入学の前に
いつも読んでいただいてありがとうございます。
今回は短めです。
いろいろな兼ね合いでこうなりました。
よろしければ、お付き合いください。
来週はいよいよ入学式だ。
待ちに待ったというべきだろう。そして学校の入学式とはどうして緊張するのだろうか? 大学の入学式のときはこんなに緊張はしなかったと思う。今回は前の小学校? に入学するようなものだ。改めてそう思うと緊張するのは理解いただけると思う。
そして学校の楽しみはお友達にかかっていると言っても過言ではない、かな? 初めの三年は基礎科になるという。ということは選択授業はないのだろう。そうなると、ほとんど座学なのだろう。鉛筆やノートも用意することになっていたし。
そして大問題がある。なんとダンスのレッスンが体育の授業としてあるのだ。いや、正確には体育ではないのだが、私の感覚では体育になる。あの、涙なしには語れないダンスの授業をしなければならないなんて、私は学校に行きたいと言った自分を心の底から悔やんでいた。そう思うくらいに嫌なのだ。
だが、この授業は必要不可欠なのだろう。貴族以外の方がいるとしても、多くは貴族だ。ダンスをしなければならない場面なんて、いくらでも出てくるのだろう。それを考えると授業としてないほうがおかしいのだ。
私は拒否する理由を山のように考えながら、それと同じだけ必要な理由が浮かんで来ていた。
そんなこんなでダンスがあることを考えつかなかった自分を反省しつつ、筆頭から制服の試着を告げられる。制服そのものは出来上がっていたらしいが、私が少し成長したので手直しが入ったのだ。喜ばしいことである。
手間が増えたことは申し訳なかったのだが、少しだけでも身長が伸びたことが嬉しかった。ちなみに、隊長さんは私の身長が伸びたことに気がついてくれていた。気がついた理由は私を抱っこする時に顔の位置が変わったので気がついたそうだ。
私は気が付かなかった。
まあ、そんなこんなで制服の試着である。
以前は制服はなかったらしい。だが、裕福な家の人は学校に来る時に服装がどんどん派手になり、ギリギリで学校に通う人との差が大きくなっていったそうだ。
平等に、という意味で制服ができたのだそうだ。確かに制服なら差は出ないだろう。だが、制服も安くはない。そのため卒業生で制服を寄付をするそうだ。ボランティアグループがあってそこに寄付をすると欲しい人がもらっていくらしい。勿論無料だろう、と思ったら気持ちだけでも金銭を払うそうだ。なんでも無料は良くない、ということらしい。気持ちだけでも払うことでボランティアグループの維持に使用されるそうだ。その理由なら払う方も気持ちだけでも支払うだろう。普通に買うよりは何倍も安くすむのだから。感謝の気持ちは忘れてはいけないという事だろう。
そんなわけでこの学校には制服があるわけなのだが、デザインは意外にも硬い感じの制服だ。かわいい制服だと改造する人たちがいるかも、と考えたのだろうか? 理由は不明だ。
制服はジャケットとプリーツスカート。首元はリボンタイだ。このリボンタイは学年で色がわかれるそうだ。そういう意味で色は選ぶことはできない。
色は朱、青、黒、緑、レモンイエロー、ピンク、紫、紺、チェック
となっている。色は選べないと言ったが最上級生だけはチェックと決まっている。このチェックだけは自分で自由にアレンジ出来るらしい。最後の喜びといったところだろうか。
その話を聞いた私はピンクとレモンイエローは嫌だな、と思いながら試着を行なう。幸いなことにリボンの色は緑だった。あまり派手な色でなくて良かったと安心する。制服の方は大きさを変更してもらうことで対応できたので問題はなかった。
これで無事に入学式には間に合うことができそうだ。
クラス分けはどうなるのか、入学式はどんなものなのか気になって仕方がないが、わからないことを考えても仕方がない。楽しみに、というわけには行かないが、当日を待つとしよう。
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来年もよろしくお願いいたします。
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