはこんな事を普段から言う人では無いのだろう。


なんで?どういう事?


やっとモロモロ終わったのに…

やっと落ち着いて、部屋に戻れるって思ったのに…


陛下、変な事、言い出さないでください

泣きそうだ。


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人質生活から始めるスローライフ2
― 新着の感想 ―
はぁ? に全部もってかれました!
[一言] なかなかに酷いこと考えるよ、姫も。 大抵城支えの侍女とかになれば、最低ラインでもどっかの貴族の三女以降とかになるだろうし、国外との国交に罅を入れかねない真似をした子は抱えたくないよなぁ… そ…
[良い点] 面白いです!更新心よりお待ちしております!
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